前のブログでは、沢でのテンカラの道具(竿・ライン・毛バリ)の話をしたのだが、今回は毛バリの話を。
この毛バリの話も、あくまで自分の釣っているフィールドでの話になるので、スレた魚、小渓流、浅い水深、魚も小さいということを前提にして考えていただきたいと思う。
それとここのところかなりこだわって実験中の、ハリのカカりとバラシの関係を、各メーカーごとのハリで試しているために、現在の私の毛バリケースはこの写真のようになっている。
毛バリの形状ごとに分けるのではなく、各社のハリの形状ごとに巻いて分類してある。
ハリの形状とカカリとバラシに関しては、人それぞれのアワセの強さやタイミングに差があるため、自分自身で検証し、自分の釣りに合ったハリを見つけていくのが理想だと思う。
他人がよいといったハリが自分の釣りに合わないことも往々にしてあるわけで、自分のテンカラスタイルに合った形状のハリを見つけ出す行為も、テンカラの楽しみのひとつだと思っている。
参考までに、身体が反応してしまうので、できるできないはさておき、カカりのよいハリの見つけ方だが、ズバリ「アワセないでカカるハリ」は当たり前のようだがカカりがよい(笑)。
同じくバレない(バレにくい)ハリは、アワセないでカケた魚を追いアワセをしなくても、竿の弾力だけでやりとりしていてもバレないハリは、バレにくいハリといえる。
通常一般河川では必死になってアワセてカケてランディングするので、こういった検証は管理釣り場でのほうが冷静にできると思うが。
そんなハリについて、具体的にメーカー名やサイズや形状を話してしまうと、みなさんの「見つけだす愉しみ」を阻害してしまうことになってしまうので、みなさんご自身で数多くのハリをテストしてみて、自分にピッタリのハリを見つけていただきたいと思う。
ヒントが知りたい方は、毎月一回、東京は奥多摩のTOKYOトラウトカントリーにて開催している、吉田毛鉤の毛バリ研究会にご参加いただきたいと思う。詳しい話はその時にでも。
前置きが長くなったが、私の通っている沢で使用している毛バリは
●フライフックサイズでは14番以下(基本16番を中心にしている)
●水深が浅いこともあり、浮かせて使う毛バリが中心になる(状況が悪ければ沈める)
●浮かせて使う毛バリが中心だなのだが、水面直下から水面下15センチくらいまでは竿の操作で毛バリを流すこともあるので、そのような毛バリ(水面から水面下まで使える毛バリ)を多用することが多い
●ヤマメの渓では細身で白っぽい毛バリを使うことが多い
●イワナの渓ではやや太目で黒っぽい毛バリを使うことが多い
●非常によく使う剣羽根の毛バリは、どちらかといえば流速のある場所でこそ本領を発揮する
●淵にドカンと沈め、一日粘って大物一尾というような釣りにはこれらの毛バリは当てはまらない
いずれにしても例外はあるが、この季節、小渓流で魚の大きさもそれほどではない場所で、先ずは一尾だけでも魚の顔を拝みたいという方は、小バリ(#16〜18)を細いハリスでポイントに丁寧にキャストすれば、結果はついてくると思う。
特に今年「沢テン」デビューしようと思っている方は、先ずは小さくてもいいので沢での釣りを体感し、その後にサイズアップを考え、システムの見直しや毛バリのサイズアップや形状を変えるなどしていけばいいと思う。
吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 美渓が私を呼んでいる 吉田孝
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