禁漁・カンツリ・ぶらり旅(第6回・手練れの後の丹沢ホーム )



本日は生業が休み。同じく平日休みのメンバーと「丹沢ホーム・札掛釣り場」へと出かけてきた。



実は今回、平日が公休の当会のくりぼうさんからも「丹沢ホームに行くならご一緒させてください」とお話しがあった。そんなわけで今回は2人で行く予定を立てていたが、昨夜になり急きょ同じくメンバーの千葉のGさんから参戦の申し出があり、週末休みのメンバーとは中々会う機会がないのでちょうどよい機会になると思い、現地で待ち合わせすることとなった。



朝6時半、釣り場の駐車場で準備をしていると見慣れた車がその横を通り過ぎた。
「???」「もしや?」と思っていたら、案の定受付を済ませてきた秋山郷のUさんが登場である。登場というよりまさに乱入か(笑)。ウチのメンバーは楽しい人ばかりなので、乱入は大歓迎。先ずは釣り前の談笑会となる。



ここの釣り場に当会のメンバーが行くときには、メンバーで決めた「吉田毛鉤会ルール」というのが適用される。
そのルールというのが、イワナやヤマメのイロモノが1ポイント(1尾)でプラス計算され、ニジマスが釣れるとマイナス1ポイントになるというものだ。
食欲旺盛、毛バリを選ばないニジマス君はこの3種の中では比較的たやすく釣れるため、カンツリでの技術向上&縛りで少しでも管理釣り場の釣りを盛り上げようと考えたわけである。



で、朝7時過ぎ、錦秋の札掛でテンカラの開始となった。



それはよいのだが、実は昨日と一昨日、同じ釣り場に当会の手練れが入渓しているのだ。初日はM男君と秋山郷のUさん、二日目は品川のK隊長とくりぼうさんである。特に手練れのM男が初日に約70尾。二日目の隊長が約30尾と、ここ2日で100尾を超える魚をブッ叩いているのである。そんな後に入る我々は、必然的に泣き顔で川へと下りて行くことになった。



くりぼうさんと千葉のGさんからは、「代表の釣りを後ろから見せて下さい」とお願いされる。泣きっ面に蜂とはこのことだ。見るのはいくらでも見てくれという感じだが、釣れるか釣れないかは責任が持てない。それでも開始はしたのだが、予想通り魚が出ないのでふりむくと誰もいなくなっていた。アハハ。誰もいなくなってから笑いが出てしまった。

あまりに魚が出ないので、腰を下ろしてしばし考える。ん〜。100尾の後じゃ数釣りは無理。そこで「今日は掛けバラシを絶対にやらない&見える魚をじっくり丁寧に攻めてみる」を課題とし、1尾釣るごとに撮影と毛バリの交換をしながら釣り上がることとした。



8時過ぎになると魚も上を向き、表層勝負もできるようになってきた。午前8時から10時半まででどうにか13尾の魚を釣ることができた(ホッ)。



11時にはみなさんと駐車場に戻り、お湯を沸かしてランチタイムに。清々しい秋空の下、食事をしながらのテンカラ談義は実に楽しい。
日常の生活から離れた至福の時。こういったひと時を共有できる「仲間」のありがたさを感じる。



ゆっくりと食事の後はみなさんと再び川に下りた。午後は他人の釣った後を釣ることになるので、スローペースで釣りをするが、魚の反応も悪く、集中力も続かない。1時間半でどうにか4尾追加して本日は終了することにした。

竿にラインに毛バリと、本日も検証事項を山盛りに釣りをしたが、まだまだ鍛錬しないとならないことがいくつか出てきた。
あれこれやって出てきた問題点を考え、じっくりと自分のものにしていく。私はこのプロセスが大好きなので、釣り方も毛バリもエンドレスで追及していきたいと、今日の釣りからあらためて思うこととなった。



オンのテンカラはいつも真剣勝負であるのに対し、オフのテンカラは自己検証や練習がやりやすい。
というわけで、まだまだ私の禁漁期のカンツリ行脚は続くのであった・・・。



くりぼうさん、千葉のGさん、そして秋山郷のUさん。
本日も楽しいひとときをありがとうございました。また遊びましょう。

(いつもブログ写真の撮影には「18-250・MACRO」の万能レンズを使用しているが、本日は50ミリの単焦点1本で勝負してみた。撮影もなかなか技術が向上しないので、テンカラと同じく悩んでばかりである)


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 釣れないので説得力のないテンカラインストラクター 吉田孝



***本日の釣果一覧&獲得ポイント***


R(レインボー)1


R2


R3


R4


R5(豊満)


R6


R7(キズあり)


R8


Y(ヤマメ)1


Y2(痩せ)


Y3


Y4


Y5(キレイだった)


Y6


Y7(カディスで)


I(イワナ)1


I2(天然のおチビ)


B1(ブルック!なんでこんなのいるの?) 

7+2+1-8=2

トータルポイントは2(尾)ということでした(笑)。


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そろそろ12月

今日帰宅すると、我が家のチビどもが玄関にクリスマスツリーを飾り付けていた。
来週はもう12月。振り返れば今年は過去最多の沢テンに明け暮れた一年だった。


(チビどもの飾ったクリスマスツリー)

プライベートだけでなく、取材でも瀬畑翁と南アルプスにご一緒させていただいたり、カメラマンとスタッフと、長い歩きの末黒部の薬師沢に行ったり。
やり切った感があるので、非常に充実して禁漁を迎えることができたように思う。
それでもオープンしている管理釣り場には通うのは、やはり1年中テンカラがやりたいわけで、今週は生業の休みが平日にあることだし、またまたカンツリに出かけようと思っている。


(そんなクリスマスツリーをイメージした毛バリ・こういう毛バリに釣れるとか釣れないとか野暮なこといわないように)

12月も頑張ってスケジュールを組み、今週末は資格試験があるものの、次の週も釣りに行かれるし、その後も週イチペースでどうにか釣りには行かれそうだ(嬉)。


 (グリーンメタリックに銀糸胴・雪を被ったイメージのハックル・そして真っ赤なサンタの帽子も)

もちろん12月も関連教室は開催の予定。

14日(土)テンカラ教室

22日(日)毛バリ研究会

どちらもよろしくお願いいたします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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第36回毛バリ研究会

⇓コチラにも
http://d.hatena.ne.jp/toku-jiro/20131124




紅葉も残る晩秋の奥多摩。



本日もTTCにて毛バリ研究会を開催しました。



36回といえばマル3年。



よく続いていると思うが、これもご参加いただく方があってのこと。



今回もご参加いただきありがとうございます。



初めてご参加いただいた方には、ハリ学の基礎とタイイングの基礎のご説明をさせていただきました。



疑問を持ちご参加いただいた方には、質疑応答をしたり。



巻いた毛バリを早速ストリームエリアで試してみたり。



今回のお題は「CDCのハックリング」と「ハックルプライヤーを回転させるときの角度」を中心にちょっとディープな解説をさせていただきました。



テンカラガールも「そりゃっ!」



カッコイイですね。



こんな人に。



こんな人。



管理釣り場でもストーキングを忘れず。



ドヤ顔。



だけどフォーセップをクラブハウスに忘れて慌てたり。



私は教室後に少々やらねばならぬことがあり、吉田毛鉤会メンバーのとくさんに手伝ってもらい竿の撮影を。

とくさんには撮影のアシスタントをお願いしてしまいました。1人だとかなり大変なので、非常に助かりました。ご協力感謝いたします。

そんな感じの研究会でしたが、本日も寒い中お疲れさまでした。また来月も開催いたします。興味のある方はぜひともご参加ください。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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年内の釣行スケジュールを

禁漁期とはいえテンカラをやりたい私は、どうにか時間を捻り出して週イチ、つまり1ヶ月に4度の釣行ペースを崩したくないと思っているのだが、11月は出張やら資格試験やら毎度毎度の子供の学校の用事やらで、3度しか時間を作ることができなかった。

釣り足りない。実に釣り足りないのである。例え毎週末、月に4回釣りをしたとしても、やっぱり足りないと思うので、3度では尚更なのである。
教室や研究会で竿をだすことはあれど、それは説明のためのテンカラであって、自分自身の釣りではない。自分自身の釣りとして満足できるものではないので、それは回数には含まれない。
で、12月はなんとか月4で釣りにいきたく、自分と家族のスケジュールを摺合せ、どうにか4日間釣行日として確保することができた。ただしかし、その裏にはいつも以上の勢いで、諸事を片付けておかないとならないという状況が発生することになるわけである。

早速今日もそんな用事を片付けていく。
昨日は生業後に都心に出ないとならない用事があり、それを済ませた後、メンバーと飲みに行った。なにか別の用事に抱合せでもしないと、中々都内まで飲みにいく時間も取れない。午後11時過ぎには帰宅したが、風呂に入り身の回りの片付けを済ませたら午前1時。その後睡眠となったので、本当なら今朝は朝寝坊したかった。
しかし子供の学校関係のイベントが午前中にあるため(2週連続かよ)、いつも通りの午前6時に起床し準備を始める。その後は出かけるまでの間に、風呂の掃除をやっつけてしまう。掃除の後風呂を浴び、まだ出発まで時間があったため、今夜から明日にかけて食べる料理の下ごしらえ(肉の解凍と大根の下ゆで)をしながら、クマスプレーの件のブログ書きをサクっと。
その後は家族で出かけたのだが、ここまでやっておけば明日私が不在(毛バリ研究会)でも、それほど困ることもなかろう。

そうなのだ。自分が釣りにいきたいから、家族に文句をいわれないようにやるべきことはチャッチャと片付けてしまうのである。思い付いたらすぐにやる。いまでしょ、いまなのだ。

学校関係のイベント後は食事をして帰宅。チビどもと嫁を家に降ろしてから、私は再び買い物へ。日常の買い物は私ひとりでやったほうが時間がかからないので、これもサッサと済ませて、ちょいと上州屋狭山ヶ丘店に立ち寄る。補充品とつり人を購入して帰宅(今日は竿買ってません)。
シャワーをひっかぶりその後は下ごしらえしてあった材料で料理を開始。チビどもの大好きな「大根と軟骨の味噌煮込み」をたっぷりと作った。


(煮込み終了・でもまだダメ)



(一度冷ますと「ソレー効果」で大根の芯まで味が浸透します)

このような感じで育メンテンカラ師の私は、釣りにいかれない休日を過ごしているのだが(休日だけでなく平日も色々やっている)、ここまでやれば嫁も文句をいわないのである。
というより「こいつ(私)が釣りにいかないと、家にいて機嫌が悪くなるし、釣りにさえいかせれば文句もいわずに家事も色々とやるのだから、どちらが得か考えた結果、釣りにいかせたほうがよい」と思わせるようにがんばってきたのである。

そんなわけで来月どうにか時間の作れた4日間の釣行のためにも、年末までの私の日常のスケジュールは、蟻の這い出る隙間もないほどに埋められていくのであった・・・。


(月刊つり人最新号に)


(作品例として今年送った目玉の毛バリの年賀状が)


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 1月はママ友たちと新年会だ〜(笑) 吉田孝


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クマ鈴・クマ笛・クマスプレー

今週はテンカラ関連の原稿依頼があったため、生業からの帰宅後は、かなり真剣にその仕事に取りかかっていた。そんなわけで(そんなわけでなくとも)昨夜は当吉田毛鉤会のメンバーのひとり、HNがいつもうたげのTさんと、息抜きのうたげにいってきた。

忘年会の下見(笑)も兼ねて、新宿の「どん底」の地下カウンターで飲んだのだが、今期の奥多摩沢テンカラを振り返り、場所のことに道具のこと、釣り方のことと相変わらずのテンカラ熱烈談義で何時間かを過ごした。

そんな話しの中思い出したのが、今期は例年になく「クマ」のアタリ年だったようで、当会のメンバーも何名かが目撃したという報告を受けたことである。




実際私も4月に遭遇したわけで(このことは月刊つり人・渓流巡礼記にも書いた)、この時に非常に心強かったのが、お守り代わりに持っていたクマ(除け)スプレーの存在である。
私は「クマに会ったらその時はその時だ」などという根性は持ち合わせていない。それもあるが、私になにかあると家族が露頭に迷うことになるので、できうる限りの最大限の防御策は取ってから渓に入ることにしている。渓や山にいかないのが最大の防御なのだが、それは無理なのでその話しは横に置く。



このクマスプレー。先日のシャロムの釣行時に誰かさんが「暴発」というか「誤射」を1日に3回もやってくれたおかげで、その威力はよ〜くわかった(笑)。至近距離で浴びたら病院にいかないとならないだろう。噴射するときの風向きにも注意を払わないとならない。
持っているとそれほどに安心感のあるクマスプレーだが、下手な場所にぶら下げておけば実際クマに遭遇した時に手が届かなくて役に立たなかったり、ザックのサイドポケットや服のポケットに突っこんでおいたりすれば、渡渉やヘツリのときに落としかねない。もちろんズボンのポケットに突っ込んだのでは歩き辛くてしかたがないだろう。



というわけで、購入時に一緒にポチッとしたのがこのホルダーである。トリガーというか指をかける部分が上手いこと収まるようにできていて、ベルト状のところならどこにでも取り付け可能。スプレーをベルクロで固定するので簡単には落下はしない。私は渓流ベルトや作業用のベルトに、これまた沢の釣りではハズすことのできない、折り畳み式のネットとともに腰に下げているのである。



この渓流ベルト。非常に具合がよいのだが、大きなザックを背負った時にはザックのウエストベルトと干渉してしまうので使用せず、ザックのベルトにネットとスプレーを装着している。



お守り代わりのクマスプレーのほかには、クマ鈴とホイッスルも常に持参していくのだが、このクマ鈴、少々気になることがある。
音は空気より水のほうが伝わりやすい。確か4倍以上早かったと思う。密度の問題なのでそれより伝わリやすいのが個体、金属などはかなり早い。ということは立ち込んでチリチリと鈴を鳴らしていたら、空気中から水中へ、ザックから自分の身体を通してと音が水中に伝播してしまうのではないかと思うのである。自分の姿を消し、影も水面に写さないようにしているのに足元の石を不意に転がしてしまい、魚にダッシュされたことなど何度となくある。これなども音や振動が石という個体から水中へと伝わっているいい例ではないだろうか。
ということでストーキングに気を使うにこしたことはない。



そんなこともあり、鈴はこまめに音を出したり消したりしにくいので、釣り場までのアプローチで使い、渓に入って釣りを開始してからは、時々ホイッスルを吹いて野生生物に自分の存在を知らせるスタイルが良いような気がする。



このホイッスルも色々とあり、実際に仲間と試したことがある。正直廉価で恰好だけのものは音が遠くまで通らない。安物の笛なら人間の呼び声のほうがよっぽど届く。



で、いくつか買った中で、右側のはイギリス製でスポーツの試合などで使われているものだが、イマイチ音が低い。ちょい釣りの場合はここにラインクリッパーを付け、首から下げて使用している。しかし金属製で大きさもあるので少々重たい。



その隣のは120デシベルと、かなり性能は良く、実際にこの笛でクマが逃げた経験があるのだが、中に玉が入っていないので吹き方によっては鳥の鳴き声に聞こえてしまうようだ。それっぽく吹くと鳥がよく反応する(笑)。



左のオレンジのもそれなりだが、結局最近はこの黒い笛が音&玉入りで、かなり激しい音を出し、小型で軽量なので愛用している。



鈴・笛・スプレーは、私にとってのクマ除け三種の神器。来期もお守りとして入渓時には同行してもらうつもりだ。(夏から秋にはスズメバチジェットも!!)


吉田毛鉤 吉田毛鉤会 一度でも遭遇すると次からが心配 吉田孝 



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釣行時のメンタルコントロール

私は凡人である。「テンカラが好きなことにかけては人には負けない」と思ってはいるが、精神修養をしたこともなければ座禅を組みにいったこともない。テンカラも毛バリ巻きも好きではあるが、好きこそものの上手なれなのか、下手の横好きなのかも自分ではよくわからない。ただし試行錯誤と分析は好きで、なるべく感覚的にテンカラを捉えないように考えているので、それが「教室」という、誰にでもわかりやすく説明することには役に立っているのかなと思う程度である。

そんな私が釣りにいったときにいつも気を付けていることがあるのだが、それは釣行時、しかもスタート時の自分自身のメンタルをどう持っていくかということにある。

多忙や寝不足や生業でのストレスもなくテンカラに向かうなどということは皆無に等しい私。渓に入りさえすれば、その時だけは上記のことは忘れることができるので、それはどうでもいい。
それよりもとにかく釣りを開始した時に、自分の釣りのリズムに乗ることができないと、その日一日がしっくりとしないのである。

私の好んで入渓する場所は支流や藪被りの場所が多く、ポイントもタイトに攻めないとならない場所が多い。そんな場所で第一投目から毛バリを周囲の障害物に食われたり、振り込んだポイント近くの倒木や石などに引っかけてしまうと、いきなりテンションが下がってしまうことになる。同じく視認性の悪い毛バリを使い、いきなり水深のある場所を流したりして、万が一魚が出たとしても、「釣った」というより 「釣れちゃった」感が強くなるので、これもあまりテンションが上がらない理由になる。魚が出ないで水中の障害物に毛バリを食われたりすれば尚更テンションは下がるのである。
そんなガタガタのスタートでは、後に魚が釣れ出してもノリが悪く、なかなかリズムに乗ったいい釣りができなくなるというわけだ。

そんなことにならないよう、いつも私がスタート時に気を付けていることがある。
それは「視認性」ということである。毛バリの視認性とラインの視認性、このどちらもがよく見える状態から釣りを開始するのである。まずは釣果をと考えるならその場に最適の毛バリや仕掛けで釣るのがいいと思うが、釣りには最適だが自分には最悪(見えない・見づらい)の仕掛けで開始すると先に挙げたような「釣れちゃった」ということになり、それならまだしも毛バリを魚以外のものに引っかけるということが多くなってしまうことが多い。
しかしまずは視認性の良い毛バリを使い、数キャストして運転者の車幅感覚ともいえるその川の川幅感覚や、その日の自分のキャステイングの調子を見たり、今日はどのくらいの速度で毛バリが流れるのかを確かめることを行ない、その後に徐々にシステムをその時々の状況に合ったものに近づけていけば問題は少ない。こうした後なら見づらい毛バリに交換したり、見にくいラインに変えたりしても身体が馴染んでいるので釣りのリズムも崩れないで済むということになる。


(毛バリは現代版・蜂頭)

毛バリもしかりで、私の場合はその日の一投目に投げるその毛バリに、自分自身で猜疑心が湧かないよう「前回までに釣果のあった毛バリ」を結ぶことにしている。これは同じ体で作った同じ種類同じサイズの毛バリではなく、以前に魚が食ったという現実に釣れた毛バリでなければならない。同じ体で作ってもなぜだかこちらの毛バリには魚がよく出るが、あちらの毛バリには出ないなどということがあり、人間の目から見たら同じように見えていても、魚の目から見たら何かが違うのかも知れない。
だから釣れた毛バリを結ぶわけだ。以前その毛バリで釣れた事実があるので猜疑心は湧かない。自信を持って振ることができる。また、そういった結果の出た毛バリのストックを増やすためにも、私は通常の釣りでも1尾釣れたら毛バリを交換してしまうことが多いのだ。
同じ体で作った毛バリの弾数を多く持ち、釣れたら交換釣れたら交換を繰り返せば、実際に釣れた毛バリが増えることになる。次回の釣りのスタート時に、そんな毛バリの種類が多ければそれはそれで気持ち的にやりやすい。そんな釣りをしていれば自ずと毛バリ交換のスピードも上がるわけで、いざ毛バリのローテーションを繰り返さないと魚が釣れないなどという状況に追い込まれたときにも、サクサクと交換ができるのである。
ただしあっという間にハリスが短くなってしまうので、ハリスの予備はたっぷり持参する。

毛バリの交換が大変という人は練習あるのみ。私はずいぶん前だが布団をかぶって真っ暗な中で指先感覚で結ぶ練習をかなりやった。今も毛バリを結ぶスピードには自信がある。見えない所で練習したのだからイブニングタイムでも簡単に結ぶことができる。

ただし・・・今は老眼になり、アイにハリスが通らないというオチがついているのだが・・・


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 週末は毛バリ研究会です 吉田孝


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困っときのCDC

支流や藪被りに多い水深の浅い場所で、私は浮かせる毛バリを使うことが多いのだが、先日出かけていったシャロムの森のような、キャッチアンドリリースが徹底されている釣り場では魚もそれなりに毛バリにスレていて、サイズを落すだけでは見切られたりすることも多い。



そんな困ったときに、比較的スレた魚もなぜだかよく口を使ってくれる毛バリにCDCを使用した毛バリがある。

このCDC、鴨のお尻付近に生えている毛で、毛づくろいのための脂の出る線の近くに生えているらしい。ということで浮力のある素材でもある。
含んだ空気のせいかとても生命感のある毛バリができることもあり、カディスのアンダーウイングに入れたりもする。

今回は写真の材料でCDCダンを作ってみた。


 

この写真はCDCウイングをカットする前の写真だが、少な目のテールに細めのボデイで、CDCの浮力(もちろんフロータントも使用するが)で水面に浮くようなフォルムで作っている。



今回のボディ材は「パンヤ」。パン屋ではない。枕の中などに入れることもある植物性の素材で、それを染めたものを、何年か前に解禁時のサービスで養沢毛鉤専用釣場でもらったものである。CDCは通称「納豆色」を。細めのボディで仕上げるためにスレッドは8/0を使用している。

最後にこんな感じにCDCウイングをカットする。



CDCは扱いやすい素材ではなく、ハックルの取り付けもやりやすいとはいえないが、1尾釣れたらダメになったとならないよう、強度の出る方法で巻いてみた。



当会メンバーのとくじろうさんからもその作り方を教えて欲しいとリクエストがあった。
ウイングのカット方法にもちょっとしたコツがあるので、週末の毛バリ研究会の時に説明する予定である。




釣り方が悪く、出た魚をしっかりとハリがかりできない人には、出ればかかるというかかりのよいハリを使用するのもひとつの方法である。

私の場合も釣りを開始して一発目に出た魚をバラしたりすると、その日の良好なペースが作りにくくなってしまうため、第一投にはこのハリを使用することが多い。
耐久性はないが、かかりがよくバレにくいハリ。自分の在庫がさみしくなってきたので、昨日まとめて購入してきた。

今週末の日曜日は毎月恒例の吉田毛鉤の毛バリ研究会の開催日。

ご参加いただく方々には、今回もよろしくお願いいたします。ということで。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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禁漁・カンツリ・ぶらり旅(第5回・晩秋のシャロムでメンバーに感謝)

とくさんブログにも⇒http://d.hatena.ne.jp/toku-jiro/20131117#p1

11月17日。



自分でいうのもなんだが、今日は私の誕生日。そんな日を好きな渓で、しかもテンカラをやりながら迎えたくあったため、禁漁期でも唯一自然渓流と全く同じ体で釣りのできる「シャロムの森」にでかけることにした。



今日は吉田毛鉤会メンバーのいつもうたげのTさんととくさんを車に乗せ、3人でシャロムへと向かう。

前のり組みのきょ→じさんと横浜のNさん、千葉のGさん&雑木姫も先に着いていて、午前8時半、本日貸切のシャロムの森の場所の振り分けを行なった。
シャロムで釣りをするにはL&R分岐点より下流では、シャロムの森の本当の楽しさ(難しさ)がないので魚が釣れてもノーカウントのため(笑)、L区間上流にきょ→じさんとNさん、シャロムが初めてのGさん&雑木姫にはR区間を分岐点から釣り上がってもらうことにし、私はR3、いつもうたげのTさんはR4、とくさんにはR5を釣ってもらうことにした。

午前9時。
みんなと別れR3に入渓する。貸切なのでゆっくりと落ち着いて準備をし、9時半に釣りを開始した。実は誕生日の自分へのプレゼントに、ここのところ気に入って使っているサクラ製の竿の中でも、テンカラ金剛と別誂のシリーズとは全く別の調子の「せきれい」を所持していなかったので1本入手したのである。今日はその竿に初めてラインを結びこの渓を釣り上がることにした。

このシャロム。放流は一切なしで自然のままの渓。渓相はおだやかで先行者や後追いもなく、晩秋のこの時期にテンカラで天然そのままの魚が釣れるという本当にありがたい釣り場である。しかもC&Rが徹底されているため魚影もそこそこあり、実に楽しい釣りができる場所でもある。1区間は500メートルほどだろうか。ここを2時間以上かけてじっくり釣ることができるので、本当に落ち着いて自分の釣りを見なおすこともできる。しかも聞きしに勝るシャロムの魚。幾多のフライマンに攻め続けられ、毛バリに対するスレかたもそれなりなため、心してとりかからないと魚を見ないで終わってしまいそうな雰囲気もムンムンとしているのだ。
管理釣り場とはいえ、私が真っ向から真摯に取り組む唯一の場所なのである。

午前10時。



先ずは1尾目。R3から上はイワナ率が高くなるため、予想通りのイワナである。



流れのスジで表層にピシャッと出た可愛らしいイワナ。写真を撮影する。撮影には15分ぐらい時間をかけ、一息いれてからゆっくりと釣りを再開するのがちょうどよいペースになる。

午前10時15分。



2尾目。同じくイワナだ。



水温が低いと毛バリを追わないなど、多くの人が先入観を持っているが、誰がそんなこといったのだろうか。私は解禁当初からドライの毛バリで普通に魚を釣っているので、全くそうは思わない。今日は朝から6度もあったため、1日中表層で魚と勝負することができた。



午前10時30分。



3尾目。小さなイワナ。



混成域のためときたまヤマメも見かけるが、スレているのか毛バリにさえビビッて逃げてしまう奴がいる。ここでもゆっくりと魚を撮影し、飲み物を飲みしばし渓を見ながら休憩に入る。



盛期とはまた違った趣のある美しい渓。レンブラント光線に幸福を感じる。



午前11時。



4尾目。小さなブッツケで定位していたヤマメ。



この魚のみ毛バリを白泡に打ち、流れに乗せて水面下10センチくらいの場所で掛けた魚だ。この渓では良型か。毛バリは現代版・蜂頭(ハチガシラ)を使用。



撮影後に時計を見ると11時20分を過ぎていた。車止めでのメンバーとの待ち合わせが11時半だったので退渓し歩いて車まで戻った。



管理棟まで車で戻ると他のメンバーも戻ってきていて、お湯を沸かしてランチタイムとなった。このカップ麺の名前だが、私の竿の買い方と同じく無鉄砲である(笑)。



吉田毛鉤会新御三家も勢揃い。



ランチを食べ、メンバーと談笑しているとなにやらただならぬ空気が漂ってきた。

そうなのだ。サプライズである。いつもはあまりジタバタしない私もこういった空気に弱いのである。



ケーキの上には53のロウソクと、添えられたメッセージカードが。



本当にありがたい。例年誕生日祝いは子供が自分たちがケーキを食えるという意味で祝ってくれる感じなので、こんな形で、しかも私の好きな渓流で、あげくテンカラをやりながらお祝いされるなどということは嬉しさの相乗効果で、なにをどうしてよいやらわからなくなってしまうのであった。



メンバーのみなさまに感謝。今日までどうにか生きてこられたことに感謝。そしていつでもテンカラを楽しめる、今の生活に感謝である。



しかも「いくつ」ではなく「いつく」になってるというオチまでいただき、こちらも感謝する次第である(大笑)。



ちょうどその時タイミングよく現れた万年新人のSさんもご一緒に、シャロムのオチビさんたちにもケーキをおすそわけし、みんなで美味しくいただくことになった。



酒も好きだが甘いモノも大好きな私。まさかこの渓でこのような美味しいケーキまで。しつこいようだがメンバーのみなさんに感謝である。



ケーキを取り分ける雑木姫。集合写真が全てピンボケだったことはここだけの話しにしておきます(笑)。そして千葉のGさん、午前中ヤマメ8尾は天晴れです!

昼食・デザート・そして祝われた私は非常に気持ち良く午後もテンカラを開始することにしたのだが、帰りの時間もあり、午後はわずかな時間しか釣りをすることができなかった。

それでも一応とくさんの前で、「模範演技(笑)」で1尾仕留めさせていただいた。



本日釣った魚の中では一番大きいサイズだった。



先にも書いたが、禁漁期にこれだけの渓相で、しかも天然魚を釣ることのできるこの釣り場。ありがたい限りだ。しかも今日はメンバーのみなさんに誕生日祝いまでしていただき、メンタルの充電はフルになった。
明日からは、生業に子育てに原稿書きと、フルパワーで頑張る予定。



メンバーのみなさん、本当にありがとうございました。
本日のこと、心より感謝いたします。そしてこれからもよろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 感謝感激 日々是感謝 吉田孝


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いまでしょ!いま!

昨日の月例(飲み)会での話題に、当吉田毛鉤会のメンバー、中でもスタメンのテンカラに対する熱意が凄い(酷い)という話しが出た。

何ゆえにそれほど熱が入るのか、昨夜のメンバーとの会話で、それぞれが共通して思っていたことは「今しかできないのではないか」と思う気持ちがあるから熱が入るということがあった。
みなさんも同じように思ったことがあると思うが、10代20代の頃は体力もあるし、時間もまだまだ無限にあるような気持ちになっていた。
しかし40を過ぎ、自営にしろ会社勤めにしろ生業では脂のノリ切った頃になると、多忙な中ふと今後の人生の残り時間を考えたりすることがある。こんなことを考えるようになると、自分自身の心中の虫が暴れ出し、これはのんびりしている場合ではないと、目的に向かって突っ走るようになるのである。

若い奴らより情熱がある。そりゃそうだ、背水の陣でテンカラに向かっているのだから、中年のオッサンたちの熱意には凄い(酷い)ものがある。しかもお金もそれなりに使えるようになっているし。

大きな病気になる。仕事がなくなる。なくならないまでもリストラにあう。いくら気持ちではテンカラがやりたくても、ほんの少しなにかの要因が発生するだけで明日にもテンカラができなくなってしまうのではないかということが、その人生経験上、中年のオッサンたちにはよくわかっているのだ。

そう、「いまでしょ!いま!」なのだ。

私の場合もオフだからといってテンカラを休んでいるなんてことはとんでもないことで、二人の子供を抱えていることもあり、チビどもになにかあればテンカラどころではなくなってしまう。
そんな気持ちの中テンカラ関連でやらねばならぬことにやりたいことはしこたまあるわけで、毛バリ巻きから自主トレまで、まさに「いま!」やっておかなければと、オンシーズンと変わらぬ時間をテンカラに費やしているわけである。

というわけで明日も朝から釣りに出かける予定である。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 今日は子供の用事で一日食われました 吉田孝


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吉田毛鉤会月例(飲み)会?

先月は当吉田毛鉤会メンバーの品川のK隊長といつもうたげのTさんとご一緒に、プチ飲み会を銀座「アコ」にて開催したのだが、今月も開催しようということになった。

「飲みに行くひとこの指と〜まれ」とやったところ、同じく当会のメンバーのたむさんとTTさんが参加することに。

なんだか月例会の様相になってきた感のある飲み会。
釣りの恰好をしていないメンバーと会い、竿を持たずに談笑するのもすごく新鮮で楽しかったりする。

来月は吉田毛鉤会の大忘年会があるが、月末近くには東北方面に単身赴任しているメンバーも帰省することもあり、折を見て再び開催したいと思っている。

ということで、今回も私の親の店をお使いいただきましてありがとうございました。

店主に成り代わり御礼申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 本日もありがとうございました!! 吉田孝 


本日の宴会メニュー

 
お通しは「牛タタキ生うに添え」


「真鱈子の煮つけ」に「蟹のコキール」


メインは「鴨鍋」

香り付けにちょっぴりの「松茸」をサービス


以上でした


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