沢テンカラの極意2

暑い!!

ただでさえ夏嫌い(夏というより暑さに身体が耐えられない)の私は、生業先の節電の影響で毎日30℃近いオフィスの中、集中力ゼロの状態で汗でベタベタするマウスを持ってウンザリしている。最低だ。

寒い時には服を着るとかホカロンを装着すればなんということなく凌げるのだが、暑い時には素っ裸になっても暑いわけで、水風呂に浸かりながら仕事ができるわけでもなく、生業だろうと毛バリ巻きだろうと集中力の出ないことこの上ない。もう最低である。 

夜眠りに就いても、エアコンや扇風機のタイマーが切れたと同時に汗が吹き出し目が覚めてしまう。ただでさえ睡眠不足なのに本当に最低なのだ。

というわけで、テンカラをおこなうにしても必然的に涼を求め沢に入りたくなるわけだが、今日は昨日の続きの沢でのテンカラの極意のPART2を。

極意といっても自分も日々努力中のことなのだが、「静かなる」アプローチの次なる課題は、毛バリ先行の「静かなる」キャスティングの話になる。

経験者ならご理解いただけると思うが、スレた小渓流の魚(特にヤマメ)は本当に神経質になっていて、いくら丁寧なアプローチを心がけていても、ラインの着水はおろか、ラインの影、ハリスの影、そして毛バリの着水でも魚が逃げてしまうことがある。

特にこの毛バリの着水なのだが、やはりできるだけソフトに着水させるに越したことはなく、そのためにはキャストした最後の段階で反動抜きという技術を用いればよいのだが、これとて初心者の方にはなかなか簡単にできるものではない。しかし何とかしなければなかなか魚が釣れてはくれないのだ。

できるだけ軽いラインを使い、バックキャストも力やスピードを殺し、タイミングだけで振り込めむように練習を重ねるほかない。

もちろん立ち位置も魚からなるべく見えない場所に取り、背伸びした体勢や座った体勢、最終的には寝そべった体勢からもキャストできるようにしておいたほうが有利になる。
ライン先端部から落ちるなどというのは問題外で、イワナの渓ならどうにかなるが、スレたヤマメの小渓流では勝負すらさせてもらえないことが多くなってしまう。

ライトラインをタイミングだけで飛ばせるようになれば、また一歩小渓流のスレたヤマメに近づくことができるようになると思う。

というわけでスケジュールがカツカツの中、ほんの少しの時間だが暑さを避け、キャスティングの精度を上げるため今週末も沢に入る予定だ。


(隊長より送っていただいた7月10日の奥多摩の写真・暑いので私にも早く入渓させてくれ〜!!)


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 我慢などする気もならぬこの暑さ 吉田孝



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沢テンカラの極意

私が常々入渓している奥多摩界隈の沢。



その「沢」という定義があるわけではないのだが、私個人の気持ちでは、淵の大きさに深さは色々あれど、基本的な流れの幅が2〜3メートルで、水深も30センチから50センチ程度の深さで、傾斜のある階段状に落ち込み(これも水深1メートル前後まで)の続く渓流を「沢」だと思っている。

木の枝が張り出し、バックキャストもおもうように振れないそんな場所での釣りでは、自ずとその道具も釣り方も決まってくるのだが、そういったことのはるか以前に「沢」ならではの魚に近づくアプローチというのが最も重要になってくるのだ。

V字に切れ込んだ場所の多い奥多摩の渓。
ゴルジュにはばまれ思うような立ち位置が取れないところも多い。
そこへきて「釣り人」だけでなく、「登山」や「沢登り」のひとたちの姿に常に脅かされている沢の魚たちは半端なく神経質に(いわゆる人ズレしている)なっていて、自分と魚が対峙して勝負をするという、「釣り」という名の土俵に立たせてももらえないことが多いのである。 

先日も当吉田毛鉤会の新人で、今年「沢」でのテンカラをデビューさせたとくさんときょ→じさんをいかにも沢っぽい場所にお連れしたのだが、一度でもあの小渓流での釣りをやったことのある方なら、実感としてよくご理解いただけると思う。
とにかくヒラキにいる魚がこちらの気配を感じて実によく走ってくれて、釣りそのものをさせてくれないことが多くなるのだ。

ヒラキにいる魚を先に釣ってから・・・などということも聞くのだが、淵も瀬も深瀬そのものも小さい小渓流では、たった一度でも魚を掛けたらもうその場所は終わりである。
ゆえにドが付く本命ポイントを叩き上がっていくことになる。
夏場になれば藪がどっ被りになり、ロングラインなど絶対にキャストできないので、遠くからのアプローチなども夢のまた夢。
抜き足差し足で近づき、そこからソッとキャストをする。
しかし入渓者の多い場所でもあるため、魚はあきらかにスレており、ラインや毛バリの影に驚いて逃げる魚もいるわけで、一筋縄ではいかないのがこういった場所の魚なのである。

なるべくソフトに毛バリを着水させたくて、毛バリのソフトランディングに重点をおいてフジノラインさんに作っていただいたテンカララインの「ミディ」も、そんなところから生まれたのである。

同じくアワセ切れのしにくい特殊コートしたナイロン製テンカラハリスの低番手(04・05・06)も、先のミディの設計時に同じくお願いして製品化していただいたのだが、やはりハリスは太いよりも細い方が(魚への違和感を感じさせないということもあるが)圧倒的に毛バリの吸い込みがよいため、そこにいる魚の大きさもあるが、私の場合は切れない限界の太さ(細さ)を普段から使うようにしている。



参考までに、月刊つり人6月号と別冊渓流夏号にも、スレヤマメ対策として少々原稿を書かせていただいた。
今年はもう少しスレたヤマメに相手をしてもらいたいと思う方にお読みいただければ、私としても幸いである。



タイトルに極意と書いたが、自分ができているかといえばそうでもない。
今真剣にこのアプローチということを考え、努力しているところである。


そんな話も含めて、今週末のテンカラ教室を開催したいと思っているので、ご参加のお申込みをされた方は楽しみにお待ちください。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 なにはなくともアプローチ 吉田孝


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水生昆虫にどう対応するか

通常(通常ではない「毛鉤異魚行脚」などということを、つり人誌面で連載をしていた私としては、通常と注釈を付けたくなりますが)、テンカラでのターゲットとなる魚種は渓流に生息する魚であり、その魚達の主食は水生昆虫ということになっています(夏場には陸生の昆虫も食べます)。


(眺めているだけでも楽しい本です)

いずれにしても主となる餌料は水生昆虫なので、その水生昆虫を形態模写にしろ動態を模写するにしろ、模して作られている毛バリは、その色、形状、大きさ、動きなどを抜きにして考えることはできません。

その細部に至るまで作り込んでみたり、その動きを現すように巻いてみたり、色をマネしてみたり、大きさをマネしてみたり。

こういった細かいことが好きなひとはいいのですが(私も含め)、テンカラを趣味としている方にはそうでない方もたくさんいるので、教室などでも水生昆虫の話しをすると「なんのこっちゃ〜」となっている方もけっこういらっしゃいます(笑)。

水生昆虫から離れては考えることのできない毛バリの釣りですが、水生昆虫のことを細かく考えながら毛バリを巻いたり、その毛バリを使い分けたりすることが大変なんだよと思われる方にはそれを簡略化し、その種類というよりは、
「大きさ」
「色」
「成虫(水面)か幼虫(水中)か」
くらいに考え、それぞれの捕食されている(と思われる)昆虫に「近い(そっくりではなく)」毛バリを使うような考え方をオススメしています。

以前もブログ記事として書いたことのある「四種の毛バリ」 「四種の毛バリ2」では、色を大きく二つに分け、水面か水中かという捕食のレンジも二つに分けて考えたローテーションの方法をご説明しましたが、実際の釣りではここに「サイズ」を加え、「四種の毛バリ各サイズ」という使い分けをしています(この二つの記事、よく見たらもう三年も前に書いたものでしたね)。

ということは、単純計算でも4(種)X12・14・16・18(サイズ)=16本
ロストした時のことを考え、各3本ずつ巻いたとして48本
それに20番以下のミッジを入れると・・・・・。
これだけでなく、各種のパターンをとなってしまうとそれなりの数になってしまうので、やはり私の場合は常に大量の毛バリを担いでいくしかなさそうですね(大笑)。

しかしながら、渓に舞う虫を見て、その色やサイズに合わせた毛バリを使い、それがドンピシャにハマった時には快感があります。
それとは逆に、その虫と全く違う毛バリを使い、それで釣れた時にも別の意味での快感があるのですが、結局どのような形で釣れたにしろ、魚が自分で巻いた毛バリに食いついてくれたということに喜びを感じてしまうのが、釣り好きとして生まれた私の「性」なのかも知れません(爆)。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

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連日のお知らせになりますが、13日の土曜日のテンカラ教室に、本日もご参加のご予約をいただきました。
現在4名様となっております。まだ余裕がございますので、よろしければお申込みください。



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昨日の考察

昨日の養沢毛鉤専用釣場(以下養沢)での釣りを自分なりに考察し、今日のブログ記事にしようと思っていたところ、ちょうど昨日お会いした福生のYさんからもコメントをいただきましたので、本日のネタにしようと思います。


(昨日使用の毛バリ・・・の一部)

昨日の朝の水温は5度。

養沢は里川の雰囲気のある渓流ですが、川幅も増水していない限り2〜4メートルのところが多く、淵もありますが、それほど大きく(深く)もありません。

来場者も多く、沢の中をザブザブと歩いたり川に立ってのキャスティングは他の人の邪魔にもなるため、立ち位置を考えても長い竿は取り回しが悪く感じるので、私の場合は大体3メートルから3・3メートルを用意していきます。

ラインは各種。
昨日は、藪沢テンカラ練習のためのピンスポット直撃用自作テーパーラインと、瀬釣りや深瀬、淵などを手感で釣るためにフロロカーボンのレベルラインを用意しました。

長さは自作のテーパーラインが3・3メートル、ハリスが1・7メートル。
フロロカーボンのレベルラインの時はラインが4メートルで、ハリスは1メートル。

個人的に竿より短い仕掛けで魚を釣ることは、なんだか技巧(特にキャスティング)を凝らせないような気がしてやりません。
私の場合、どのような場所や条件でも、仕掛け全長が4メートルというのが最短の長さ(短さ)になっています。

上記の仕掛けで釣りを開始したのですが、ここで重要なハリスの太さ(細さ)について解説をしたいと思います。 

昨日の養沢のブログを拝見すると、入場者は78名とのこと。
この内9割がフライマンだとすると、相当な種類の毛バリを魚たちは見させられていると考えられ、0・8号以上のハリスでは使う毛バリのサイズも限られてしまうため(小さい毛バリに太いハリスは毛バリにドラグがかかり過ぎて使えない)、放流直後のニジマスだけしか相手にしてもらえないと想定しました。

そこで最初は0・6号のハリスからスタートしました。

魚の反応を見るため(ハリ掛りしなくても、魚が毛バリを見にきたり、毛バリを追うのが見えるかどうか)、通常サイズ(フライフック#12〜#10)のサイズの毛バリを使いましたが、やはりニジマスしか釣れませんでした。
もちろん釣った場所は、管理棟裏のようなペッタリの場所ではなく、入渓者(フライの方)が多いので、彼らのあまりやらないと思われる流速の速い場所や、バックキャストのスペースを取れないような、竿抜けを中心に攻めた結果の話ですが。

ところどころにある流速の遅い深瀬には、定位しているヤマメが見えますが、ニジマスとの混生域のこの場所では、普通に普通の毛バリを流していたのでは、ニジマスしか反応してくれません。

当たり前のような話ですが、細いハリス、18番以下のニンフやミッジピューパ、フローテイングニンフなどを使い、インジケーターやショットを駆使したベテランフライマンの通った後では、通常のテンカラの毛バリでは歯が立つわけがありません。
ハリスが身体に触れても逃げなくなってしまうほどにスレた魚もいるわけで、何か手を打たないと本当に釣れなくなってしまうような状況です。

そんな状況を打破すべく、昨日私の使った技(というか道具も)は、大きく分けて二つありました。

ひとつめは、極限まで魚に対するプレッシャーを少なくするということです。
実際私の取った方法は、ストーキング(これは藪沢を想定し、ショートレンジの釣りの練習の意味も含め)を丁寧におこない、定位している魚がいたら、キャストする前にその場で自分が動かず、気配を消して、魚が落ち着いたと思ってから釣りを開始するようにしました。
匍匐前進は当たり前(笑)。立って釣るなどというのは問題外です。管理釣り場では少々恥ずかしいかもしれませんが、立ち位置を決めたら座り込んで、しばらくしてから竿を振るくらいの意識でないと、なかなか魚がいい顔をしてくれません。
それと同時にハリスの号数をどんどん落とし、最後の最後に30分で4尾のヤマメを手にした時には、0・3号まで落としていました。

テンカラだとアワセが大きくなってハリス切れしてしまうとおっしゃる方もいらっしゃいますし、イタズラに細くして、アワセ切れ連発ではハリスと毛バリを残すことにもなり、魚と環境にもよろしくありません。そこは細いハリスの吸い込みのよさを考慮して、普段から細ハリスではアワセないで魚を掛ける練習をしておくことが大切ですね(これはハリのテストでも重要で、自分の都合でハリに合わせてアワセをしていてはテストにはならないので)。
ひとつめのことを要約すると、自分も道具もいかに魚に対してプレッシャーをかけないことを考えて、しっかりと木化け石化けしてから竿を振るということだと思います。

二番目は、毛バリのサイズと操作です。
フライマンの毛バリの種類の多さはテンカラ師とは比較の対象になるべくもありません。
大から極小まで、水面から底までありとあらゆる毛バリを通されているので、それを見切った魚に、同じことをしていたら釣れなくて当たり前です。
そこで逆説的に考えるのはフライフィッシングの釣り方です。
そこにない(少ない)釣り方がテンカラには普通に釣り方として存在するので、それを駆使すればよいのです。

一般的にフライフィッシングを行なっていらっしゃる方は、イミテーション性(形もサイズも)の高い毛バリを使い、ナチュラルドリフトに徹している方が多いと思います。
テンカラは、自然に流すことから始まり、毛バリを定位させる止め釣りや、水流に逆らって引く逆引きに、毛バリを動かして魚の食い気を誘う誘い釣りまで、フライロッドより長い竿を利用した色々な釣り方が存在します。

大勢のフライマンの釣り方を想定し、そういったことと、マッチ・ザ・ベイト(魚の食性に合わせて釣る)を合わせて考え、少しでも他の方々と違った釣り方をすれば、結果はそれなりに出ると思いまして、昨日はそのような釣りをして一日が終わりました。

昨日の総まとめとして、自分的にもこれからの釣りに生かせる覚書という感じで考察をしましたが、

●管理釣り場といえども、恥ずかしがらずにストーキングをするということ(近いところの仁王立ちは魚が逃げる・逃げない魚は口を使わない)。
●仕掛けは極限まで落とす(ライン、ハリスの色と太さ)。
●ハリは流下してくるものになるべく近いサイズにする(マッチ・ザ・ベイト)。
●大きい毛バリはニジマスとの混生域ではニジマスに先に食われてしまう(昨日は#16〜18にのみヤマメが出た)。
●フライマンの多い川では、テンカラ特有の誘いや止め釣りに、自然に毛バリを流して食わない魚も反応する。

結果論になってしまいますが、昨日一番ハマった釣り方が(ヤマメ8尾の内7尾は)、#16〜18の白いハックル(ドライ)の細身の胴体の毛バリを使い(夕刻にはコカゲロウ類が飛翔していた)、ハリスを0・3号まで落とし、定位している魚の付近での波紋を立てるような表層誘いが、自分的に一番効果のあった釣り方だと思いました。


(白いハックルのドライがよかった)

今回の考察はあくまで私的考察ではありますが、フイッシングプレッシャーの高い釣り場(里川や高低差の少ない場所)での、何かの参考にでもしたいただければありがたく存じます。

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明日は奥多摩解禁です。

TTCから越境程度の儀式的な解禁になってしまいそうですが、朝から出向き、毛バリでも巻きに行こうかと思います。

もしもお集まりになる方がいらっしゃいましたら、メンバー向け特別講習、「沢テンカラ初心者のためのショートレンジの釣り方(タックル・毛バリも含め)」のお話しでもしようかと思っています。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 筋肉痛今日は出ないが明日痛い 吉田孝


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テンカラにおける戦略と総合力


(伝承系ゼンマイ胴沈み花笠・フライフック#16相当)

この日曜日にTTCでテンカラ釣りの大会が行われるので、いつもは自分が満足できればよいという、まぁどちらかというとマッタリと行なっている釣りではなく、テンカラ釣りにおける戦略と総合力ということをこの機会に少々考えてみたいと思います。

大会における戦略という切り口で書きますが、実は私たちのような、いわゆる渓流激戦区で釣りをする人にとっては、一般河川の釣りにおいてもやはりある程度戦略ということを考えて行ったほうが、釣果に繋げることできるのではないかと常々考えているのです。 

いわゆる足で稼ぐ、魚のいる場所まで大きな荷物を担ぎ、体力勝負で源流域までいけるなら、それほど戦略的なことを考えなくてもよいかも知れませんが、入渓者の多い、魚の少ない、しかもその魚もスレているという状況で釣りをする場合には、やはりあれこれと考えを巡らせて対応しないと魚はなかなかいい顔をしてくれません。

そこでこのような大会の戦略を考えることによって、ふだんの釣りにその教訓が生かせれば、それは必ずみなさん自身の釣りに生きてくることではないかと思うのです。

その前に誰ですか、「俺が考えていたことをブログに書かないでよ」「そのやり方でやろうと思っていたのに〜」などといっているのは(笑)。

今回の参加者はベテランから初心者までエントリーしているので、少しでも公平を期すために、「私ならこうする」という吉田毛鉤の戦略をご参考にしていただきたいと思う、まぁ判官贔屓というか親心というか弱者にもチャンスをというか、そんなところから思いついたことですので、特に初心者の方のご参考にしていただければありがたく存じます。

前置きが長くなりましたが、いくつかの項目に分けてご説明したいと思います。


***TPOを考える***

「場所」
釣りをする場合、どのような場合もこのTPOを考えずに行えば結果がついてこないことはあたりまえですね。で、順序は前後しますが先ずは「プレイス」、場所の話からしていきます。

今回はわずか300メートルほどの区間に10数名の人が入り、そこで釣りをすることになるのですが、大慌てで川に出て、最初に自分が入った場所以外は、一般河川でいうところの「先行者アリ」ということになります。
先行者があっても釣りをしなければならない状況で、次に考えることは、その先行者が釣りをしていないところ、いわゆる「竿抜け」を狙うということになるのですが、竿を右手で振る右利きの人の後なら、自分が左手で振ると(私のようにスイッチキャストができればですが)、意外なところに魚が残っていることがあります。右利きと左利きの人の比率から考え、これ(竿抜けに関して)は間違いなく両手で振れるようにしておいたほうが有利になりますね。
私の教室で、特にどちらで振ってもそれほど差の出ていない初心者の方には、絶対に両手で振れるようにしておいたほうがよい、といっているのには、こういった理由があるのです。

「この程度の竿抜けなら誰でも思いつくわい」と仰るかたもいると思いますので、同じ竿抜けでも頭を切り替え、平面から立体に目を向けてみることも大切になってきます。

昔ながらの水面と水面直下のテンカラを行なっている人の後なら、水中や底は竿抜けになっていることがあります。人的プレッシャーで魚を追い込んでいる場合もありますが、こういう場合なら時間をおけば底にいる魚は毛バリを追うかもしれない可能性が残っていると考えます。

以上のことから「竿抜けを狙う場合、両手を使い届く範疇をくまなく狙い、水面から底釣りまで、アリの這い出る隙間もないよう、時間の許す限り余すことなく毛バリを通す」ということを行ないます。個人的にはこれを「絨毯爆撃」と呼び、自分の通った後はペンペン草一本生えない(残さない)という心構えでやることがあります。
通常こんなことをしていたら、どれだけ時間があっても足りなくなってしまいますが、限られた場所を釣る場合、自分で釣り切ったと思うまで、徹底的にやることもひとつの方法だと思います。

「時間」
次は「タイム」、時間です。
時合といった方がよいかも知れません。
一般河川で先行者が通った後でも、イブニングに炸裂なんてことはよくあることです。
水温が1〜2度変わっただけで、急に活性が高くなるということもあります。
逆に考えると、いくらいい場所であっても時合にならないと魚が動かないということもあるわけで、今回の大会のような場合は、先行者が叩いた後でも時合によって魚が釣れ出す可能性もあるので、時間の読みということも必要になってくると思いますね。
つまり今大会のように毛バリを巻くという時間がある場合、いくら慌てて巻いて川に下りても、一番乗りで人的プレッシャーは回避できるかもしれませんが、その時間に全く魚が口を使わないということもあるわけで、その辺りも駆け引きの要素になるかと思います。
絶対にイケるという自信作をじっくり巻いて、人の叩いた後でも時合で魚が出るか。
どうでもいい毛バリをサクッと巻いて、一番乗りしたはいいが時合がきてなく魚が出ないのか。ということから、冬場の気温と水温を考慮して、自分の方針を決めることが大切だと思います。

「毛バリ」
そして「オケーション」もしくは「オポチュニティ」、場合というか目的というか状況把握というか、今回の場合、私ならここに「毛バリ」を持ってきて考えると思います。
冬場、水温、水深、プレッシャーというキーワードがあります。
それをどう考慮して自分の毛バリのローテーションを組み立てるか。もちろんストロングスタイルで、一本の毛バリで攻めきるという方もいらっしゃるかと思います。
冬場に有効な毛バリはなにか。
時間による水温の変化にどう対応するか。
それぞれの水深に対応できる毛バリをどう作るか。
人的プレッシャーがあるので、いかに他人と違う毛バリ(しかも釣れそうなもの)を作り上げるか。
小さい毛バリで攻めきられたら小さい毛バリへの反応は悪くなるわけですし、どでかい毛バリをみなさんが使えばそのような毛バリにはスレてしまうのは明白です。
私のように高速毛バリ巻きが可能なら、大小何種類か巻いてから勝負に出てもそれほど時間はかかりませんが、ひとそれぞれ巻きにかかる時間も違います。もちろん毛バリのクオリティも違います。ここばかりはやはり普段から巻き癖のついている人が有利になるのは否めません。

これ以上は細かくなりすぎて、説明するのも大変なので、この辺で終わりにしたいと思いますが、要するに、時と場所と場合に応じた、状況に適応したテンカラを瞬時に見分けて行なうという、いわゆる「総合力」が必要とされるのがこういった大会なのだと思います。

釣りの技術だけではなく、プレッシャーの回避方法から自然から受け取る情報の分析力、そして毛バリを作り上げる技術に至るまで、やはり一般河川でも一定の釣果を得るには、先に挙げたような「テンカラにおける総合力」を、普段から高めておくに越したことはないということだと思います。

大会までもう少し。

冬季のカンツリでのテンカラばかりで、少々マンネリ化してダラダラしてきたこの時に、このような大会が少しでもみなさまのよい刺激になりますよう、主催者側も万全の体勢を整えて開催したいと思っています。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 見ている側はかなり楽しい 吉田孝


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ラインの変化でとるアタリ 

明日は個人的に生業先にお休みをいただきましたので、プライベートで某カンツリに行ってきます。



養魚池のようにウジャウジャと魚がいて、一般河川では定位する場所でないところにもはみだしている魚。

いわゆる誰でも釣れる「雑巾鱒」(弱肉強食にの掟により管理釣り場内の河川で「力」がなくなり、流下してくる餌料が少ない場所にいるためにやせ細り、教科書通りの食いスジを外れたところで毛バリに食いつくのだが、まったく引きを見せずにボロ雑巾を引っかけたような感じで釣れてくる、管理釣り場特有のカワイソウな鱒を通称「雑巾鱒」と呼びます)を相手にするのもカンツリのひとつの釣りですが、個人的にこの季節になるとよく行うのが、ラインの引き込みを目視してとる釣りを多用するようになります。



「食いスジ」に「食い波」、「入り波」などと呼ばれる流れの流入口に毛バリを投射し、魚の口元に毛バリを送り込むような深場の釣りを行なう場合、ラインにテンションがかかっていれば手感でアタリをとることも可能ですが、そうでない場合はラインの動きでアタリをとる他ありません。



その都度変わる食い波に対応するには(引き込まれるラインの長さ)、位置の固定された目印などは付けられるべくもなく、ラインそのものを目視してアタリをとらないといけないので、慣れないとなかなか難しいということになりますね。



私の場合は20数年前にどっぷりとハマっていた「バス釣り」で、4ポンドの視認性の悪いナイロンラインでのフォーリングの釣りを相当おこなっていたおかげで、テンカラを始めた時も、フロロカーボンの3号程度のラインであれば難なくラインのアタリを見てとることができたのですが、開催しているテンカラ教室で受講者に一番理解していただくことが難しいのが、このラインの引き込みのアタリということになります。



冬季は水面や水面直下でのヒットも、盛期に比べれば少なくなります。 
そんなこの季節にもってこいなのが、この「ラインの引き込み(引き込みだけでなく変化)でアタリをとる」という練習です。



管理釣り場なら魚影の濃さは保障されています。
見えないところにいる魚をラインの変化でアタリをとる練習。オフにこの練習をしっかりとして、来るべき来期のテンカラに備えてみてはいかがでしょう。



とはいえ明日の私は、全てのレンジに対応し、その釣り方を教室等でわかりやすくご説明するためにも、多種類の毛バリを持参して、某カンツリに出かけるつもりです。



久しぶり・・・本当に久しぶりに在庫の毛バリのほんの一部を整理してみました(笑)。
トンデモナイ毛バリもありますが、ケース・バイ・ケースの釣り、魚に合わせた釣りをするにはやはりある程度の種類を使いわけること、これが私のテンカラでもあります。


(SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS)


今日は「雪虫」がふんわりと飛んでいました。いよいよ冬到来。

明日の午前中は雨予報です。

実に寒そうですが、久々のプライベート釣行なので楽しんできたいと思います。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 どんな釣りでも無駄にはならぬ 吉田孝




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百人百様



明日で34回目になるテンカラ教室ですが、毛バリ研究会を含めると、過去の教室にご参加いただいた方々はのべ300人位にはなると思います。

まぁよくぞこんな私の話を、一度ならず何度もお聞きいただきました方もいらっしゃいまして、ご参加いただいた方々には実に感謝の念にたえないと思っています。
本当にありがたいことだと思います。

少しでもこの楽しいテンカラを広めたく、釣り場料金のみで講習料は不要。お金をいただく打算がないゆえ、逆に私自身もどっぷりとのめりこんでお話しさせていただいています。

しかも、座学中心の講座なので内容は相当濃いということは、リピーターの方が多くいらっしゃることで証明され、これだけは自画自賛してもいいと思っているところです。

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いつもの教室開催時にお話しをさせていただいているのですが、私の講習は私のテンカラスタイルを教えるという講座ではありません。

というのは今をさかのぼること3年前の、私が教室を開催した当初の話になるのですが、講習にご参加いただいた何名かの方が、何もわからないゆえにあまりにもバランスのとれていない道具をご持参いただいたことが発端となったからでした。

ご参加いただく方々は、全く初めての方はともかくとして、初心者からある程度のベテランの方までいらっしゃいますが、そのほとんどは、釣具店の店員さんやテンカラをやっていた先輩などから教えてもらった道具を持参し、自己流でやったのですが上手くできないという方だったのです。

その人は何もわからないゆえに、周囲のこれもまたよくわからない人たちにテキトーな情報を吹き込まれ、テキトーな店員にテキトーな道具をあてがわれたり、テキトーな先輩にその人流のテキトーなテンカラを押し付けられたりした方々があまりにも多く、そういった方々の悲惨な状況を見るにつけ、これは本腰を入れていかないといけないとあらためて思ったのです。

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「テンカラを他人に教えるということは、自分の釣り方を押し付けることではない」

このことを念頭に置いて教室を開催しないと、受講した方と自分のテンカラの進むべき方向が違う場合、そのひとのためにまったくならないばかりでなく、そのひとが本当にやりたく、その方向へ行けばテンカラを楽しむことができるはずなのに、その芽を摘んでしまうことにもなりかねないと思ったのです。

当然私の釣り方を踏襲したいという方があれば、一から丁寧にご指導いたします(そんな殊勝な方はいまんせんが・笑)。

日本中にいらっしゃる、多くのテンカラ名人の方々の釣りを踏襲しようという方は、その名人にその釣りを教えていただくのが最良でしょう。
しかし、その名人の釣りを完全に踏襲するというのは無理な話です。

教わる方はひとそれぞれ身体も違う、考え方も体力も、年齢も行く場所も違う、道具を買う財力も、釣り場に行く機動力もひとそれぞれみんな違うのです。

どれだけのことをどれだけ教わったとしても、似たようなテンカラにはなると思いますが、結局は自分のテンカラとして作り上げる(作り上がる)ことになってしまうのは誰が考えてもわかることです。

とうことは、ありとあらゆるテンカラの知識を見たり聞いたり、技術的なことも教わったりしながら、なるべく早い段階で自分自身のテンカラを見つけないと、一生涯フラフラと、足腰の落ち着かないままさまよい続けてしまうようなことになりかねません。

そのようなことも考え、私の教室にご参加いただいたみなさまには、なるべく早く自分自身のテンカラを見つけ、ご自身のテンカラにおける、ディープな世界に突き進んでいっていただきたいと思っているのです。

そのための(教える)知識を得るために、私自身ずいぶんと追及してきたつもりです。

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当たり前ですが、川から海まで全て同じシステムでテンカラを行ない、満足のいく釣果を得るというわけにはいきません。

好むと好まざるに関わらず、取材という形で、本当に色々な場所で色々なテンカラをやりました。
魚はリリースしますが、釣らないと仕事にならないために、ある意味では職業漁師とでもいっていいでしょう(笑)。
職業としての釣りを全うするためにも、ずいぶんとたくさん勉強もしてきたつもりです。

源流には源流の、藪沢には藪沢の、本流には本流の、女性には女性なりの、右利きの人に左利きの人、体力のある方にない方のテンカラと、講師や職業としての私自身のテンカラの経験で、それぞれの釣り場や釣り方への対応方法は、自分なりにそうとう引出しの数を増やしてきたと思います。

明日の教室では、私自身の持てる引出しをさらけ出してお見せいたしますので、その中からみなさまのテンカラを作り上げる参考になることがございましたら、どんどん盗んでいっていただきたいと思います(無料です。後で請求もいたしません・笑)。

この件に関しての詳しいことは、明日の教室でじっくりとお話しさせていただきたいと思います。

それでは明日。

ご参加のご予約をいただいているみなさまには、お気をつけてご来場(TTCに)下さい。

よろしくお願いいたします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


 ***イベントのお知らせです***
(開会式は午前9時からです)
11月3日(土・祝)
4日(日)
第四回テンカラファンの集い
http://yoshidakebari.jugem.jp/?eid=936
(こちらは参加者募集中です)
ケースバイケースの検証結果 

本日は週末納品用に毛バリを巻きながら、一昨日の釣行のことをつらつらと考えていました。


(納品用毛バリの一部)

先日の堀江渓愚氏のブログにも

ケースバイケースの話

ケースバイケースの話その2

とありましたが、今回のいさおさんとの釣行では、同じようなケースがあったことを報告しておきましょう。

開始早々は魚の反応(釣れなくても魚が毛バリを見に来るとか、近くでヒラを打つとか)を見るために、浅い水深に陸生昆虫の多い季節とも相まって「ドライ(浮かせる)」系の毛バリでポンポンと打っていきました。

小さい魚は毛バリに反応し、水面にパシャパシャと出てきます。そのうちそこそこ(奥多摩サイズですが)の魚がかかりました。
私一人ではなくいさおさんも同じく反応があるといっていました。

ドライで出ることがわかったので、今度は逆さ毛バリに変え、水面直下から中層まで流すように釣り上がってみました。

ドライで出るのがわかった時点でそのまま釣り上がったり、もっと釣れる毛バリはないか?と考えるのはシロウトのやることといっていいでしょう(笑)。

釣れることがわかったら、その時点で全く違うものに変える、それで釣れるか釣れないかを繰り返し検証していくと消去法で核心部に近づき、本当にアタリ毛バリが絞り込まれていくのです。それも一人より二人、二人より三人でやったほうが絞り込むまでの時間がより早くなります。

そんなわけで逆さ毛バリに変えると全くといっていいほど魚が反応しません。
見にもこないのです。
私のヤマメへの必殺の毛バリ、剣羽根ゼンマイ胴に変えても無反応。直後に高く浮くパラシュートに変えたら反応が出始め、結局その日の一番の魚(奥多摩サイズですけど)は、そのパラシュートで釣れました。

ストマックポンプをかけてみましたが、やはり陸生昆虫しか食べていませんでした。このことからの想像ですが、水面にポトリと落ちた陸生昆虫を食べていたその日は、魚の意識が完全に水面上にいっていたといってもいいでしょう。

しかし我々が入渓する数日前、用務員のKさんが同じ区間に入った時には、ドライフライには全く反応せず、ドライのブナムシプカプカが沈んだ時と、エルクヘアカディスが沈んだ時(どちらも水面下10センチ程度)に流れた時だけ食ったそうです。大小合わせて7尾の釣果だったそうですが、全て水面下のステージでの釣果だったそうです。

これがまさに「ステージが違う」ということです。

仮にその時浮くか沈むかの一種類の毛バリしか持ち合わせがなく、二つのステージのそのどちらかにあてはまらなかったらその時はお手上げで、「今日は魚がいなかった」と強がって、何が釣れない理由なのかもわからぬまま帰宅することになってしまいますね(笑)。

一昨日がそのような感じだったので、本日同じ区間に入渓するウチのメンバーには「先ずは浮かす毛バリから」とブログにヒントを書き、それを見て入渓したメンバーから、先ほど写真を送っていただきました。


(秋山郷のUさんの後ろ姿)


(川越のMKさんもご満悦)


(本日の釣果の一部です)

今日入渓のUさんとMKさん。
お二人とも浮かせる毛バリでの釣果だったそうです。

釣りの情報交換もさることながら、私たちは奥多摩の沢に入っても全てキャッチアンドリリースを心がけているので、次の人が入ってもちゃんと魚が出てくれます。

狭い沢なので他人のことを考えない、強欲キープ派の人が入ったらひとたまりもないでしょう。
強制はできませんが、どうかいつでもどなたが入っても美しい渓魚と戯れることのできる渓であるよう、少なくともこのブログをお読みいただいた方々には、キャッチアンドリリースにご協力願えれば幸いだと思う次第です。

いつでもだれでも楽しめる渓。

シーズンはあと少しですが、来期も楽しい釣りができますよう、みなさんとご一緒に素敵な渓の美しい渓流魚を保っていきたいと思います。

さて私は今週末、再度「藪沢の帝王」いさおさんと奥多摩の沢に入ります。予定の区間は昨年K隊長とご一緒して以来一年振りの沢ですが、もうひとつ来期のために釣査したい候補の沢もありますので現在検討中です。(注・一人では恐いぞ熊が)



現在試行錯誤中の藪沢ULテンカラのために、昨日もTLを二本ヒネリました。
テストも楽しみですが、奥多摩の沢は今期最終になりますので、たっぷりと渓の空気に浸ってこようと思っています。



吉田毛鉤 やればやるほど ドツボにはまる しかしテンカラ やめられず 吉田孝



 四種の毛バリの作成

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取材明けの昨日、家の用事で生業は半休、その後も家族と共に夜まで出かけていたのでクタクタのまま睡魔に襲われ、落ちたと思ったらもう朝でした。(疲れているのでしょうねきっと)
今朝は今朝で鼻風邪っぽい子供を病院に連れて行き、その後はいつもの週末の食材の買い出しに、連載の原稿書きに、テンカラ関連イベントのメールを出したりして、釣り場に居ないで、自宅や生業先にいる時の私は相変わらずの忙しさでした。(代わりがいないので仕方ありませんね〜。しっかし疲れます)

時間が少々(といっても一時間位ですが)できたので、ちょこっと毛バリ巻を。
あまり落ち着いて巻けませんでしたが、実戦用の弾数も少なくなってきたので、貴重な時間を利用して巻きました。

巻きがひと段落したと思えばもう午後4時。

週末自宅にいる時くらいは、我が家のチビどもにおいしい手料理を食べさせてやろうと思うので、夕飯の準備にとりかかります。

とにかく時間がもったいない。物質的には気前がいいほうで、散財も大いにするタイプなので、ケチではないのですが、時間に関しては完全なる貧乏性です(笑)。

あれもやらねばこれもやらねば、一つ片付けると次から次へと色々なことが思いついてしまい、眠っていても焦りがあるほどです(泣)。
こんなことで精神的にこれから先持つのかと、時に心配になることがあるのですが、自分ひとりの問題ではなく、周囲に突き動かされてやらねばならぬことがほとんどなので、いかんともしがたいですね。

まぁ、「解決できない問題は自分の目の前にやってこない」というように、悩みではなく問題として捉え、一つ一つ解決していくことにいたしましょう。

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さて夕飯の支度も済みましたので、タイトルの四種の毛バリの作成です。


(左から、ウエイトなし明・ウエイトなし暗・ウエイト入り明・ウエイト入り暗)

先にも書きましたが、販売用の毛バリと違い、テストピースも含め種々雑多な毛バリを持ち、普段の釣りには使っているのですが、やはり自分の中で定番化した毛バリもあり、ハリそのものの種類こそ変える場合こそあれ、一応いつでも毛バリケースに入れている毛バリがあります。

その一例がこの四種の毛バリです。

説明はコチラ←(かなり前に書いた記事ですが)をクリックしていただきたいと思いますが、実際の毛バリはこのような感じで作っています。
機能は違えどなるべく均一になるように頑張って作らないと、正確な検証ができなくなってしまいますね(笑)。
ただし、手持ちの色々な毛バリを四つのカテゴリーに分けて検証することもできます。
雑多な毛バリしか毛バリケースに入っていない方には、こちらの方が現実的です。

先ずはいつものバーブレス加工から。
百円ショップで600円ほどで購入したルーターが使いやすく、最近はこればっかりですが、
いかんせん5分使用したら5分休ませろと表示してあるので(加熱注意)、量が多い場合は二本を交互に使用しています。



過去にはバッテリーが別になっているセパレートタイプも使いましたが、いずれも使い過ぎで壊れました(笑)。



もうどれだけのバーブを削ったことか。

最初からバーブレスを使えばと思われますが、それも使っています。
しかし、気に入ったハリがバーブ付きのことも多いために、私の場合はどうしても削る作業がかかせなくなっています。

「削ると錆びる」と仰る方もいらっしゃいますが、渓流で使った毛バリは早めに乾かすようにしていますので、一度も錆びたことはありません。
海で使っても真水で洗ってドライヤーで乾かしているので、ほとんど錆を見ることがありません。
私の場合はそれ以前に木に食われたり、誰かにあげてしまうことも多いので、錆びる間がないといった方が本当のところですかね(笑)。


一本一本巻く時には、スレッドで下巻きしたハリ軸にレッドワイヤーを巻き、スレッドで固定しているのですが、量産する場合はこのように先にウエイトを巻いて、瞬間接着剤を一滴たらして固定しています。



今回は一種三本で巻きましたが(全12本)、実戦ではこれを3サイズ(例えば#16・#14・#12のように)用意すれば完璧でしょう。



まだまだ今夜は他に巻いておかないといけない毛バリもありますので、夕食後は毛バリ巻きに戻ります。



吉田毛鉤 梅雨入りし 雨の週末 毛バリ巻く 吉田孝
 実戦的テンカラ毛バリのローテーション

過去のブログ上で、何度かご説明しました毛バリのローテーションですが、私のテンカラは多種類の毛バリを使用するスタイルですので、実際にはどのように行っているのかを紹介してみようと思います。

四種の毛鉤→クリックしてください

山岳渓流で職業漁師の行っていた釣り。
ということで、足で稼いで山奥まで入れる方は、毛バリを選ばずに食ってくれる魚を相手にすることができます。

毛バリは一種類でと、その毛バリで釣れない魚は相手にしないという方はそれでもいいと思います。

しかしながら、私を含めたサンデーアングラーである方々や、テンカラを始めたいと思うお子さんに女性の方々には、現実的にそのようなテンカラはあてはまるわけもなく、源流に行かれない方や女性やお子さんには「テンカラはできないのでは」というイメージを抱かせるだけになってしまうと思うのです。

そこで常々思うのですが、足で稼がなくとも行かれる場所で、スレた魚をテンカラで釣るということになるのですが、そのためには「ある程度毛バリに頼る釣り方をしないと魚が釣れない」ということが実感としてありますね。

源流に行かないとテンカラができないというわけではありません。

釣りをしたことのない人はテンカラに入れないということもありません。

テンカラは足で稼がなくても、流れを読めなくても誰でもできるのです。

入門してからのテンカラなりの奥の深さで、源流志向とか技巧にこだわるとか、みなさんそれぞれのテンカラを組み立てればよいのであって、最初から敷居は高くありません。


前置きが長くなりましたが、本題の実戦的テンカラ毛バリのローテーションのお話しに戻りましょう。

実は昨日の土曜日、しとしとと降り続く雨の中、メンバーの用務員のKさんと、丹沢ホーム(札掛)に釣りに行ってきました。



今回の課題は大雨に対処するテンカラと称し、足回りからザック、ウエアから小物に至るまでの、降り続く雨の中でのテストをしてきました。

こちらの検証はあらためてご紹介したいと思いますが、通常の私のテンカラでの毛バリのローテーションはどのようにやっているのかを、少々ご説明してみたいと思います。

ロストした毛バリは2〜3本。



実釣時間が5時間で、使用した(ローテーション)毛バリはこの位です。
早い場合ですと2〜3キャストで交換するために、大体この位の量になるのが私の通常のペースですね。
あらためて数えてみましたが時速4本。交換して戻しての時間と、長く取り替えない時も含めて、平均交換時間で15分に一度という感じです。

キャストしてアタリのある魚や、出てくる魚は抜きにして、実際の釣果は時速3尾という感じでした。
検証の場合は実際の釣果だけでなく、ヒラ打ちしたり、見にきたり、反応のある魚も参考にしますので、昨日の魚の反応はけっこうあったように思います。

昨日は左上のオールフェザントビートルから開始して、水面での釣りは右列に、水面下は下列に向かってローテーションを開始しました。

水面はウイング付きに効果があったので、サイズアップしてみたら、魚が見向きもしなくなりました。
ウイング付きは12番まで。



水中(BH/ビーズヘッド14番)はサイズアップとサイズダウンでアタリが止まりました。
色を濃くしたら魚の追いやアタリが増えました。

濃い(黒い)色が効果的?と思い、黒いカディスパターンに変えたら(表層釣りです)アタリも追いもゼロ。

ストマックポンプで2尾の魚から捕食物を調べさせてもらうと、消化が進み断定できませんでしたが、小さく黒っぽいサイズの虫の切片がそれなりに出てきました。

そこでこちらの小さい逆さ毛バリ(サイズは16番位)にすると沈める釣りでは連発しました。



逆さが効くのか?とサイズアップしてみたらこれもダメ。
こちらはサイズが関係しているようでした。

ウイング付きも黒い胴が一番よく、黒剣羽根の逆引きではヤマメが飛び出しました。

 

突っ走るはジャンプするはの大騒ぎで、ヒットした時はニジマスかと思いきや、よく見るとヤマメでした。

この魚、やはり尾鰭がイイですね。



水面での釣りはこの毛バリへの出がかなりよく、写真ではウイングがボロボロになっていますが、元はキレイなウイングでした(ウイングの立て方は、アップとダウンの中間位)。



このようにローテーションをして、この日(時合でのステージの変化を考えなければ)は、全体的に黒系統で、サイズは12番から14番。
水面の釣りでは特にウイング付きがよく、水中では先ほどの逆さ毛鉤(16番)が効果的と思いました。



こうして出た検証結果は通常は当日のその後の釣りに生かしますし、状況等を含めた検証結果として、自分の脳内メモリーに記憶することになります。

昨日は雨もひどく、昼過ぎで釣りを止めてしまいましたが、午後釣り続けるとしたら、上記の二本で集中して攻めていくというのが私の釣り方ですかね。

テンカラはシンプルだけではありません。

シンプルなやり方で敷居を下げて入門した後、趣味として奥に行く選択肢のひとつとして、道具や釣り方を論理的に複雑にし、楽しむこともひとつのやり方だと思います。

釣り具業界もその方が潤うのではないでしょうかね〜(笑)。

そのようなわけで、テンカラに入門したい方々へのテンカラ教室が、この週末にTTCにて開催されます。

定員オーバーしてしまい、締切させていただきましたが、来月もまた開催いたしますので、その節はよろしくお願いいたします。

第31回・TTCテンカラ教室・7月22日(日)←クリック

第21回・吉田毛鉤の毛バリ研究会・7月29日(日)←クリック

どちらもよろしくご参加のほど。

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 TTCテンカラインストラクター 吉田孝

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吉田毛鉤会・会員向け追伸です
本日、八ヶ岳のSさんの葬儀が滞りなく行われました。
秋山郷のUさんを始め、K隊長、いつものTさん、川越のMKさん、万年Sさんとはご一緒させていただきました。
おつかれさまでした。
他にもご香典をいただいたからふるご夫妻さん、弔電もいただきましたTTC従業員ご一同様にも、ご協力をありがとうございました。
会の代表として御礼申し上げます。