実戦的アレンジ

昨日作ってみたYOSHIDAKEBARI ORANGE & GREENですが、色だけを重視して作ったため、自分的にはイマイチな感じでしたので少々アレンジしてみました。


(オリジナル・浮かれタイプ)
これはこの毛バリに限ったことではなく、自分で毛バリのデザインを考え、「これだ!」と思う形にたどり着くまでいつもやっていることです。

今回のアレンジは、単なる壇蜜巻き(段巻き)のボディにくびれた部分を作り(壇蜜とかくびれとかなんだか別方向にいっているような気もしますが)、より水生昆虫のシルエットに近づけ、昨日購入してきた「金糸」でリブを作ってみました。


(カワイイフィニッシャーと)
冬季、低水温の時でも魚は「瀬」にいる奴もいるということは、長年の冬場のカンツリ通いでずいぶんと理解させてもらいました。
そいつらが表面(表層)まで出てこないというところで、寒い時期には瀬で釣れないと思われることも多いのですが、しっかり底を取るような釣りをすれば、そのような魚も釣れる場合があります。
そこでもうひとつ毛バリにアレンジを加えたのですが、サイズの割には重めのハリを使い、いつものBH(ウエイトとリアクションのために)だけでなく、今回はハリ軸にレッドワイヤーを巻き、ウエイトとシルエットと効かせるようにしてみました。

あっ、ここまでのことはあくまで私的に考えてやっていることなので、こうしたから絶対に釣れるということを保証しますということではありません(笑)。


(実戦的アレンジです)
ボディに使っている絹糸は、水の中に入ると色が濃くなり、絹糸の色によって若干下地の色が浮いてくることもあります。
今回はより濃い色を出そうと思い、下地になるスレッドを黒にしてみました。
 で、完成品はこちら。


(YOSHIDAKEBARI ORANGE & GREEN改)
ヘッドの部分は黒にして頭胸部は芯黒のハックルとグリーンの絹糸で濃い色にしました。
シルエットも効いています。金糸でリブを作り、より昆虫らしくなったと思います。

仕様ですが、
ハリ:土肥富製カン付セイゴ5号
ハックル:コックネックバジャー(芯黒)
ボデイ:絹手縫い糸(オレンジ・緑)
リブ:金糸
スレッド:ユニスレッド6/0(黒)
で作りました。

私の場合は新しい毛バリを作る時、先ず思いついたら手を動かし、なんでもいいので巻いてみて、それから少しずつ改良を加え、使っては改良使っては改良をして定番毛バリに昇格させています。

作っては試す時、今回はハリが重過ぎとか今回は細すぎとか、ハックルの固さがどうのこうのとか考え、また作っては試す。
完成と思うまでのこの間。この時が本当に面白く、私の場合はこのためにテンカラをやっているのでは?と思うほど熱が入ってしまいます。

毎晩書くようですが解禁まであと一歩。

毛バリを巻きつつひとり自室で盛り上がる。例年のことです(笑)。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 弥生来て気温は上がり花粉飛ぶ 吉田孝



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開幕準備完了



(解禁当初は小さい毛バリで)

先日の毛バリ研究会で撮影されたこのシーンですが、ぺたうろさんに「代表のウエアとトレーのグリーンと、メガネとスレッドのサイドプレートのオレンジが見事にコーディネートされています」といわれました(笑)。


(ぺたうろブログより)

まぁグリーンとオレンジは私のフェイバリットカラーなのですが、あらためていわれるとなるほどですね。

ふと思ったのですが、毛バリで遊ぶ(釣るだけでなく)のが大好きな私にしては、このフェイバリットカラーの毛バリを巻いていないことに気付き、早速本日の帰宅途中、手芸店の「トーカイ」(会員です)に寄って、オレンジとグリーンの絹糸を購入してきました。


(いつものトーカイで)

他にはやはり先日の研究会でMKさんが使っていたものを教えていただいた、「金糸」を入手してきました。
(こちらを使用した毛バリは後日あらためてご紹介したいと思います)


(オレンジ色の老眼鏡と)

帰宅後早速巻いた毛バリが、「YOSHIDAKEBARI ORANGE & GREEN」です。


(この毛バリで釣れるとか釣れないという話ではなく)

今期、「奥多摩での一般河川開幕一尾目はこの毛バリで釣ってみよう!」と勝手に決めたので、取りあえずどこぞのカンツリででもテストしてみようと思います。
「浮かれ」と「沈み」の二種類を作りました(#16)。

他にも開幕用の小さな毛バリはケースに充填終了しました。

花粉症はビギナーの私です、悪化しないよう、花粉を大量に吸い込まないよう、マスク持参で出かけることにいたします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 明日から暖かくなるそうです(嬉)吉田孝
 


早く行きたい養沢に
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春先小玉(弾?)


昨日の毛バリ研究会では、春先に使う小バリのお話しをさせていただきました。

「春先小バリ」なんか可愛らしい響きです。

そんな小バリの中でも、やはり私の場合、毛バリのローテーションをする上でもBH(ビーズヘッド)は欠かすことのできないアイテムで、今日はそんな毛バリのご紹介です。

名付けて「春先小玉」。



本当はその威力から「小弾」としたいところですが、春先というほんのりした雰囲気に「弾」は合わないので、小さい玉で小玉にしました。

通常サイズ(私の場合はフライフック換算で#12)の毛バリを使用している季節でも、やはり魚が水面や水面直下まで出てこない時、中層から底釣りを容易にするために、沈めるためのウエイトとリアクションバイトを期待してBHを取り付けた毛バリを使うのですが、春先という小バリに特化した季節というのもあるわけで、やはり押さえの切り札として持ち歩いている毛バリでもあります。



イメージとしてはなるべくコンパクトにちんまりと作りたいために、カーブドシャンク(曲がりの強い形状のハリ軸)に12分の1オンスという小さ目のビーズを取り付けて作っています。
ハリはTMCの2487BLです。
ボディ材はゼンマイの綿毛。
ハックルはキジを使用しています。



時々、「小さい毛バリに巻く短い毛足のハックルがなかなか手に入らないのですが」、というご質問を受けることがあります。



ドライ系の毛バリに使うハックルではムリですが、ソフトハックルなら写真のような方法があります。

以前つり人社から発行された「別冊渓流2012夏号」にご紹介させていただいた、「切り巻き逆さ」という毛バリの作り方と同じように、ハックル材を好きな長さに切り取って固定するというものです。 



ハックル材から切り取ったものをハリ軸の上にかぶせるように載せ、一気に束ねた後均等に(放射状に)広げ、最後にギュツと固定します。

その後は余った部分を切り取り、切り口をスレッドで隠すように何回か巻いて終了。



写真左の、通常なら#10以上の毛バリのハックルにしかならないような大きな材料も、右の#16に巻いた材料と同じサイズで使うことができます。



ご覧の通りですね。

このテクがあれば、どんな材料からも切り出せますし、量も長さも自由自在です。

#16のカーブドシャンクにも、こんな大きなハックル材を使えるので、みなさまもご自宅で「使えない」と思って眠らせてあるハックル材を、揺り起こして活躍させてみてはいかがでしょうか。


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昨日研究会の後、少々早めにTTCを後にしましたが、療養中の堀江御大のところにお見舞いにいってきました。

ベッドサイドにはマクドナルドの袋に飲みかけのコーラペットボトルが。
その日の朝の某氏からの差し入れだそうですが、療養中なのにそんなもの食べて大丈夫なのでしょうか(笑)。
思わず「オイ!」とツッコミを入れたくなりましたが
、少々お話しをして帰途に。

お腹の空いたところにそれを見て食欲が出てしまった私は、青梅駅前の階楽にて、大好きな「やわらかい焼きそば」を食して帰宅しました。

あ〜、また食べたい。

今回も楽しい研究会となりましたが、3月のテンカラ教室と毛バリ研究会の日程も決まりました。

17日(日)
第39回テンカラ教室

31日(日)
第29回毛バリ研究会

の予定です。

どちらもよろしくお願いいたします。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝 


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こちらは商品情報です



本日、渋谷サンスイ川釣り館のSさんからご連絡をいただきました。

新色のピンクだそうです。

ご興味のある方はお店までどうぞ(笑)。



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第28回毛バリ研究会の報告です

本日は解禁前の最後の毛バリ研究会の開催日でした。

今回も早朝より沢山の参加者にお集まりいただきました。



いつもの朝の受付風景です。

 

お久しぶりにお見えになった立川のMさん。
今日は彼女同伴でのご来場です♡
後で吉田毛鉤会オヤジ連の冷やかしに合うことは、この時点では全く予想をしていませんでした(笑)。



見習中のとくさんは、研究会開始前に尾数を稼ごうとヤル気満々で川に下りて行きました。
ヤル気が空回りしたことは内緒にしておきます(微笑)。



さて、本題の毛バリ研究会ですが、本日のお題は、

「春先小バリの絹糸ボディの綺麗な巻き方」
「スルーウイング(バーナー)の使い方とその毛バリの作り方」
「買ってはいけない毛バリケースと沢での釣りに具合のよいケースとは」
「ハリを研ぐヤスリの選び方とハリ先のタッチアップの方法」

を中心にお話しをさせていただきました。



途中には甘いコーヒーさんの啖呵売じゃなくって、お安く仕入れていただいた沢での安全確保用品を、ご説明と共に頒布いただいたり。



ロープワークの参考資料などお配りいただきました。



K隊長の沢講習といい、クライミングのエキスパートの甘いコーヒーさんのアドバイスといい、安全に沢でのテンカラを行なう知識をみなさんに教えていただける力強いサポートメンバーがいるおかげで、釣りの技術の向上だけでなく、安全に楽しくテンカラが行えること。お二人には本当にご協力感謝いたします。



こちらは私の失敗と成功の毛バリケースたちです。
何がよくて何が悪いのかをご説明させていただきました。



ぺたうろさんは私の巻いた毛バリの撮影に熱が入っていました。
撮影対象が壇蜜でもないのに、ヘラヘラにたにた笑いながら撮影をしていました。
ビョーキですね。ビョーキ。不治の病です。



それをまた撮影するとくさん。
イカレテいることを通り越している大人たち。
この状態で頭をひっぱたいても、きっとヘラヘラしていると思います。

そして撮影シーンを撮影しているシーンをさらに撮影している私。

もうなにがなんだかよくわかりません(笑)。



というイカレタ大人たちを尻目に、巻きに熱中しているイカレタ大人たちを撮影しました。



それぞれの巻き道具。もう本当に凄いことになっています。



巻き道具を撮影していると、後ろで「ガチャン」と何かをひっくり返した音が。



雑木姫さん。相変わらずそそっかしいですねぇ(笑)。



あわてて片付けなくても大丈夫ですよ〜。いつものことですから(大笑)。



とくさんがようやっと一尾掛けたところをパチリ。
なんだか照れ笑いしています。



甘いコーヒーさんも寒い中自主トレを。



運転手さんも解禁を控え熱の入った自主トレをされていました。



同じくK隊長も。頭の中は近々出向く九州の渓を想い浮かべているのでしょう。



きょ→じさんは「焦りの悪魔の潜む」この場所で、今日は落ち着いて自主トレをしていたようです。うなぎパイごちそうさまでした。



背中から「もう俺たちにこんなことは起こりっこない」と、吉田毛鉤会オヤジ連の冷やかしの声を浴びせられていたMさんたち♡



彼女にもちゃ〜んと釣らせてあげる。

オヤジ連のひとりとして・・・・・うらやましいなぁ〜(笑)。



今日は私も少々竿を出させていただきましたが、魚もいる場所にはキッチリと付いていました。



浅瀬での剣羽根ゼンマイ胴一閃!
これで本日も私は、テンカラ一尾釣るまで塾。だけで終了しました(笑)。

Uさん、K隊長、TTさん、甘いコーヒーさんにMKさんにぺたうろさん。
きょ→じさんにとくさんに横浜のNさんの新御三家の方々。
新人のくりぼうさん。
そしてからふるご夫妻♥に千葉のG&Tさん♥に立川のMさんカップル♡
沢偵察の前に、顔だけ出していただいたこばちゃん。
お疲れ様&本日もご参加ありがとうございました。

いつもながら思いますが、年齢性別を問わず、大人がこれだけ純粋に楽しく遊び、愉快な時を過ごせるのも、「毛バリを使って釣りをする」という共通目的があるわけで、この楽しいテンカラに出会えた私たちを本当に幸せに思います。

この楽しいテンカラを末永く続けるためにも、みなさんには健康にだけはくれぐれも留意していただきたく思い、本日の報告とさせていただきました。

本日の報告はいつもながらの吉田毛鉤会関係各下請けブログ(笑)にて、違った切り口でブログ記事になることと思います。そちらもよろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 健康第一!テンカラバンザイ! 吉田孝


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月刊つり人4月号


毎月25日発売の「月刊つり人」ですが、今号はテンカラ毛バリの特集です。



表紙は老眼倉上御大とご一緒させていただきました(毛バリですが・笑)。



内容はご購入の上ごゆるりとお読みいただくといたしまして、私の開催する毛バリ研究会のテキストにもいいかなとも思う、毛バリの素材図鑑と毛バリ巻き道具の説明の記事も編集していただきました。



こちらは先日、私の持っている色々なマテリアルと道具を持参し編集者に撮影していただいたものですが、以前別冊渓流誌面でご紹介した時には、モノクロでのご紹介した。

この時にはカラーで見たいというお話も各方面から伺っていましたので、今回このお話をいただいた時には、念願がかなってよかった〜と思う気持ちになりました。感謝です。

先ほど伺ったJSY狭山ヶ丘店で店員のMさんも、「フライのタイイングブックやマテリアルの解説書では、初心者には少々複雑すぎて腰が引けてしまうのですが、こういう基本的なことだけを説明してあるのなら、入りやすくていいと思いました。早速購入したいと思います」とのことでした。


 
それともうひとつ、渓流春号でもご協力させていただきました「佐藤垢石」の毛バリの復刻の記事も、今回こちらのつり人本誌で取り上げていただきました。

つり人4月号。

ご協力させていただいた私からも、宣伝になりますが、今号はテンカラ毛バリについて色々とご参考になる記事も多いかと思います。

ぜひとも保存版にしていただきたく、ご購入のほどよろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラ毛鉤師 吉田孝

小バリの続き


昨日のブログにもご紹介した小さい毛バリですが、昨日のものは基本的に水面に浮かせて使うことを考えて巻いてみました。


(昨日ご紹介の毛バリ)

同じく「小さいサイズの沈むもの」もあるのですが、これこそが私の毛バリ釣りの中の「私的ファイナルウエポン」という位置を占めている毛バリになっています。
 
フライフィッシングをやっていた頃の、私的ファイナルウエポンが#18フェザントテール。
ノーウエイトで作り、毛バリから15センチ位のところ(ハリス)にショット(錘)を打ち、底を取った釣りでありながら毛バリは微妙に動いているというニンフィング(ニンフフィッシング)をやり、これで出なければ魚がいないと、自分の中で完全に疑惑を打ちきれるほどよく釣れた毛バリでした。

最近は全く使わなくなりましたが、なぜかといえば、現在の私の釣りのスタイルは、ショットを打つことを嫌う(キャスティング時のうっとおしさが嫌なので)ため、毛バリそのものにウエイトを入れることが多くなり、#18のフェザントテールの場合には、ウエイト入りと比べると、ノーウエイト+ショットのほうがあきらかに釣果がいいような感じがしたので、使う(作る)のをやめてしまったという経緯があるのです。


(TMC2487BL#16)

で、その後も色々と作っては試し作っては試しを繰り返しましたが、現在は
「ノーハックルのBH(ビーズヘッド)ニンフ」(ウエイト入りフェザントテールと変わりないようですが、自分的にはBHのキラメキ感で、リアクションバイトを期待しています)
「沈み花笠」(金属のワイヤーのみの「SW」、シングルワイヤータイプと、それプラス鉛線を軸に巻き込んだ「DW」、ダブルワイヤータイプを作り分けています)
「BH沈み花笠」(こちらは水中での誘い釣りに使用しています)
の3種類になっていますが、いずれも#16以下のものを作り、困った時のニンフ頼りとばかりに、特に春先、魚が浮いてこない(浮いていない)時の定番の毛バリになっています。


(絹糸と真鍮製のワイヤーを固定して)

盛期は#12や#14で作ったものを使うことが多いのですが、やはり春先は、水生昆虫とリンクさせて考えたとしても、コカゲロウの類、アカマダラやオナシカワゲラなど、どうしても小さいサイズの虫が多いので、こういった小さいサイズの毛バリを持ち歩くことにしています。


(絹糸巻きの下地の上からワイヤーを)

今回の写真の毛バリはTMCの2487で巻いたものですが(たまたまBLが売っていなかったので自分でバーブレス加工を施しました)、こういった丸っこいハリで巻くとシルエットが小さくなり、ストレートのシャンク(軸)でまくと、どうしても見た目は大きくなってしまいますね。


(小さ目のキジのハックルで)

ハリ(の形状)やマテリアル(の厚さ、大きさ、長さ)によって完成した毛バリの大きさが変わってしまうこと、このあたりは明日の研究会で詳しくご説明したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ちなみの本日の毛バリは、ボディ材は絹糸(金・50番ミシン糸)に経線028の真鍮製のワイヤーをリブにして、キジの小さ目の毛をハックル材にしています。スレッドはユニ・スレッド6/0の、ライトケイヒルカラーを使用しました。


(完成品はこのように)

このサイズの毛バリを実際の釣りで使うとなると、太いハリスでは毛バリそのものが引っ張られてしまい、イマイチ毛バリの動きがよくないようなので、私の場合はハリスは0・6号以下を使っています。

小バリ⇒細ハリス⇒合わせ切れ防止に柔らかい竿

と、結局はタックルバランスまで考えないといけないところまで到達してしまいますが、そういった細かい部分にもあれこれと考えを巡らせ、竿もハリスもとっかえひっかえおこなうのも私の楽しみのひとつになっています。

さてさて明日は月に一度の毛バリ研究会。
春先小バリのチマチマした研究を、ご参加いただくみなさんとご一緒に楽しみたいと思います。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 小バリは釣れるが目にキツイ 吉田孝


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養沢毛鉤専用釣場から


例年3月1日オープンになる「養沢毛鉤専用釣場」から、今年も手紙が届きました。



フライフィシングをやっていた当時から、シーズン中一般河川にいかれない時に(というか一般河川では腕が悪く、あまり釣れなかったので憂さを晴らしに)いっていたのですが、昨年も何度かお邪魔しました。



昨年は放火でクラブハウス全焼という大変なことがありましたが、無事建て直されて、今春は新しいクラブハウスでオープンを迎えることになったようです。

この養沢川、秋川水系の支流なのですが、多摩川に比べると水温も高く、いわゆるテレテレ川(水深浅く流速が遅い)のため、イミテーション性の高い毛バリをドラグフリーで流すのに向いているので、フライマンの方には非常に人気のある管理釣り場でもあります。
里川の雰囲気で桜の咲く時期には、釣りをしなくてもいいくらい(しますけど)外せない川になっています。

そのようなことでフライマンに人気があり、いつもけっこう混雑している場所ですが、意外にテンカラの方にはオイシイところもあるのです。

それは所々に存在するデコボコした流速のある場所です。

こういう場所はフライフィッシングでは流し(釣り)辛いせいか、竿抜けになっていることが多く、しかも人も長居をしないため、私の場合はそういう場所を専門に釣り上がるということをよく行います。

しかし基本的には緩い流れが多いため、やはり小さくてイミテーション性の高い毛バリを用意していくに越したことはなく、ライズを取る場合などはシーズナルなパターンを用意していけば、かなり楽しい釣りができると思います。

唯一の欠点が、近くに食事をするところがないということでしょうか。(土日だけやっているお蕎麦屋さんはありますが)
平日は何か持参していかないと困ったことになります(なったことアリ)。



それはさておき、そんなテレテレ川で春先に使用する毛バリを巻いてみました。



今年から自然素材より壊れづらいスルーウイングを多用するようになりましたので、今回は絹糸のボデイにスルーウイング(ウイングバーナーSサイズ)を使用して、#16のバーブレスフックで作りました。



テールを付けないのが私流で、カカリを少しでもよくしたいと思う理由からです。

ボディの絹糸が黄色一色のように見えますが、よ〜く見ていただくとわかるかと思いますが、薄い黄色の絹糸で下地を作り、濃い絹糸を螺旋に巻いてリブを作っています。

さあ、養沢も後一週間でオープンになります。細いハリスを持って、楽しんできましょうかね〜。


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そういえば先日来の在庫のハリの整理ですが、いよいようっとうしくなって選別していないテンカラ用の毛バリを生業先のデスクにぶちまけてみました。



マジで凄い数で、本当に焼却処分しようかと思ったのですが、自分が現在も作り続けている毛バリの大元のデザインになったものや、テストピースで巻いたもの、マテリアルのテストに巻いたものと、自分のテンカラ毛バリのいわば礎になってもらった毛バリたちでもあるため、むげに捨てるのも気が引けてしまい、本当にやり場に困ってしまいました。

ひとさまに差し上げるにはクオリティが低いものもありますし、破格で販売しお金に変えるほど落ちぶれてもいません(笑)。

腕組みをして考えていたところに、ちょうどタイミングよく表れた部下二人。
部下なら身内のようなものですし、ひとりは昨年テンカラを始めたばかりで、まだ毛バリの量産もままなりません。
そのようなわけで、処分に困っているという理由を話し、強制的に持ち帰ってもらいました(笑)。
用務員のKさんと生業新人のEさん。数百本はあったかと思いますが、迷惑がらずに心おきなく使ってくださいよ!(ってか使って)。

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そのような理由もあってここのところ「小バリ」づいていますが、週末の毛バリ研究会では、

「絹糸のボディによるスレンダーな毛バリの巻き方」
「ウイングバーナーを使って作ったスルーウイングの使用方法」
「同じハリなのにどうして大きさが変わっちゃうの?」

ということを中心にお話しをすすめたいと思います。
当然初めてご参加いただく方もいらっしゃいますので、「ハリ学大全からマテリアルの基礎」などのお話しも、お時間の許す限りさせていただきたいと思います。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 今週は寒いけれど春はもうすぐ! 吉田孝 


テンカラも楽しいがフライも楽し
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小バリのボディ

ドライであれニンフであれテンカラ毛バリであれ、私の場合解禁当初(春先)は小さい毛バリ(フライフックでいうところの#16以下)に頼ることが多いのですが、この小さい毛バリを作る時のことでよくお話しを伺うのが、



「小さい(細い)ボディの毛バリを作ろうとしても、ダビング材を使うとボディが太くなってしまい、せっかく小さいハリを用意しているのに、できあがった毛バリが思ったより大きくなってしまうのですが」



ということがあります。 

そこで、スレッド(糸)だけで巻いたボディを作ってみてはいかがでしょうかとお話しするのですが、通常の6/0のスレッド(もちろんそれ以下でも)では、ボディの厚みを出すには必然的に巻き数も多くなり質感を出すまで大変なため、ここ最近は昔ながらの絹糸を使うことが多くなりました。



ある程度の大きさのハリならボビン巻きのミシン糸をボビンホルダーにセットし、一気にそれだけでフィニッシュまで持ち込むのですが、小バリの場合だとヘッド部が大きく(厚く)なってしまうので、私はスレッドと併用し、ボディのみを絹の手縫い糸で作っています。



色を途中で変えるもよし、別の色を螺旋に巻くもよし、もうちょっと雰囲気を出すなら途中で糸を交差させ、壇蜜じゃなくって段巻きにすることもできます。



色も好きな色で簡単に作れますし、絹糸は水にぬれた時にもいい色になるので、非常に具合がよいですね。



特に私の場合、こういった小さい毛バリで勝負する時には、下から食い上げてきた魚に対し、少しでもハリががりをよくしたいので、ハックルだけ水面に浮かせて胴体とハリ先を沈めて釣りたいことがほとんどで、テールを付けずに(テールをつけると表面張力が増し高く浮く)こういった形にすることが多いですね。



写真では螺旋のリブと、壇蜜じゃなくって段巻きにしたボディを比べてみましたが、こういった細かい作業をする場合にずいぶんと役に立っているのが写真に写っているネオジムの磁石です。



磁石とバイスの隙間に絹糸をちょこっと挟んでおけば、他の作業時に邪魔になりませんし、バイスの下のほうに付けて、巻いていないハリの紛失防止にもなります。



壇蜜じゃなくって段巻きの詳しいやり方が知りたい方は、週末の毛バリ研究会にて詳しくご説明いたします。

そういえばこの研究会、先日の名古屋のイベントに出かけて行った当会メンバーのきょ→じさんからも伺ったのですが、「ブログを拝見していると参加人数が多くて参加したいけど腰が引けてしまう」というご意見も頂戴いたしました。

講習費用は無料で(入漁券のみ)、ここまで細かなテンカラ毛バリの追求(もちろん毛バリだけでなく、釣り方から沢歩きの講習まで)をしている場所はなかなかないと思います。

おかげさまでご参加いただく人数も年々増えていますが、初めてご参加いただく方を取っ食ったりいたしません(笑)。
いつも楽しい教室になっていますので、奮ってご参加いただきたいと思います。


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毛バリ毛バリ毛バリ 


今度の日曜日(24日)は、奥多摩の「TOKYO TROUT COUNTRY」において、吉田毛鉤の毛バリ研究会を開催いたします。

テンカラは毛バリにこだわらないという方もいらっしゃいますが、そうでない方も本当にたくさんいらっしゃいまして、現在までかなり大勢のみなさまに「こだわったテンカラ毛バリ」のお話しをさせていただきました。
そのおかげか、毛バリをあれこれとする大勢の仲間も増えて、毎月毎月楽しく開催させていただいています。

ほとんどの吉田毛鉤会のメンバーは、テンカラの概要をお話しする「テンカラ教室」から「毛鉤研究会」へとご参加いただき、リピーターになった方々がメンバーへの道となったわけですが、少なくとも現在50名を超える当会メンバーのテンカラ師は、「毛バリにこだわって」いるわけで、「毛バリを巻く楽しさ」を抜きにしたらここまで大勢の方々を楽しいテンカラの道にお誘いできたかどうかは疑問だったと思いますね。

やはり楽しい毛バリ巻き。

これからもひとりでも多くの方々を、この楽しい(毛バリ巻きの)テンカラの道にお誘いすべく、私自身も精進していく所存であります。

ということで、週末の研究会では、ひとついただいていたお題の、「スルーウイングバーナー」を使用したウイング材の取り付け(別冊渓流2013春にもやり方を掲載いたしました)を行なう予定ですが、今回は普段なかなかじっくりと見ることのできないみなさんの毛バリ(ケース)を拝見し、特にケースはみなさんしっくりといかない方(私を筆頭に)も多いようですので、公的にはできない各社のケースの利点や欠点を挙げ連ね、自分にピッタリのケースを選ぶ参考になるようなことをやってみたいと思います。

ご参加いただくみなさまには、みなさまのケースのいいところと悪いところをご説明していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。まだまだこれから先に購入や自作の予定のある方も、そのための参考になると思います。

色々な竿や各種ラインの違いや検証ができるのも、このようにたくさんのテンカラ師が集まれる、このような機会があればこそです。気になる方は奮ってご参加いただきたいと思います。

一般の方のご参加があれば、毛バリ巻きの基礎からハリ学まで、基本的知識のお話しもじっくりとさせていただきます。
もちろん吉田毛鉤会のメンバーの方はご自由にご参加ください。


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さて、昨日から気になっている自分の毛バリ。



取りあえずあったものを撮影してみましたが、月刊つり人誌面で、毛鉤異魚種行脚の連載中に巻いたわけのわからん毛バリ(ギルテン・ボラテン・メバテン・アジテン・・・・・・・イカテンまで)も含め、もう本当にしっちゃかめっちゃかになっていました。

ケースに至っては、フライフィッシング当時のものなどを含めるととんでもないことになっていると思うのですが、すでに自宅のどこにあるのかも不明になっているものもあるため、発掘するのはやめて静かに寝かせておこうと思います。

しかし巻いたはいいけど使わない毛バリがたくさんあり、完成度が高ければどなたかに差し上げることもできるのですが、テストピースや気まぐれに巻いた毛バリなど、こんなひどい毛バリが吉田毛鉤製とは思われたくありませんので(笑)、他人にあげることもできません。

もったいないのでハリだけ回収しようと毛バリをバラそうと何度かトライしてみてはいるのですが、カッターやペンチを使いとりかかっても、意外にしっかりと巻いてあり壊すのは容易ではありません。
何本か壊すと指が痛くなってしまいます。

ハリなので迂闊に捨てるわけにもいかず、私と同じく毛バリを巻きまくっていた八ヶ岳のSさんと、以前その件でお話しをした時にSさんいわく、「俺、薪ストーブで何百本も燃やしちゃったよ」とのこと。
ん〜さもありなん。家には薪ストーブがないので、今度TTCで処分させていただきますかね〜。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 寝床にて毎夜毛バリにうなされる 吉田孝



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現代版「蠅頭」

何であったかも忘れてしまったし、古い文献でした読んだことがないのですが、蜂頭(ハチガシラ)と蠅頭(ハエガシラ)という名の毛バリがあります(あるそうです)。



図を見ると、毛バリのアイに近い部分が太く、名前が名前ですのでハチやハエを模したものだということがわかります。



以前堀江渓愚氏にその話をすると、ハエガシラというのは名前がハエだが、渓流という場所から考えると、虻(アブ)のことでもあるのではないかというお話しも伺ったことがあります。



で、過去には自分なりの蜂頭・蠅頭を色々な材料で作ってみました。 
最近は材料も落ち着いて、昨シーズンはずいぶんと色々な場所で同じようなパターンの毛バリを実際に使ってみて、これは自分の定番毛鉤にと、毛バリボックスのスタメンに昇格させた毛バリでもあります。



色を変えて蜂から蠅に。黒一色で岩魚用に。黒と黄色の蜂頭は、見ようによって蜘蛛にも見えます。ピーコックなら甲虫類にまで。固定したデザインではありながら、テレストリアル(陸生昆虫)を模した毛バリとして、今期も各地の(藪)沢で活躍してくれることでしょう。

とはいえこの現代版「蠅頭」。

いいことずくめではありません。



淵や流速の遅いところでは、シルエットで食わせる毛バリのため、そのサイズのせいかけっこう見切られるので、やはり支流で、水深が浅くて流れのある沢などでの使用がいいようです。


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本日はシーズンインを控えた巻きに備えて、在庫の大量のハリにバーブレス加工を施しました。
最初からバーブレスのハリを使えばいいじゃんと思われる方もいらっしゃると思いますが、気に入ったハリはバーブ付きのものが多く、自分で加工するしかありません。



昨シーズン、バーブ付きとバーブレスの差の確認をするために、たった一回だけバーブ付きのハリを使ってみましたが、数キャストして一尾の魚を釣り、そこで止めました。

カカリだのバラシだのどうこういう考える前に、ネットに引っかかればなかなか取れないし、服にかかったものを外す時に穴があいたので、もううんざりです。

カエシは歴史的にみると、元々エサを保持するためのものということもあるわけで、毛バリを使う自分的に考えるに(エサを付けない)、やはりバーブ付きのハリは「百害あって一利なし」ということで、カエシはないにこしたことがないという再確認になりました。

カエシがないと魚をバラすという方は、テンカラの場合はハリのせいではなく腕が悪いので、自分の腕を呪ってくださいね〜(あはは)。


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24日(日)
吉田毛鉤の毛バリ研究会です。
メンバーの方もそうでない方も、みなさんとご一緒に楽しく毛バリ談義をいたしましょう。
興味のある方は奮ってご参加の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝


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追伸ですがK隊長。
本日S木さんに例のハリ(サイズ大)の件でご連絡をいたしました。
G社に1000本製作していただけるよう発注をかけていただくことになりましたので、7月中旬までお待ちください。
もちろん私も購入します。