「最近の若いモンは挨拶もまともにできない」という言葉を時々耳にすることがあるが、人間関係は先ず挨拶からと私も思っている。

 

私の場合人間関係だけではなく、声を出したり出さなかったりはするが、自然や動物に対しても挨拶をよくしている。

入渓して気持ちよかった時には、渓にも「今日も楽しませていただいてありがとうございます」。

釣れた魚にも感謝の気持ちを込めて「ありがとう」。

渓に入ること自体、自然や動植物に程度の差こそあれダメージを与えるわけで、こちらとしてはゴミ拾いくらいしかプラスのことはできないが、せめて感謝の気持ちだけは表したくて、「ありがとう」と声をかけている。

 

 

そろそろ禁漁だ。

私の中では先日の取材で今期の自然渓での釣りの力を使い切った感があるので、今日は今期も楽しませていただいた奥多摩の渓にご挨拶に伺った。

午後に家族との用事があるため、午前中のみの釣行予定で、渓の神様に御礼を兼ねるため「お米」「お塩」「お神酒」を用意していった。

入渓前にお供えをし、今期も事故や怪我もなく済んだことや、渓の魚たちに楽しませてもらったことなど、回想しながら御礼をした。

もうずいぶんと以前のことになるが、神事の際の『天津祝詞』と、仏事の際の『般若心経』だけは暗記してあるので、今日は祝詞をあげて御礼の真似事をした。

 

終えて気持ちもスッキリとしたので、釣りの準備をして竿を振った。

この渓は小型ばかりで、バイトはあれど魚はのらないということが多い。

それでもマイクロヤマメが釣れたので、早々に竿をたたんで帰途についた。

 

 

もちろん師匠にもご挨拶を忘れずに。

タバコが大好きだったので一服点けて差し上げたら、師匠の声が聞こえたような気がした。

 

今期も渓と魚に感謝。

 

来期も楽しい出会いがあることを祈りつつ。

 

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

そろそろ禁漁となる。生業を持つ身の週末テンカラアングラーの私としては、もう1〜2回しか入渓の機会がない。

 

 

ということで先週の土曜日は近場の渓にいってきた。久しぶりに水槽をかついでいき、魚の撮影をしてみた。

天然魚(私の中の認識としては自然渓で生まれ育った魚・その渓に本来棲息している遺伝子を持つ魚でなくとも)や在来魚(その渓に元々棲息している遺伝子を持つ魚・魚止めから上流部に上げた魚の場合は、同じ川の下流から上げた魚)を釣るのを趣味とし、釣った魚は全てリリースしているので、支流ごとに違ったパーマークの種類や色合いなどを記録しておきたくて、よく水槽を担いで釣りにいっていたのだ。しかし諸事情(他のものを持っていったり、ザックのスペースのこともあって)により、最近はあまり持ち出していなかったため、撮った写真もあまりよろしくなかった。

 

 

そして今週は木曜金曜と取材があった。禁漁間際の秋の高原は涼しさを通り越して、朝晩は寒いほどだったが、天気にも恵まれ清々しい高原の釣りとキャンプを楽しんできた。

 

今日は雨。明日は家族との用事があるため釣りには行かれないが、禁漁までにもう一回くらい入渓できればと思っている。

 

 

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

日曜日の釣行では、蜂に刺されこそしなかったが、スズメバチに追われた一日となった。

9月の半ばを迎え、私も月末にかけてボチボチお仕事の釣りがありそうなので、調整も兼ねての釣行となった。 向った先はいつもお世話になっている天然魚のみのC&Rの釣り場「シャロムの森」。同行はメンバーのチナミさんだ。

 

私は先週に引き続きお邪魔をさせていただいた。

釣り場に到着したのが午前9時。準備をして釣りを開始したが、先週に比べてあまり反応がよろしくない。先週もある時間を境に魚たちが一気にスイッチ・オンしたので、今日もそうだろうと二人でのんびりと釣り上がっていった。

しかし蜂が多い。

 

最初の魚が顔を出したのが30分を過ぎた頃だったと思う。その後二人で交互に魚を釣っていったが、やっぱり蜂が多いのだ。

魚や風景を撮影しようとすると蜂にまとわりつかれる。最終的に大きく場所を移動するまでは、始終蜂の羽音を近くに聞いての釣りとなったため、落ち着かないことこの上ない。

最後には重低音の羽音の幻聴まで聴こえてくるようになってしまった(泣笑)。

それでも活性が上がってきた頃には思うように魚も出てくれて、午前中の釣りはまぁ満足。

 

その後釣り場を移動したら、朝の場所よりは少なくなったが、それでも蜂はそこそこいた。

昼過ぎには、羽音にビクビクしながらインスタントラーメンを作り食べた。

食事の後は釣りを再開。ここからもイイ調子で魚が出てくれたので、結果的には二人共大満足の一日となった。

 

 

風邪からの病み上がりとはいえ、家でくすぶっていたら完治しないと思ったので出かけたが、投薬と睡眠を繰り返したおかげか、帰りの運転時も疲労が出ず、元気のままで帰宅することができた。

 

しかし時期的に仕方がないとはいえ、やはり蜂だけは周囲を飛ばれるとどうにも落ち着いて釣りができない。

 

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

 

 

平成29年9月9日午前9時からスタートした第90回TTCテンカラ教室。

 

講師が体調不良の為(喉)、お聞き苦しい点はあったかと思いますが、2時間の座学と1時間の実釣講習は無事終了いたしました。

今日は何だかよくはわかりませんが(笑)、記念すべき9並びの日ということで、私からみなさまに毛バリを差し上げました。

教室終了後のフリータイムでは、早速その毛バリをハリスに結び釣果を得ていた方もいらっしゃいました。

 

本日もそうでしたが、ご参加いただいた方の中には、本当に嬉しそうに「初めてのテンカラで釣れました!!」と報告を受けることがあります。 キッズテンカラスクールの時もそうですが、子供たちの嬉しそうな顔。そしてご家族のみなさんに「釣れた〜!!」と報告している時の自慢げな表情。どれを取ってみても、教室を続けていく上での何よりの力となります。

 

次なる目標は「テンカラ教室100回!!」です。その時を無事に迎えられますよう、私も頑張る所存です。

 

 

【第100回テンカラ教室】は順調にいけば来年の夏頃になると思います。

その時には記念イベントを企画いたしますので、今後ともTTCのテンカラ教室を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

週末から今日にかけて、私は三連休だった。連休は釣りに充てた。

 

連休ということで時間や体力や危険というリスクを顧みず、奥地まで行くことができればよいのだが、子育て中の私がズッコケると、家族が露頭に迷うことになりかねない。そこでいつもは近くて慣れていて日帰りで源流釣りのできる奥多摩の支流に入ることが多い。

入渓のしやすいその場所は、『薄い魚影』と『入渓者数』と『先行者』の影響を抜きにしては考えられない。要するにせっかくストレス解消に行っても、常に別のストレスと背中合わせで釣りに行っているということになる(苦笑)。

そういった状態が続いてしまうとかなり疲れてくるので、そんな時にはありがたい癒しの渓に出かけることにしている。

その場所はシャロムの森。個人所有の山塊に流れる川で、放流ナシ、自然再生している天然魚のみ、貸し切りで先行者や他の釣り人を気にせず釣りができるキャッチアンドリリースの釣り場だ。

 

 

車止めに到着してからゆっくりと(この辺りが他の釣り人がいないので余裕を持ってジックリと準備ができるのだ)用意をして、午前9時に釣りを開始した。

持参した改造竿(購入して放置してあったので、30年目の入魂となる)にラインと毛バリを結びキャストすると、一投目から反応がある。

結果から言えば9時から13時半の間に20尾以上は釣れたのだが、開始早々はアワセの効かないグラスロッドとヤ豆の猛ラッシュに翻弄され、自分のペースがつかめなかった。

落ち着きを取り戻すために、早めのランチにし、水中撮影もやってみたりして気分転換をした。 午前11時頃になると魚たちにもスイッチが入ったようで、くるぶし程度の浅い水深の流れからもバンバン魚が飛び出してくる。持参した毛バリをとっかえひっかえしたが、全ての毛バリで魚が釣れた(笑)。状況のよい時ならそんなものである。

 

 

私は養殖魚以外の渓流魚を食べることはないのだが、自然渓流でもキャッチアンドリリースをしていればこうして魚は増えるのだ。 いつも入渓している奥多摩の渓でも魚籠をぶら下げた釣り人に時々会うことがあるが、みな「魚が小さい」「数が釣れない」と嘆いている。自分で取って食っているので魚が少なくなるのは当たり前の話だが。

ここシャロムにも密漁者が時々入るとオーナーが嘆いていたが、「乱獲者や密漁者には必ずや天罰が下る」と私はいつも自分の気持ちを落ち着かせるようにしている。

 

たっぷりと渓流魚たちに遊んでもらった翌日は子供たちのリクエストで我が家から車で15分程のところにある金魚の釣り掘りへ。

金魚釣りにいったのだが、ひとつ面白い発見があった。二人の子供の釣った金魚にあきらかに魚種の差が出ていたのだ。

上の子は和金ばかりを釣り上げ、下の子は流金ばかりを釣っている。 同じように釣っているのに…と観察していたら理由がわかった。

和金と流金とでは捕食の速度が違うので、電撃アワセの決まる姉(二代目)はショートバイトしてきた和金を釣ることができる。しかし和金をアワセられない下の子は、流金を狙い遅アワセで対応しているのでみごとに二人の釣果が分かれたというわけである。

腕組みして二人の釣りを分析していた私も大人げないといえばそうなのだが、ついつい釣りとなると持ち前の分析グセが出てしまうので仕方がない。

 

 

 

そして今日は丹沢ホームへ。

 釣り関連の書籍に、時々ハウツーの記事を書かせていただくことがあるが、報酬をいただいて書く記事には、当たり前だが責任を持たないとならない。

以前ある分冊百科に『テンカラ竿の機能と特製』という解説文を書かせていただいたことがあるが、こういった道具の記事を書く時には、やはりかなりな検証が必要になるということを痛感した。

 

元より道具好きなこともあり、毛バリや竿、もちろんラインについても日々考察や検証を繰り返している。

こういった道具類は他人からの情報だけでは自分自身納得できる考えにはならないため、やはり自分で買って自分で使って理解していかないとならない。そのための出費はどれだけか…というのは遠い目になってしまうので考えないことにする。

 

というわけで、検証というのは相手に魚があってのこととなるわけで、自宅でいくらエアテンカラをやっていたところで、なかなか納得できるものではない。とにかく毛バリを振り込み、魚を釣ってみないことにはどうにもならない。

 

通常私が好んで入る渓は、諸事情により魚があまり釣れない。一日に1〜2尾というのはザラで(腕のせいっていうなw)、これではキャスティングの練習にはなっても、道具の検証には程遠いということになる。 そこで時々管理釣り場に出かけ、ひたすら魚を釣り、竿や毛バリについて考えと実際を紡ぐことをしている。

 

月曜だし雨予報だし朝イチだし、思う場所で思った通りに魚を釣り半日を終えた。途中雨が降ってきたが、降り始めはワンキャストワンヒットとなり、竿もラインも毛バリもとっかえひっかえ釣りをして、自分なりの検証結果を出すことができた。

 

人間の記憶なんて(特に私の場合)アテにならないことも多く、こういった道具類は同時に使って比べてみないとハッキリした結論が導きにくいのだ。

 

 

この三日間、かなりな数の魚を釣って(子供たちといった釣り掘りの金魚3匹を含む)得るモノはかなりあった。

しかしまだまだ日々是精進ということで、私の飽くなきテンカラの探求は続くのであった。

 

吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

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