TBK危機一髪


(とくさん撮影)

 『TBK』勝手に省略させていただいたが、TOUBOKU、そう『倒木』である。実は先日の釣行で危機一髪の出来事があった。
 釣りを一段落し、渓で休憩と食事をするために流れの直ぐ横に『座』を作り、シートを敷いてストーブを出して料理の準備をしていた。真正面に同行のとくさんが座り、万年ちゃんは上流に釣りにいった。
 するとその時、正面に座っていたとくさんが私の上空を見上げ「あーっ!」と雄叫びを上げたのである。その声に反応し、私がその方向を見た時には目前に木の幹が迫ってきていた。

 事前に刺激を与えたわけではないのだが、ギリギリで立っていたのだろう。私たちがその木の周囲に到達した時の振動かなにかで、その木は根ごとひっくり返ってきたわけである。後で思い返すと目前に迫る木の幹がスローモーションで見えたように感じるのだが、その時は前方に向けすっ飛び、間一髪体をかわして命拾いした。右側の腰だけかわし切れずに木が当たり、ヒットした場所は今も圧迫すると痛みがある。

 腐ってはいたが、倒れて粉々になるほどではなく、倒れた拍子に折れた部分を覗いてみると芯の部分は生木のまま。どのくらいの重さか持ち上げてみたが数十キロはあり、まともに受けていたら怪我で済んでいたかどうか。後で写真で確認したが、避けていなければ左肩から左側頭部、もしくは左の首あたりを直撃していた。

 落石の多い場所へ入渓することが多いので、周囲の確認は常に怠らず、真新しい落石があればその付近には長く留まることはしない。歩きながらもヤバそうな岩や直ぐに折れてしまいそうな木も、叩いたりゆすったりして確認してから乗り越えたり、危険を感じればルートを変える。一応安全第一での行動を心がけているのだが、今回は意表をつかれた感じであった。次からは落石の心配だけでなく、倒木の心配もすることにしたい。
 今回は『まさか』と思った事柄に遭遇したわけで、やはり山岳渓流での釣りは、どれだけ安全に気を配っても、し過ぎることはないと痛感した。

 今週末も入渓するが、襟を正して禁漁までの後2ヶ月を楽しみたいと思っている。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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沢テン炊飯道


(20年程前に入手した2代目の飯盒・その後この形の飯盒は使わなくなった)

 『昔のことをグダグダ話すようになったら終わりだ』とよくいうが、終わりでもなんでもいいので昔のことを。確か中学2年生だった私は、初めてのプチ登山&テント泊に出かけた。秩父の三峰山でキャンプをしたのだがその頃はロクな道具もなく、飯盒とGI水筒のハカマ(今はもうこの水筒はない)で、なけなしの小遣いで買ったオプチマスのナンバー00という灯油のストーブ担いでいき、そのセットでご飯を炊いて食事をした。 


(この形の飯盒と中に見える水筒のハカマで何でも料理していた)

 我が家、というか私の家族には誰ひとりとして山岳系のアウトドアの趣味をしているものがなく、下町で生まれ育ったこともあり、そういった趣味には小さかった頃の自分には手が出せなかった。小学生の私には、東雲やお台場のハゼ釣りと赤坂の弁慶掘でのクチボソ釣りが友だち同士やひとりでできるせいぜいのことだった。そんな環境で育った私は、山や渓流に強烈なあこがれがあった。


(本体の水筒はなくなった・これは私が小学校の時に入手したものなので40年超えのモノである)

 そんな私が中学生になり、ようやっと野外泊をできるようになったので、友人と3人で初めて出かけたのが秩父の三峰山だった。それから40年、私が炊飯に使う道具の変遷も色々あったが、先日の釣行で『ご飯を炊いて食う』という魅力を再発見(再確認)してしまった。


(このフライパンを導入した時から炒めるということができるようになり、私の野外料理が劇的に変わった)

 ここ何年かは、シーズン中は山岳渓流への日帰り釣行がメインのスタイルとなるため、あまりにも大量の荷物(主に食料関係)をも持つことは考えず、早朝から正午までがその時間ということもあり、大がかりな料理道具は考えの中から外れていた。ただ、一昨年あたりからたとえ日帰りでも『渓でゆったりと落ち着ける喜び』を感じてしまったこともあり、今期は釣りに熱を入れるばかりではなく、日帰りでも渓を楽しむ『スローなテンカラ』を自分でやろうと思い、そいうった体で入渓するようになった。
 そこで前々回は渓で『すいとん』を作ってみんなでいだだき、前回は『飯盒で炊飯』をしていただいてみた。結果は思った通りで、美味しくて楽しくて身も心も喜びを感じることとなった。しかし日帰りという短い時間の中で、メシ炊きの準備をし、ゆっくり食事をする時間を作らなければならないので、可能な範囲で、しかもその趣をなくすことなく最短の段取りを考えねばならなかった。



(最近はこういったモノを)

 泊りの入渓で何から何まで徹底してやるのであれば、それは充実した食事になるだろう。しかし日帰りという制限時間内で、釣りも食事もある程度満足させるには、それなりに力を入れるところと抜くところを考えねばならない。
 私の場合はご飯を炊くのであれば味噌汁はインスタントにする。佃煮や塩こんぶなどのようにご飯と相性が良く、直ぐに食べられるオカズもいい。フリーズドライのオカズ類も使う。この程度にすれば、ただ単にお湯を沸かす行為にちょっとだけ時間と手間をかけるだけで済む。この程度の手間ならば釣りの時間を大きく割くこともなく、ゆっくり食事をすることでメンタル面の切り替えにもなるので釣りのほうも好結果になるようだ。

 さて今週末はどこでメシ・・・いや、どこに入渓しようか。本心は生業先に有給休暇を提出し、明日にでも沢に入りたいところなのだが、諸般の事情によりそれも叶わぬ夢となった。。。



(こちらの写真は参考出品・品川のK閣下所蔵の年期の入ったホットン社のビリー缶です)


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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タイイング関連用品を整理しなくては・・・

 今日も暑い。
 
 一昨日は
快適な沢に入っていた。(コチラでも報告が⇐クリック)
 昨日は毛バリ研究会だった。その時は暑かった。(
TTCブログでも⇐クリック)



 入渓してからたったの2日しか経過していないのに、涼やかな沢が恋しくてしかたがない。やはり真夏は沢でのテンカラが最高である。アプローチで汗だくになり、入渓点から沢へと下る。どんなにそれまで暑くても沢の傍に立てば涼風が頬をなで、足を沢水に浸ければ脳天まで快感が突き抜ける。これも真夏の沢テンカラの醍醐味である。
 私がプライベートで里川や本流での釣りをやらないのは、このような自然との一体感をあまり感じることができないからである。
 それに比べ山岳渓流でのテンカラは、その「風景」「清涼な空気感」「清冽な水」といった付加価値があり過ぎで、解禁時の早春から禁漁までの秋に至るまで、入渓しているだけでも楽しくて気持ち良くて、身も心も本当に喜びを感じてしまうのである。

 もうダメだ。週末まで我慢ができない。可能なら今週は生業先に有給休暇を提出してでも入渓したい勢いである。

 そんな沢でのテンカラだが、ここのところの釣行では夏らしくイワナの渓に入ることが多く、毛バリもそのようなラインナップで毛バリケースに入れていた。昨日の研究会でも話題の中心はイワナの毛バリの話になり、色だの形だのといったありきたりな話題だけではなく、ハリの経線の太さによる毛バリの沈下速度(比重)の話や、個々のハリ種類と、アワセ時のハリスの太さや材質の伸びといった、より突っ込んだネタで盛り上がった。




 毛バリ研究会には、移動用のタイイング道具を持っていくのだが、自室兼用のテンカラ関連の仕事場以外(教室や勤務先や遠征先)でのタイイングもかなりな比率であるために、全て仕事場にその道具とマテリアルを揃えておくことも難しい。一応どこでも可能なように、何セットもタイイング道具を用意しているのだが、この何セットというのが曲者で、同じ道具や材料を複数個用意しなければならなくなってしまうのである。



 しかも年々その在庫を把握している脳内メモリーの容量も少なくなっていくため、在庫があるのをすっかり忘れ、同じものを再び購入してきてしまうことが多いのである。最低限の道具や材料を持ち、なくなったら買いに行けばよさそうなものだが、一応毛バリのことも他人様に教えたり、自分の巻いた毛バリが商業ベースに乗ることもあるわけで、常にリクエストに対応できるようにしておかねばならないこともあり、どうしても道具や材料は過剰に抱えておかないとならないわけである。



 しかしムダが多過ぎる。人生にはムダなことがないと思っているのだが、マテリアルのムダは多いのである。そんなムダ買いを少しでも減らすため、今宵はマテリアルの整理をしようと思った。
 
 一杯ひっかけてしまったら、暑さと疲れも手伝って睡魔に襲われた。それでもいつかは片付けないとならないので、気持ちを奮い立たせて頑張って整理しようと思っている。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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第43回・吉田毛鉤の毛バリ研究会

***TTCテンカラ関連教室・8月の開催日のお知らせです***
第54回・TTCテンカラ教室は8月9日(土)【早々に定員に達しましたので受付を終了しました】
第44回・吉田毛鉤の毛バリ研究会は8月24日(日)【お申込み受付中です】



(本日納品した毛バリ)

 本日も無事開催された毛バリ研究会。暑い中ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。 
 またのご参加をよろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝



*吉田毛鉤会メンバー向けの連絡サイトが復活しました。データが飛んでいないで良かったです* 


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梅雨明け岩魚の夏の渓(実釣編)

 本日はこの春入渓し、釣果のなかった岩魚の渓にリトライした。


(天を仰げばまばゆい陽光)

 私はリベンジを完了。ただ相当ねちっこく攻めたが2尾しか釣れず、走る魚も全く見えない。

 やはり抜かれてしまっているのだろうか。


(梅雨明け岩魚の)

 年々薄くなる魚の影。本当に切なくなってしまう。

 放流もなく、在来の魚のみ生息している場所ではキャッチアンドリリースをして欲しい。


(夏の渓)

 このような美しい場所で多くの魚が釣れたらどれほど楽しいことか。

 当たり前の話だが、持ち帰れば少なくなるし、リリースすれば魚は残る。

 魚がいれば、誰がいつ出かけていってもみんなで渓を楽しむことができる。 


(冷たい沢水と朝の光)


(林道歩きでヘバったふたり)


(万年ちゃん実釣開始)


(とくさんがそれを撮影する)

 あまりにも魚が薄いので釣欲も失せる。

 釣欲が失せれば食欲に走る。


(丸型飯盒4合炊き)

 今日はメンバーへの炊飯レクチャーも兼ねていたので、飯盒持参で入渓した。


(メスティンで1合を炊く)

 メンバーの万年ちゃんはメスティンを購入したので、その扱いと炊飯を説明させていただく。


(カップヌードルカレーはご飯にも合う)

 同じくメンバーのとくさんは、ご飯に合うカップヌードルカレー(ビッグ)を持参してきた。


(ごはんですよを持ってきた万年ちゃん)

 飯盒で炊いた、しかも沢水で炊いたご飯。

 周囲の景色の水と空気が極上の調味料であるところに、『ごはんですよ』は反則である。ウマ過ぎてご飯が足りなくなる。


(香ばしいおこげの匂いも)

 飯盒による炊飯は特に難しくない。

 炊き上がりの匂いを嗅ぎ分ける鼻があればそれでよい。


(おこげのご飯とグリーンカレー)

 私は美味しく炊けたご飯にグリーンカレーをぶっかけていただく。

 至上の味か天上の味か。この美味しさを文字で表すのは難しい。 


(おふたりもご満悦)

 日帰り釣行での炊飯はやっていなかったが、ここまで喜びを感じられるとは思わなかった。

 次回の入渓からは炊飯が定番化しそうな勢いである。 

 本日同行いただきました当吉田毛鉤会メンバーの万年ちゃんととくさん。
 釣り場の調査もありましたが、せっかくの入渓を魚の薄い渓にお連れして申し訳ありませんでした。そこは美味しいご飯に免じてご容赦ください。

【以下の写真はとくさんよりご提供いただきました】

(クソ暑い下界を想うと嬉しくなってしまうの図)


(高度感と清涼感)


(釣ったイワナの撮影を)


(撮影はやっぱり好きだなぁ)

 美しく涼しい沢でメンタルストレスもずいぶんと洗い流されたようだ。

 渓と魚に感謝して、今夜はゆっくりと休むことにしたい。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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梅雨明け岩魚の夏釣行(予定)



 週末はメンバーと3人で岩魚の渓に入る予定。ということで準備をしている。今回はオプションのメシ炊き講習もあるので飯盒持参だ。講習はメスティンでの炊飯ということだったので、これはこれでおこなう予定。



 食事関連の道具は、お茶だけの時や麺の時、しっかり料理をする時それぞれに、ガスストーブとアルコールストーブ、ヤカンに飯盒そしてコッヘルなどをTPOで入れ替えて持っていく。スリングや細引きやロープなども、入渓場所により増やしたり減らしたりしている。
 水筒は浄水器兼用で腰に下げ、浄水後の水を詰めておく予備水筒は折り畳み式を使用。荷物の量や沢水が使える使えないにより、水筒も各種入れ替えていく。そしてこれらの水筒は、水の綺麗な所にいった場合の自分のお土産用にも使う(渓水の水割りは美味い)。



 釣り道具一式、ハッカ油、クマスプレー、そしてデジタル一眼は私にとっては外せないものだ。カメラとその小物類には、別に防水バッグを用意している。
 エマージェンシーキットには常備薬の他、レスキューシート、ポイズンリムーバー、ライターの予備とヘッデン用の乾電池の予備などを入れてある。先日マグネシウムの火打ち石(棒)も友人からもらったので、これも放り込んである。もちろん地図とコンパス、入漁券(年券)、お守りなども忘れない。緊急用のツェルトもザックの底に入れてある。



 料理道具以外のものは、大体いつもの日帰り釣行でこのくらいの荷物の量になる。これらのものを写真右のスタッフバッグに、赤=燃料、オレンジ=緊急用品、紺=紛失しやすい小物類、薄青(大・小)=食事関連用品と食材というように分別して収め、行動中に取りだす時に中を確認しなくても、その内容物が袋の色で区別がつくようにしてある。
 他にも釣り関係の道具は黄色のバッグ、カメラ関係の小物は青のバッグというように色別の袋に収納している。
 後はヘルメットや沢靴、ゲーターなどの装備品と行動食になるが、日帰り釣行でも入渓する場所が場所だけに(常に誰かが通るような場所ではない)、何かあった時のことを考えるとそれなりの荷物になってしまうわけである。荷物の量が多いか少ないかは個人個人の問題なので、自分の体力と相談して決めるほかはない。私の場合は近場や短時間の場合はトレーニングを兼ねて敢えて重く(沢山持っていく)し、長丁場の場合は装備品を厳選し、必要最小限に絞って持っていくことが多い。

 いつも忙しくて入渓準備もバタバタし、ちょっとした忘れ物をしてしまうのだが、今回は久しぶりに時間に余裕があったのでじっくりと準備をすることができた。
 今回の釣行では、ここのところ色々とあってストレスが溜まり込んでいるので、ゆったりとした気持ちで竿を出し、渓の空気に触れて精神的デトックスをしてこようと思っている。
 もちろん魚が釣れるのが一番のストレス解消になるのだが。。。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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梅雨明け岩魚の夏毛バリ


(クジャク系は外せないマテリアル)

 なんとなく昨日のブログの内容の続きで。

 今週の
日曜日(27日)は毎月恒例の『吉田毛鉤の毛バリ研究会』の開催日だ。今回は参加者からのリクエストのあった、夏のイワナ用の毛バリのバリエーションと、釣り方に応じて作る毛バリの、ハリの種類や選び方などの説明を中心にする予定である。
 こちらは毛バリ研究会の話ではないが、ちなみに来月
(8月9日・土)『TTCテンカラ教室』は「本日のお申し込みで満員となりましたので締め切らせていただきました」と、TTCのスタッフより連絡があった。
 いつもご参加いただくみなさまには本当に感謝する次第です。今回もお申し込みありがとうございました。

 私の場合は『イワナ用の毛バリ』と『ヤマメ用の毛バリ』を分けて考えている。その理由は色々あるのだが、やはりその棲息域と流下してくる餌料との関係があり、放流域や一般渓流ではそれほど差はでないかと思うが、源流域では顕著に差がでることがある。一般には源流域にはヤマメが棲息していることは少ないが、私がいつも入っている奥多摩の源流には、思わぬ場所までヤマメがいることがあり驚かされることがある。

 ヤマメとイワナはその付き場や毛バリにヒットさせるポイントが違うため、その場所にどう毛バリを流すか、そのためにはどのような毛バリ(特に比重)を使用するのが良いのかを考えて、それぞれの毛バリを作っている。色やサイズはその次の問題で、特に沈んでいるイワナを釣るには、その毛バリの水に対する比重が実に重要だと思うのである。



(イワナ用毛バリのボディ材各種)

 今日はそんなイワナの毛バリを作るとき、私が良く使うマテリアルを紹介する。黒が基本になるが、甲虫類に良くある玉虫色(カナブン色)の象徴でもあるクジャク系の色は、なくてはならないアイテムである。奥多摩の渓で良く見る、頭が赤くて体の細いホタルの一種やムネアカオオアリの胸の色をイメージして、赤や朱色の絹糸もアクセントに使うこともある。


(むしり取って売っているピーコックハールは短くて使いにくい)

 ただし、こういった推測も相手が自然や生き物ということもあり、現場でひっくり返されることもしばしあり、「あ〜、アレ持ってくれば良かった〜」「あのサイズやあの色があれば〜」などと後悔する場合が何度となくあった。そういった経験から、すっかりとあきらめることのできない意地汚い気持ちを持つ私は、使うかどうかわからない毛バリをしこたま担ぎ、今も入渓しているのである。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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梅雨明け岩魚の夏の渓



 19日の土曜日から当会の連絡に使っていた別のサイトにアクセスできなくなってしまった。メンバー同士の入退渓の連絡をメインに使っていたので、アクセスできないのは実に困る。メンバーのきょ→じさんも管理会社に連絡を取って(メールで)くれたそうだが返事がこないとのこと。気になったのでネットで検索してみたら、どうもその会社自体に電話もメールもアクセスできなくなっているようで、「夜逃げか」などの嫌な憶測もでている。ブログをやっていないメンバーの釣行記なども、写真と共に数多くアップしてあったので、会社はどうでもいいけどデータだけは残っていてくれると良いのだが。

 さて、気を取り直して記事を書くことにする。当たり前の話だが、私は渓流での釣りが好きなので渓流釣りをやっている。その中でもテンカラという疑似餌(毛バリ)を使って釣るのが好きだ。エサ釣りもやってみたことがあるが、私の趣味趣向に全く合わなかったので、たぶんこれからもやることはないだろう。もちろん海などでその魚を食べるための釣りをする時にはエサを使った釣りもやるが、海でのテンカラを雑誌の連載でやってからというもの、食べるための釣りでも毛バリを使った釣りのほうが楽しいと思うようになった。それほどまでに疑似餌を使った釣りは楽しいと思っている。

 そんな渓流でのテンカラだが、管理釣り場やC&Rを除いて、主なターゲットはヤマメ(アマゴ)とイワナになる。その中でも個人的な好みとしては、やはりイワナの釣りが大好きな釣りとなっている。

 理由は色々あるのだが、プライベートの釣行では、管理釣り場での練習釣行以外は、放流河川や里川に近い場所での釣りを全くといっていいほど好まないため、在来魚(のみ)の棲息している渓にいくことが多い。しかも支流のこれまた支流のような細い渓が好きで、『まさかこんなところで』などと思う場所からイワナが顔を出してくれたりすると、本当に嬉しくなってしまうのである。もちろんこんな場所はイワナの産卵場所も近くでもあるため、釣った魚は100パーセントリリースをしている。

 夏の暑さが大嫌いなこともあり、特に梅雨が明け、下界の気温が30度を超えるころからは標高の高いイワナの渓にいると本当に心地良い。そんな渓に入っているといつも下りるのが嫌になってしまう。水飛沫をかぶり岩を乗り越える時、腿まで水に浸っている時、流れの傍で渓風に吹かれている木々を見る時など、本当に最高の気分になる。

 魚も陸生昆虫を捕食するようになり、毛バリの色や形やサイズも、それほど気を使わなくなってくるのもこの頃だ。水生昆虫の一斉羽化と違い、まちまちの形の陸生昆虫がまちまちに羽化したり、蟻を始めとする地を這う昆虫類も川に落ちて流れる季節は、自分の作りたい毛バリや使ってみたい毛バリで勝負できる機会が増えるのも嬉しい。春に気を使うカゲロウの羽化や、同じ形の水生昆虫の大量流下に毛バリを合わせるようなこともあまり考えなくても釣れるので、また違った楽しみ方ができるのもこの季節からとなる。




 今日は納品用の毛バリを巻いた。イワナの渓でも活躍するバックフロートフライのブナムシプカプカだ。週末にはTTCに持参する予定だ。

 今週はイワナの渓に入渓予定を立てている。例によって魚の薄い奥多摩の渓なので釣れるかどうかはわからないが、冷たい沢水に足を浸し、美味しい渓メシでも作って食べ、溜まり込んでいたストレスの解消でもしてこようと思っている。



吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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メンバー向けのお知らせ
 
***************** 

吉田毛鉤会メンバー各位

当吉田毛鉤会メンバー限定で連絡に使用している別のサイトですが、土曜日の昼頃から不具合が発生しているようで、この3日間アクセスができなくなっております。原因も不明ですのでいつ復帰するかもわかりません。
 
入退渓及び緊急に連絡を取りたい方は、私、もしくは各メンバー間で相互に連絡を取り合ってください。
 
ご迷惑をおかけ致しますが、何卒よろしくお願い致します。

吉田毛鉤会代表 吉田孝


*****************
 
私を取り巻くテンカラの道具(釣り道具以外のこと)

 道具が好きだ。



(炊飯とそれなりに料理をする時に)

 道具が好きなのだが、最近あれもこれもとやりたい意欲が以前よりもさらに増加してきていて、少し落ち着きを取り戻さないと、道具を購入する金銭をとめどなく浪費していってしまいそうな雰囲気になってきていると感じている。今さらではあるが。
 釣り竿も数十本ある。ラインもかなりあれこれとやった。毛バリはまぁ毎日のように作り続ける終わりなき楽しみであるのでこれはこれでよい。ウエア類は消耗品と考え、日常使うこともあるのでこれは買うことについて問題はない。ザック類の購入も一応の落ち着きを見せているので大丈夫だろう。特に問題なのは『不善』と称する釣り具(関連)の自作に関わる大道具(電動モノ)と『撮影』のクオリティを上げたいとの理由で購入するカメラ関連の道具類なのである。



(もうこの辺の道具は使わないのでお蔵入り)

 趣味は趣味ゆえに時間とお金をつぎ込むのはおおいにけっこうだと思うし(ある人は)、私もそうしている(ある時は)。

 特に道具類は店頭で見ただけではそのモノのうわべのしかわからないことが多く、実際購入して現場で使ってみなければその真価はわからない。釣り用のリールなどでも「このリールは店頭性能は抜群なのだが、実際使用してみるとどうも・・・」のように、店でくるくるとハンドルを回してみてこれは良いと思っても結局はそれはそれで、実際に糸を巻き、キャストをしたり魚とのやり取りをしてみて初めて良し悪しがわかることもあったりする。これはテンカラで使う道具でも同じで、竿もラインも毛バリも、現場で実際使ってみなければその真価はわからない。



(左下はトースター、水筒の袴と2代目の飯盒)

 電動工具やカメラのレンズは購入する前に試すことも普通はあまりないし、レンタルしても返却の面倒さや万が一の破損の時のことなど考えると私的には好まないし、大金持ちでない(小金もないが)私としては高額なモノはそうそう買ってばかりいることもできないので非常に困ることになるわけだ。


(行く渓と用途に応じて選ぶモノ)

 話は最初に戻って、自分自身の道具類も含めたテンカラ(あくまでプライベートでの話で)の方向性を確認しておくことにする。
 生業や家族との生活もある中で、月に何度かは入渓のチャンスがあるのだが、泊りでいかれるほど時間的余裕がない。取材の場合はある意味仕事でもあるので、家族も納得済みで送り出してくれる。しかしプライベートではほとんどない。同じ理由で日帰りが基本なので遠征もほとんどしない。ホームでもある奥多摩界隈が基本になる。それに適応した道具を考えてみる。



(ユニフレームの製品と右上の100均の鍋)

 美しい場所が多いので撮影はしたい。景色も魚も。なのでカメラは可能な限り持ち込むことにしている。しかしあまりにもゴツイ機材を持ち込むと撮影に振り回され、釣りがロクにできなくなる。今年は軽量の一眼レフに軽量のレンズで落ち着いたので、この辺はこれ以上進まないようにしたい。


(アルコールストーブと軽量コッヘルなど、全てチタン製)

 『不善』という名の道具作り(基本木工)も、グリップ加工や仕掛け巻き、毛バリケースのような小物で留めておこうと思っている。自宅にある電動工具だけでもそれなりに色々とできるので、これもここまでにしておく。
 
 美しい渓ではお茶や食事も心が喜ぶ嬉しい行為でもあるのでこれは止めることはできない。若い時から好きだった野外での料理ということもある。ただ増え続ける料理道具が収納的に頭痛の種となっている。これも先日片付けをして充分な在庫(というのか)があったので、この辺で追加を止めようと思っている。



(シェラカップ系のデザインのモノ各サイズ・下の4つは同行者がカップを持っていない時のレンタル用・中身は提供するので、重いから私と同行の場合カップや食器は持参してきて欲しい)

 こうして文章にしてみると、私の『釣り』は『(もちろん毛バリを含めた)手作りの道具』を持ち、『日帰り』で入れる『渓(小渓流)』で、美味しいものを作って『食べ』、美しい景色と美しい魚を『撮影』するというキーワードの上に成り立っていることが自分自身でもよく理解できた。ということで、このキーワードに添って考えなるべく道具を増やすことなく、釣行それ自体のクオリティを上げることに力を入れて行こうと思う(いつまで持つか)。

 今日の写真はそんな料理道具の一部を。廃棄や紛失、そしてお蔵入りしたものも含めるとけっこうな量があった。実家を発掘すればまだまだありそうだが、いつかは片付けないといけないなぁ。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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