沢テンカラの小物たち

支流の支流、小渓流の源流域は植林地帯も少なくなり、広葉樹林が多く見られるようになる。
渓も深くて狭いところも多いので、日の当たらない場所も多く、周囲は湿気を含んだしっとりとした空気に包まれている。 

 

古い倒木も岩も、過去の人工構築物でさえ苔につつまれ、開放的という言葉とは真逆の世界であるのだが、あの落ち着いた雰囲気をいつも私は「箱庭」や「坪庭」や「日本庭園」という言葉で表現している。



巨木や巨岩に圧倒される男性的な雰囲気の渓であれ、たおやかな女性的な雰囲気の渓であれ、標高の高い山岳渓流の中には実に美渓と呼べるところも多々あり、そういった美渓を数多く抱えているのが、私が足繁く通っている奥多摩の渓なのである。

もちろん私も日本全国の渓をくまなく回ったわけではないので、きっと各所に美渓というところはあるとは思うのだが、大都市圏からほど近く、日帰りでこういった渓を楽しめるところは数少ないのではと思うのだ。



むろん魚がうようよと泳いでるという場所ではない。
こういった渓では、渓を愉しみ、「一尾でも釣れればそれだけで嬉しい」と思うことのできる人でないと、その渓の本当の素顔を見ることはできないのではないのかと思うのだ。



そういった渓を愉しめる仲間と共に、私はいつも奥多摩の渓に入るわけだが、こういった場所に入る場合には、持ち込む道具もそれなりに制限しないとならないことになる。

林道や登山道が入渓までのアプローチにあるため、ある程度の歩きを覚悟しなければならない。直ぐに自分の車に戻れるところも少ない。
予備竿や食糧を始め、背中に担ぐ荷物は多くなってしまう。
しかも滝の直登、岩場のへつり、倒木や藪くぐりなどの障害物競走的要素もあるので、釣り道具も必然的に最小限となるわけである。



というわけで私の沢テンの小物の紹介になるが、最近はこんなチェストバッグに一式納め、その他の予備の道具類は、小さな防水スタッフバッグに入れてザックに入れている。



掃除を兼ねて中身をぶちまけてみたが、このようなものが入っている。



●ハリス各種に各サイズ、そしてテンカラライン。
吉田毛鉤プロデュースのテンカラライン「テンカラミディ」とともに、もちろんFUJINO製のものを愛用している。
私の場合は浮かせる毛バリに沈める毛バリ、ヤマメやイワナで釣り方を変えることがあるため、ハリスも各種必要になってくる。



●毛バリのケースも数多くは持ち込めないため、このメインのケースの他は小さいものを二つだけザックに入れてある。
箱ごとの紛失やひっくり返した時のために、ヒモと磁石をつけて被害を最小限にしようと思って加工したケースだ。



●こちらは老眼鏡と偏光グラス。先日の渓で紛失したと思っていた老眼鏡が、帰宅後掃除をしていたらザックの中から転がり出てきた。
1500円くらいだったと思うのだが、早朝の入渓直後の薄暗い沢では、これがないと毛バリにハリスを通す際に発狂しそうになるために、1年ほど前から必需品になってしまった。
明るくなるとある程度は見えるようになるので、その時点から偏光グラスに交換する。
私はメガネを掛けているので、老眼鏡も偏光グラスもメガネに取り付けるクリップオンタイプを使用している。



●左から、毛バリをケースから取り出す時やハリスが絡まった時などに重宝している先端がプラスティック製のピンセット。
●隣がペン型のハリ研ぎ用のヤスリ。根掛かりや頭上の木に掛かった後は必ずハリ先をチェックし、潰れていたらその場で研ぐ。
●フォーセップ(ハリハズシ)も小さなものを。
●そして水温計。私にとっては自分なりのデータを取り、次なる釣りへと繋げる最重要なアイテムでもある。
「竿より前に水温計」(を用意しましょう)
私が講師を勤めるTTCのテンカラ教室で、毎回ギャグのように言っている私の考えた標語である(笑)。



●ドライフライを使用したテンカラも状況に応じておこなうための、液状フロータントと粉末のフロータント。
粉末も白い粉を使うと真っ白になり過ぎてしまうので、私はグレー(黒)の粉を気に入って使っている。
●右端は「真実」を語るメジャー。これがあれば「釣り人に話をさせる時には両手を縛っておけ」と言われなくて済む(笑)。



●ちょっとしたものだが、このケースは使用した毛バリを納めておくケース。市販の小さなケースにドリルで穴を開けたものだ。
沢ではフライパッチのように身体の外側にむき出しで毛バリを付けておくようなものは不向きである。行動中になくなることが多過ぎる。
先日もランディングネットがなくなり無残にもケースだけが残っていた。
それ以降なるべく紛失しそうな恐れのあるものには、流れ(紛失)防止のヒモやらストラップを付けるようになった。



●他には忘れてはならないラインクリッパー(ハサミ)の類。
●そしてこちらもデータフィッシングには必要不可欠なストマックポンプを。
●ゴミ袋は色々使ってみたが、厚めのシールバッグ(ジップロック)が今のところ一番具合がよいようだ。

以前からバッグに入れておいて、何度か釣りに行っても使わないものは掃除の度に除外して、現在はこのような形になっている。

次の日曜もメンバーと三人で、どこぞの渓に入る予定である。

今回はどうしても試したいもの(足回り)があるので、今から楽しみである。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 夏の渓藪沢沢水蝉しぐれ 吉田孝



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第32回毛バリ研究会 



日曜日の毛バリ研究会。 



今回も11名のみなさまにご参加いただきました。



開始前の談笑に情報交換会。



開始してからはいつものようにお題を頂戴し、毛バリ巻きの行程をご説明させていただきました。



春夏秋冬毎回のようにご参加いただいている方もいて、



こちらとしてもありがたく思います。



今回も暑い気温の中、ご参加お疲れさまでした。



しかしみなさん、その熱意はどこまでいくのでしょうか。



MKさんは初黒部へ向けてのハリを巻き、



いつものT⇒うたげのT⇒いつものTへと向け、連日TTCへご来場とのこと。



こちらはお題の回答で、エルクヘアカディスのウイングの広がりを抑えて巻く方法と、



パラシュートタイプのムネアカアントをバランスよく巻く方法などご説明させていただきました。


7月28日の毛バリ研究会。今回も盛況の内終幕となりました。
また来月もよろしくお願いいたします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会 テンカラインストラクター 吉田孝


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PC接続復帰&藪沢釣行 

車の故障、自転車通勤、治らぬ口内炎、子供たちからもらった風邪等々問題発生の多かった先週の後、とどめに自宅PCの回線接続不良になってしまったこともあり、沢水にて厄落とししたいということで、藪沢釣行に吉田毛鉤会若手の立川のMさんと出かけてきた。


(趣のある沢)

今回Mさんに案内してもらうことになったこの渓。
入渓したのはこんな雰囲気の、しっとりとした藪沢である。



(Mさん)

私と同じく小渓流と藪沢の好きなMさんのご案内ということもあり、それなりに期待をしていたのだが、やはり期待通りの沢であった。


(藪好きの変態)

藪沢に適したタックルを使用し坦々と釣り上がるMさん。
21歳にしてテンカラ歴も奥多摩の沢歴も5年を越えるという経歴の持ち主だ。



(モチロンほめ言葉)

その年齢にして体力に気力に釣技と三拍子揃っているので、まさに末恐ろしいとはこのことである。将来が実に楽しみである。


(小滝が時々)

今回の渓は直登できる小滝が時々現れる渓だったので、沢登りの楽しさも味わいながらの遡行となった。


(沢登り)

若いMさんはスルスルと滝を登る。


(若者はスイスイ)

それなりに高さはあるが、安心して見ていることができる。


(オッサンも登る)

それを見ていたオッサンはズルズルと登る。


(オッサンはズルズルと)

きっと上からは安心できない目線で見ていたことと思うが。


(でも気持ち良い)

しかし、水しぶきを浴びながらの遡行が夏場は非常に気持ちがよい。
これも沢テンカラの楽しみのひとつでもある。



(滝を登ってパラダイス?)

滝を登って竿を出し、また登っては竿を出す。
その繰り返しがまた楽しい。



(Mさん釣果)

釣り始めて3時間。
Mさんはポツポツと魚を釣っていたが、私はまだ釣果を得ていない。
出てはかからぬ魚に翻弄され、少々頭に血が上ってきていた。



(新兵器OZEN)

そんな時にはこれ、YOSHIDA'S CAFEのOPENである。


(なくてはならないものとなる)

今回新たに導入したのはSNOWPEAK社のOZEN。
重さ300グラムながらA4サイズのテーブルになる。


(お膳ひとつで渓が自分の部屋に)

このOZENだが、たったこれだけのものなのにこの場がまさに自分の部屋のような落ち着いた感覚になり、周囲の景色は借景で、茶室にいるような感じにもなる。
理解できない人にはわからないかも知れないが、私にとってはこの空間をここまで愉しめるアイテムとして、水槽同様今後は外せない道具のひとつになってしまった。
水槽とOZENでちょうど1キロ。これからもがんばって担いで行く予定だ。



(私にもやっと出た)

そんなひと時を終えるとやはり集中力を取り戻すことができたようで、わずか数キャスト目に本日一番のサイズの魚を釣り上げることができた。
やはりメンタルのリセットは釣技のひとつとして重要である。


(良型です)

小渓流でのこのサイズ。これは非常に嬉しい。


(お約束の水槽撮影)

やはり梅雨明けの魚で、ずいぶんと太ってきていた。


(しっとりと落ち着いて)

その魚を釣ってすっかり満足した私は、気持ちの中ではこの日の釣りを終了し、Mさんの釣りを拝見しながら一緒に釣り上がって行った。


(Mさん釣果)

渓によって特徴の違う在来の魚。
在来の天然魚の美しさを知ってしまった私は、やはりプライベートのテンカラではどうしても在来の魚にこだわりたいと思っている。



(今日はここまで)

Mさんも幅広の魚を出したところで、本日の沢テンカラを終了とした。


(Mさん釣果・幅広ヤマメ)

その後は上流部を少々偵察に行き、雨の予報もあったので、昼前には車止めに戻ることに。


(美渓・庭園美)

渓ではお茶だけで済ませたので、車止め戻ってからお湯を沸かし、Mさんは味噌汁とおにぎり、私はリフィルのカップヌードルでランチとした。


(車止めでカップヌードルリフィル)

渓での楽しみ方(愉しみ方)は人それぞれ。

私の渓での最高の楽しみは、在来の魚に出会えることと、ゆったりとしたコーヒータイムに至上の幸福を感じるのである。

Mさん、ご案内ありがとうございました。
またよろしくお願いします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 「嗚呼、次の週末が待ち遠しい」 吉田孝


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昨日の釣り(自分編) 

昨日は吉田毛鉤会のメンバーの「うたげのTさん」を奥多摩の藪沢に案内し、無事「沢テンカラ」のデビューをしていただいたのだが、その合間に私も少々竿を出させていただいた。

第一の目的は、そこの魚を釣る釣らないというよりも、ヒラキに出て反応する小ヤマメがどのくらい(残って)いるのか、良型ははたして(残って)いるのか、毛バリを見にくる魚、毛バリに反応のある魚の確認をすることである。

キープ派に持ち帰られたらひとたまりもない小渓流。
エサ釣りでハリを飲まれ、サイズが小さいせいかまとめて捨てられた6〜7センチの小ヤマメが、水中で重なり合って死んでいるのを見たことがある。
そういったバカげた行為や、無意味な殺戮をするなら釣りを止めてくれ。

そんなこともあるし、こちらは年中同じ渓に入るわけで、いつでも魚の顔が見たいのでバーブレスフックを使用して100%キャッチ&リリースで楽しんでいるわけだ。
そういった渓でもあるので、魚が「釣れる釣れない」というより、そこに魚が「いるかいないか」ということが非常に気になるのである。

そんな釣査?中に、夏の定番毛バリの「絹胴黒剣羽根」を、ゆったりとくわえてくれたこんなヤマメがいた。



8寸弱。この渓を知っている方なら、本当にたまにしか出ないサイズだということがご理解いただけると思う。

尺がうようよ泳いでいる河川で釣りをしている方には笑われてしまうようなサイズかも知れないが、そんなことはどうでもいい。




清冽な水の流れる奥多摩の支流、しかも藪沢でもある小渓流では流下する餌料も少なく、なかなか幅広に育たないこともあり、このような美しい魚体になることはけっこう稀なことなのだ。



この支流特有の、お腹までびっしりと付いた斑紋。
痩せた魚の多い渓の魚にしては珍しく、ずっしりと重い魚体。
写真ではその美しさを100%表現できないので非常に残念なのだが、昨日はTさんと2人でため息をつきながらこの魚をしばし眺めていた。
もちろんこのサイズは水槽に入れるには大きくて気の毒なので、水辺で撮影をして手早くリリースした。

再び会いたくなる、実に美しい魚だった。

7寸までならポツポツと釣れるのだが、このサイズまで育つ魚の非常に少ない小渓流。
そんな場所で釣れたのだから嬉しくないわけがなく、釣れた直後に満足した私は竿を畳み、Tさんのサポートに回ったのであった。


竿:SHIMANO製「小柄30」
ライン:FUJINO製「テンカラミディ3.5」3.2メートルにバット部をカット
ハリス:FUJINO製「テンカラハリス」0.5号 1.3メートル
毛バリ:絹胴黒剣羽根



吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 感無量美渓で美魚に出会う釣り 吉田孝



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沢テンの魅力(子供の頃を思い出し)



このブログをお読みいただいているみなさんに、少々思い出してみていただきたいことがある。
私も含めクソガキだった小学生の頃を・・・・・

水たまりがあれば必ずそこに足を突っ込み
工事現場に砂山があれば意味もなく駆け上がり
木があれば登ってみたくなり
虫を見つければいじくり回し
魚を見つければ追いかけ回す
自分自身は傷だらけの泥だらけ
家に帰れば遊ぶ道具を作ったり集めたり
本当は料理をやってみたくて台所に入り、料理中の母親の邪魔をして怒られたり   

現在私たちが楽しんでいる沢でのテンカラは、そんな純粋だったころの自分をそこに投影させているのではないのだろうか。

冷たく気持ちのよい沢水の中を遡行し
入渓退渓へツリに下降
虫を見つければ毛バリのモデルにと捕まえてガン見し
魚を見つけたら頭に血が上る
釣りが終わって己が姿を見れば、傷だらけの泥だらけ
帰宅後は「次なる勝負!」と渾身の毛バリを巻き、釣り道具に沢での道具を買いまくる
沢ならできるぞと嫁にも誰にも怒られない料理をおっ始める


世俗にまみれてオジサンになって、すっかり忘れてしまったあの時のことを、この「沢テンカラ」は思い出させてくれ、しかもそれを現実にしてくれるのだ。

同じような思いを持ってもらえそうなオジサンをまたひとり、本日この道に踏み込ませることにした。


***うたげのTさん沢テンデビュー***



当吉田毛鉤会の初期メンバーでもあるうたげのTさん。最近は忘年会などの宴会部長として「宴の」をHNにしてしまったが、本来は「いつもの」Tさんだった。
トラウトカントリーに足繁く通っていた時に付けたHNだったが、仕事と飲酒が多忙のため、しばらくの間テンカラのブランクがあった。

しかしここへきて当会新メンバーがことごとく沢でのテンカラにハマり、その楽しさを見聞きした自分も同じ思いをしてみたくて着々と準備をし、本日のデビュー戦へとなったわけである。



朝4時に待ち合わせをしたのだが、はやる気持ちのせいか3時半過ぎにはお互い待ち合わせ場所に到着してしまった。
今年は何度か奥多摩の渓に通うとのことで、コンビニにて年券を購入するTさん。
その後は入山届の書き方と提出の方法をプチ講習する。
車にTさんの荷物を移し、私の車で車止めまで向かう。
車止めに到着したのが4時15分。
4時半過ぎには登山道に足を踏み出し、5時には入渓点に到着した。



釣りに関しては特に問題のないTさん。丁寧なアプローチ、丁寧なキャスト、スレた小河川なので場を荒らさないようにとの注意点をお話し、ポンポンと打っていってもらった。
慣れない藪沢で根掛かりと頭上の木に毛バリを食われることが連発だったが、一度手感でアタリを取った。
その直後にバラシ。無念だが沢テン一尾目にならずだった。

この間に私もところどころで竿を出し、釣った魚の水槽撮影などしたのだが、その話は明日のブログで。



開始から4時間が経過する頃、「わわわっ!」という声とともにTさんが竿をハネ上げた。
空中遊泳の後、無事にネットインしたのは奥多摩ネイティブのヤマメだった。
小型ながら綺麗な魚体だ。



こうして遂にTさんは、奥多摩沢テンカラの洗礼を受けたのであった。

興奮したのか感激したのか、急に口数の少なくなったTさん。
こちらもガイドとしての任務を達成できたので、ちょうどよい休憩にと、ティータイム&ブランチタイムに突入することにした。



その後は肩の荷が下りたのか、はたまた安心したのか、ここからTさんは饒舌になり、「本当にこれほどまでに楽しいことがあったのですね!!」と感激していた。
確かに他人からの話だけではこの渓(沢)での素晴らしさは理解しえない部分もある。
まさに「百聞は一見にしかず」ということをTさんは感じていたのではないだろうか。



「普段は料理など全くやらないのですが」というTさんが、嬉々として自分の手でパスタを作り「美味しい」と食べている姿を見ているこちらも実に嬉しくなってしまう。



こういったことを見た時が、本当にこの場所に連れてきて、こういった経験をしてもらってよかった〜とこちらが思う瞬間である。



半日で入れるプチ源流。色々な遊びの要素を濃縮したような沢での一日。



Tさんにもご満足いただけたなら、こちらとしても大満足である。



吉田毛鉤会新御三家のみなさんと同様に、沢テンの洗礼を受けたTさん。
これからもこの素晴らしき沢テンカラの世界を、みなさんとご一緒にお楽しみいただきたいと思います。

本日はお疲れさまでした。また楽しくやりましょう!!


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 私の釣果は明日のブログで 吉田孝



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長かった一週間

14日の日曜日、墓参の帰りに車が故障。車載して自宅近くのディーラーまで。

月曜日に自転車を購入。

火曜日から往復2時間の自転車通勤開始。

水、木と自転車通勤していたが、土曜日には車が直ることがわかり一安心。

金曜日は渋谷サンスイに注文しておいた1000本の「ハリ」を引き取りに行き、かこつけてメンバーの「うたげのTさん」と新宿三丁目に飲みに行った。




シングルモルトのウイスキーを薦められ、もちろん大好きなのでクイクイといただいてしまった。水割りの嫌いな私は冷たい水をチェイサーにストレートでいただいた。
美味い酒と楽しい話で盛り上がり、昨夜は7ショット目から先何杯飲んだかよくおぼえていない。

帰宅は午前0時半。その時にはしっかりしていたのだが、今朝がいけなかった。
頭痛はないのだが胃がムカムカし、午前7時に起床して投薬後再び横になる。
再度起きてシャワーを浴び、午前10時に直った車を引き取りに行き、帰宅後再び寝床に転がり込む。
夕方には子供達をイベントに連れていかないとならないため、それまでに体調が復活することを祈り昼寝を少々。
お約束の午後3時には復活し、夕方のイベントに参加した。その時の集合写真の撮影を頼まれていたので、それも無事こなす。

午後7時半に帰宅しようやくひと段落。
入山届を作成したり、車載する荷物の整理などして、ひと通り準備ができたのは午後9時。
今日もバタバタしていたが、この一週間は心身共にくたびれた。

というわけで明日は奥多摩の沢にうたげのTさんをご案内する予定だが、明日はやっとのことで癒しの時間に到達できるのあった。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 明日は沢テンで毒抜きしてきます 吉田孝



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チャリ通三日目

ドアトゥドアで片道12・5キロ。往復25キロの自転車通勤も今日で3日目を終了した。
昨日は途中5キロ地点で車載車に拾ってもらったのでマイナス7・5キロ。
今日までのトータルが67・5キロだ。
自転車を趣味としている人ならなんということはない距離だと思うが、そうでない私にはひと苦労な距離である。

自宅から奥多摩のトラウトカントリーまでの距離がジャスト40キロ。
その距離と比較してもけっこうなものだ。
進んで乗りたくもない自転車に乗っているので、我ながらよくもまぁ走ったものだと感心してしまう。

これが「必然だから」ということか。
自分の意志ではとうていやる気になどならないのだが。

今日は帰宅時には雨に降られることもなく、帰宅後夕食を食べていたら軽い夕立があった。
自宅の屋根が雨によって多少冷えるため、いきなりエアコンの効きがよくなってありがたい。
そんな中、車の入院で車載してあった釣り道具を自室に引き上げてきてあったので、それを整理してみることにした。



元々が心配性で、出先だったり沢に入って使っている小物を紛失した時のことを考え、やたらと「予備」という名の元に買い込んでしまう癖がある。

ラインクリッパー(ハサミの類)だけでも10個以上。フォーセップも7〜8本。目に付くものだけでもこんな感じなので、家じゅう探したらどんなことになるのか・・・・・恐ろしいので細かく探すのは止めにした。 

しかも最近は「目」だけでなく、少なからず「脳」関係にも老いを感じているらしく、買ったことすら忘れて同じようなものをまたまた買ってきたりすることもしょっちゅうである。
「老眼」だけでなく「老脳?」も併発している。困ったものだ。

そんな小物の整理をするのだが、整理をしたらしたで、片付けた時のことはすっかり忘れ、以前あった場所を「どこいったっけな〜」と探すことも年中で、時になくなったと思ったものがまとまって出てくることなどもある。
元々モノの管理は悪いほうではないのだが、最近は悪化していることを実感としてひしひしと感じているところである。

ただでさえガタガタと多忙な毎日に、火に油を注ぐような車の故障と自転車通勤。
蒸し暑さも加わり脳みそはかなりイカレている。限界MAXまでもう少しというところか。
こんな時には特効薬の「沢テンカラ」で癒してもらう他はない。
先週の土曜日には入渓したのに、そのことがもう数か月も前のことのように感じてしまう。
早いところ渓に行き、沢水で頭と足を冷やさないと、日常生活に異常をきたしてしまいそうな勢いである。 


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 明日はお酒で頭を冷やします 吉田孝



 
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毛バリ巻きと遊び心

自転車通勤2日目の朝は少々雨に降られた。

炎天下よりはマシと1時間の道のりをわりと気分よく走り、無事生業先に到着。
その後1日の仕事を終え、そろそろ帰ろうかなと思っていると「一天俄かにかき曇もり」、雷鳴が聞こえてきた。
夏でもあり、ぬれてもOKな着衣でもあるため降雨はどうでもいいのだが、普段沢に入っていることもあり、カミナリには恐怖を感じているので、街中とはいえけっこう神経質になってしまうのだ。
というわけで大慌てで帰る準備をして、自転車に飛び乗り帰途について5分後、ザザッと雨が降ってきた。

時に聞こえる雷鳴と雨。それから逃げるように猛ダッシュし、ちょうど20分ほど走ったところで右側に軽ワンボックス車が現れ、助手席側の窓が開き中から聞きなれた声が。
同じ生業先に勤める用務員のKさんである。
荷室に自転車を入れてもらいそのまま自宅まで送り届けてもらった(感謝)
先日に引き続き、またまた車載車(自転車だけど)の世話になってしまった(笑)

そのようなわけで予定より早く帰宅できたので、気温も低くエアコンも効くので今夜も余裕で毛バリ巻きを開始した。



毛バリを巻くのが大好きな私だが、私は職業漁師ではない。
趣味として毛バリを巻き、趣味としてテンカラという釣り方で釣りをしている。
ということで、毛バリを巻くのに「バイス等使わず手で巻く」とか「お金をかけずに少ない材料で巻く」というような、最小限の手間で最大限の効率を狙うことの必要性を感じてはいない。

それよりも「毛バリ巻き」という行為そのものが非常に楽しいので、あれやこれやとやっているわけである。
イミテーション性の高い毛バリから、アトラクター的要素の強い毛バリ、大きいものから小さいものまで、川だけでなく池から沼、湖から海で使う毛バリまでこの30年間巻きに巻いてきた。



私はこの「毛バリ巻き」ということに対し、面白くないとか飽きるとか感じることは全くない。
もちろん時間に余裕がなくて、納品用の毛バリを巻く時などは大変だと思うことはあれど、面白くないと思ったことはない。
とにもかくにも時間さえあればず〜っと巻き続けていたいと思っているくらいだ。

そんな私だが、今夜は遊び心満載の「目玉付きの毛バリ」を巻いてみた。
昆虫類は複眼のものや、複眼と単眼を両方持つものが多いため、この毛バリのような目を持つものはいないと思うが、このように黒目を付けると、毛バリの顔が実に愛嬌のある顔になるのである。
個人的にはこの左右に張り出した目玉がスタビライザーのような役目をはたし、着水時にハリ先が真っ直ぐ垂直に水中に入るのではないかと思っているが、あくまで憶測の範疇である。

先日の奥多摩奥の間釣行でも8寸のイワナを同じ形(黒茶だったが)の毛バリで釣ったのだが、やはりこういった毛バリ(遊び心のある)で魚が釣れると、私としては非常に嬉しいのである。

週末の日曜日は当会メンバーのうたげのTさんを奥多摩の渓に案内し、初めての沢テンカラを体験してもらおうと思っている。
故障中でディーラーに預けてある我が愛車も、土曜日には修理が完了する予定となった。
というわけで車さえ直れば、またまたいつもの活動パターンに戻れるわけで、土曜日が待ち遠しい私であった。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 猛暑の中のひと休み 吉田孝


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昆虫類の共通のお腹 

昨日のブログにも書いたのだが、自分の車が直るまで、今日からしばらくは自転車通勤となった。
我が家から生業先までは、丘陵地帯をひとつ越えなければならないので、片道12キロちょっとの道のりを50分強かかって到着した。
帰路は途中にコンビニ休憩を入れたため約1時間かかった。
ここのところあまり間を開けずに沢通いをしていたこともあるせいか、脚の疲れや筋肉痛はほとんど感じていない。

私は身体を鍛えることが好きなわけでもない。
競技的なスポーツなど、やらなくてもいいならやりたいとは思わない。
山へ登るのも沢を歩くのもそれ自体が好きなわけではなく、美しい渓で、テンカラという釣りで在来の綺麗な魚を釣りたくて山や沢に入っているわけだし、自転車が好きなわけでもなく、今手元に車がないから仕方なく自転車通勤になっているわけなのだが、それらの効用というかなんというか、ここへきて確実に自分自身の体力が向上しているのを感じている。

というわけで明日も自転車通勤をするしかないのだが、毎日約2時間、トレーニングで自転車の走行など自分の意志ではできるハズもないため、この機会にさらなる脚力増強をしておこうと思っている。

一時間かけての帰宅の後は真っ先にシャワーを浴び、仕上げに水シャワーをひっかぶり、エアコンと冷た〜いラム&コークで至福の時。
その後の夕食もいつもは体重を気にして加減して食べているのだが、好きなだけ食べて満腹満足で終了した。
好む好まないに係わらず運動をしていると、この「食べる」ということを制限しないで済むわけで、食べることの大好きな私にとって非常にありがたいことになった今夜であった。

その後は気温も高くなかったこともあり、久しぶりに自室にて毛バリを巻く。
弾切れになると困る毛バリ、特に今年の私のお助け毛バリになっている「絹胴茶剣羽根孔雀添」を巻いてみた。



この毛バリにも付けているが、ここのところの私はどうもこの「リブ」というか「アブドメン」というか、昆虫類のお腹の筋模様がどうしても自分の毛バリからはずせなくなってきてしまっている。



カゲロウ、カワゲラ、トビケラなどの水生昆虫の幼虫に成虫、ブナムシに総称される幼虫様の幼虫類。
チョウにガにトンボ、ゴキブリからカブトムシに至るまで、魚がエサとして食べる食べないに関係なく、おおよそ思いつく昆虫類のお腹を見てみると、必ずといっていいほどこの縞というか筋が入っているのである。

過去から現在まで、数多くのフライパターンでもこの「リブ」(アブドメン)を付けてある毛バリがあるわけで、かの地英国では百年以上も前からこういった毛バリで同じ鮭鱒類の魚を釣っていたという経緯もある。
あってもなくても釣れると思う人にはご自由にどうぞなのだが、あるから釣れないという理由にはならないだろう。

というわけで、これをテンカラの毛バリに表さない手はないと思い、ずいぶん以前からそういった毛バリを巻いてはいたのだが、最近特に自分の中で「ないとダメ」と思い込むようになってきてしまった。

疑似餌の釣りでは自分を信じ、自分の思い込みが強けれが強いほど(基本を外れた滅茶苦茶なことではダメだが)結果につながると思っているので、私の中でこのことは「あったほうがイイ」から「ないとダメ」に移行しつつある毛バリ巻きの技法になってきているのだ。



明日にならないと壊れてしまった愛車の修理の予定が立たない。

どのくらいの日数が修理に必要なのかどうかはわからないが、どうにかして今週末も沢に入る段取りを取るべく、足りない脳みそをフル稼働させている今夜である。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 自分のお腹に筋はナシ(脂はアリ) 吉田孝



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七難八苦

お盆のため家族を引き連れ、昨日墓参に行った。
都心の実家に立ち寄り、そこで身内を拾ってから浅草にある吉田家のお寺に行った。
暑い中お参りをして、小さい子供も2人連れていることもあり、その辺をウロウロして熱中症にでもなると大変なので、お参りの後は真っ直ぐに帰宅しようと思い、身内を実家に送り届けた直後、日本橋でいきなり車のエアコンが効かなくなってしまった。

その後異臭がしたので車を路肩に寄せ、ボンネットフードを開けてみると白煙が。
オーバーヒートにしては異音もあるし、何より煙が嫌な感じだったので、エンジンを切り子供達を車から下し、会員になっているJAFに連絡をした。

連休でもあり忙しく、最低でも1時間待ちですと言われたが、どうしようもないのでお願いし、子供達をそのまま炎天下で待たせるわけにもいかないので、近くにあった休憩所のあるコンビニに避難させて自分だけ車に戻った。

1時間後JAFが到着。
見てもらうとオイルも水も異常なしだが、スターターは回るが、異音と共にエンジンがかからない。結局相談の上、地元のディーラーまで運んでもらうのが得策ということになり、車載車を手配してもらって再び待ちの体勢となった。

さらに2時間待ちとのことだったので、家族(嫁プラス子供2名)はタクシーで実家に向かわせ一時的に待機させる。私は飲み物を大量に購入してきて、さらなる待ちの体勢となった。

暑い。ただでさえ暑くて大嫌いな夏がうらめしい。
暑さで怒りも消え失せ、ぐったりしているところにようやっと車載車がきてくれた。
渋滞もあり地元まではかなりの時間がかかると思い、受け入れ先のディーラーにも電話をして、営業時間を過ぎても入庫させてくれるよう手配をした。

段取り終了後、家族には電車で自宅に戻るよう指示を出し、車載車に乗りディーラーへと向かう。この段階まで故障してから3時間経過。その後さらに3時間かけディーラーに到着した。
私は距離を乗るのでメンテナンスパックに入り、点検整備を徹底してお願いしているため、ディーラーサイドではこちらが恐縮するくらい平身低頭で、修理料金から代車の手配まで、こちらの思うように取り計らってくれた。ここの所長とは長い付き合いで、普段からよい人間関係を気づいているため、こういった時に助かることが多い。
レッカー代の保障料金以外の分を、JAFのロードサービスの方に支払い、ディーラー内で故障箇所の説明をしてもらった。
原因はエアコンのコンプレッサーの焼き付きだった。エンジンは異常なしとのことで、取りあえず修理してもらうことにした。その後は代車にてとりあえず無事?先行して帰宅した家族の待つ家に到着した。

連休と車の営業所の定休日の関係で、水曜日までパーツの入荷や修理の日程が組めないとのこと。どのくらいの期間が修理にかかるか見当がつかないので、通勤手段を考えなければならなくなってしまった。
なぜかといえば、私の勤務先は事業所内への車の乗り入れが厳しく制限されているため、自分所有以外の車で出勤する場合、かなり複雑な手続きを要するために非常に面倒くさいことになるのである。しかも昨日の今日では書類等間に合わない。そんなことをやるよりも、他の交通機関を考えたほうがよいのだが、私の自宅から勤務先まで電車で行くとなると、もの凄い大回りをしないとならないため、自転車通勤のほうが速くなってしまうのだ。

震災後のガソリン不足の折、我が家のママチャリで数日間出勤した経緯もあるので、今回もしばらくは自転車通勤するように自分で決めた。意識してやろうとしてもできない体力作りだが、必然から迫られればやらざるを得ないためちょうどよい機会だ。
ただし暑い時期ということもあり、熱中症対策を考えなくてはならない。
その前に、昨日の夜生業先に緊急連絡を入れ、色々段取りがあるため今日は休みたい旨伝え、有給休暇を入れてもらった。

一夜明け、先ずは自転車のことを考えた。
ママチャリで片道12キロ走行はけっこうかったるい。というか過去にかったるい思いをした。ということで起床後準備をして、外装ギア付きの通勤スペシャル号を物色に出かけた。
徒歩で15分。近所にホームセンターがある。モノを買うのにあまり考えることをしない私は(モノは買ってから考える・買って使ってみないとその本質がわからないというタイプなので)即決即金で1台購入し、防犯登録や保険等の手続きをしてそのまま乗って帰ってきた。
とりあえず明日からは無事出勤できるだろう。


(まぁ竿も自転車のギアもSHIMANO製ということでw)

レッカー代に修理の費用。そして自転車と、どうでもいいけどお金が出ていく。
愛車は5年目の車検を8月に控え、10万キロまで後少しになってしまっているので故障は仕方がない。
しかし昨日の状況から本日の出費まで、全くもって「七難八苦」の状態である。
ご先祖様の供養の後だったので、この程度で済ませてもらえたと楽観視してはいるのだが、今朝入った自宅トイレのカレンダーにこんな一言があった。

どうやら昨夜の内に先週の分のページを嫁がむしったようなのだが、今朝この文章がかなりなインパクトと共に目に飛び込んできた。


(高いハードル不要なり)

いるかっ!!

小市民な私はその言葉を吐き捨て、朝のトイレを後にしたのである。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 多忙に被さる多忙なり(大泣) 吉田孝



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