週末の活動予定 


本日は金曜日。私は今週の生業が終わりました。

毎週月曜日には生業先に足取り重く出かけ「生業鬱」状態になるのですが、金曜日の帰途では一週間の疲れが出ているはずなのに「帰宅躁」状態になってしまいます。
食うための仕事があり、ありがたいと思う反面、もしも家族を養うという責任がなくて、自分ひとりだったらとっくに辞めていたでしょうね・・・・・愚痴愚痴グチグチ。

そのような日々を過ごしているので、テンカラに没頭できる週末は、私にとっては実にありがたい時間でもあり、とても貴重な時間でもあります。





当吉田毛鉤会の面々も、今週末はテンカラ三昧の時を過ごされる方も多く、からふるご夫妻に品川のK隊長、そしてこばさん達は本流部の活動があり、源流部藪沢班の秋山郷のUさん・TTさんのおふたりは、藪沢での活動予定の報告を受けました。
そして私は講習会を、千葉のG&Tさんに、用務員のKさんと開催予定です。

昨日のコメントにも書きましたが、元々はみなさん会ったこともなく顔も知らない方々です。
そのようなみなさんが私の教室にご参加していただいたことをきっかけに、吉田毛鉤会のメンバーになられ、釣り場に釣り方に遊び方、歩き方に登り方、果ては食い方に飲み方と、それぞれの趣向を同じくするメンバー同士で釣りに行かれることや、メンバー同士で情報交換したり、釣り場のガイドをしたりされたりと、まさに会を立ち上げた当初の私の意向通りになっていることを、大変嬉しく思っています。

会則にもありますが、一番重要な「自分の釣り方(主義主張)を他人に無理強いしない」。
しかし他のメンバーに釣りに対する何かを聞かれた時は、「秘密主義にせず快く応える」。この二項目をメンバーのみなさんが守っていただいているおかげで、実によい人間関係を築けていると思います。





週末お出かけのメンバーのみなさん。

安全第一で楽しい釣行をいたしましょう!!


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝
週末の講習 

昨日当会のメンバーの、千葉のGさんより「先日来教えていただいた自作テーパーラインとBFブナ虫プカプカを使い、山梨県の某藪沢にて釣果を得てきました」と、イワナの写真をいただきました。



テンカラに手を染めてそれほど時間は経過していませんが、毎月のように研究会にもご参加いただき、質疑応答から得られたものをキッチリご自身のテンカラに反映させている結果だと思いますね。



どうぞこれからも楽しいテンカラをお続けいただきたいと思います。 

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昨日
のブログにもありましたが、テンカラを始めてからある程度のところまでは、どのような方でも到達すると思います。
しかしいつしか釣果も落ち(実際には自分の技術が向上していると錯覚し、イメージした釣果が出ないために落ちていると感じていることが多いのですが)、自分はどのようにすればよいのかもわからなくなり(これも実際には、自分で自分の釣りを難しくしているという結果なので)、いわゆる負の循環に入っていってしまうことがあります。

このことは心配ご無用で、こういった状況に陥る方は、何も悩まず考えずで脳天気にテンカラをン十年続けてきた人よりも、圧倒的速度で上達する力を秘めていると思います。

テンカラ教室を開催している私がいうのも変な話ですが、教室で私がお話ししたことも頭から鵜呑みにせず、他人の話やアドバイスはあくまで参考にして、自分自身で悩んだり考えたりする方は、過去数多くの入門者を拝見させていただいた結果、やはり凄いスピードで上達されていると思います。

そんな方々は私が吉田毛鉤会に引っ張り込み、今は主要メンバーとなっているのですが、毎月ご参加いただいている「毛鉤研究会」での真剣なまなざしを見ていると、まぁいわずもがなというところでしょうね。

そのような方々の中から、時々突っ込んだご質問を受けることがあります。

いつものテンカラ教室はあくまで入門編で、テンカラの楽しさをご理解いただき、テンカラに導入することを第一の目的としているのですが、もうすでにテンカラの楽しさをご理解いただいていらっしゃる方々からのご質問を受けるのです。

そのような方々のテンカラの上昇のご参考になればと思い、色々と回答させていただくのですが、こと実技になるとなかなか言葉だけでは上手いこと説明がつかないことが多いので、実釣を見ていただいて、解説ともどもご参考にしていただければと常々思っていました。

しかしここには大きな問題がありました。

質問の内容も初心者向けの簡単なことばかりではなく、かなりややこしいことも多いので、その方の必要としているシチュエーションで、説明中に魚がキッチリ出てくれないと「説得力がないこと甚だしい」という結果になってしまうのです。

そのようなわけで週末はメンバー限定で「初」の特別講習となりました。

今回は実験的に行なうのですが、やる側も聞く側も大変でなければ、今後も時間を作って開催してみようかと思っています。

今回のご説明は「毛バリを長く流す時のラインの入射角度」を、ジックリとご説明したいと思います。

ご参加予定の方は、



フロロカーボン製のレベルラインをご持参ください。



吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝
8月も終わり

8月も明日で終わり。北関東や東北地方では、9月半ばには禁漁を迎える川もあります。



我らがホームリバーでもある、奥多摩周辺の川は9月末まで。

私の場合は禁漁間際になると落ち着かなくなりバタバタと沢に入るのですが、いつもながら思う、

「もっと早くから行っておけばよかった・・・」

これでは子供の頃の夏休みの宿題と同じです。

三つ子の魂百までも。

切羽詰まって動きだすのは全く変わっていないようです。

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というわけで今週末の土、日はすでに9月に入っていますが、吉田毛鉤会メンバーの活動もシーズン終盤を迎え活発化しているようです。

週末は本流部の活動もありますし、私は以前よりご予約をいただいていた、レベルアップのためのハイパーテクニック講座(メンバー限定)を開催する予定です。



テンカラに入門し、基礎的なテンカラができるようになってから、ある程度のところまではどなたでも同じように伸びていきます。
その後はそれぞれ着眼点は違うとはいえ、どうしても頭打ちになってくることが多いので(頭打ちにならない人は、まだまだ伸びている最中です)、試行錯誤しながら一人で切り抜けることができる方はよいのですが、自分でその理由がわからないという方こそアドバイサーが必要になるわけでして、そんな役を買わせていただき、今回3名の方を教えるということで開催の運びとなりました。

パイパーテクニック講座というのは大袈裟なのですが、受講者が教えていただきたいと思う、「ピンスポットのツボ」をご説明するわけで、色々なご質問にお答えする講習ではありません。

今回は釣り上がりの場合、水面で魚をかけることはできるのですが、水中での魚のかけ方(釣り方)をこと細かく解説して欲しいということでしたので、「水深と流速に応じた立ち位置」と「キャスト後のライン操作(入射角度と抵抗のかけ方)」のみを、一日かけてじっくりとお話しさせていただこうかと思っています。

場所はまだ確定していませんが、変化のある瀬の続いている場所でないと解説ができないので、適当な場所を見つけて開催しようと思っています。


現在トラウトカントリーで開催中のテンカラ教室は、入門編となっていて、ステップアップ編のご希望も多々ありましたので、オフシーズンになりましたら、時間の許す限り随時開催していこうかと思っています。

そんな講習で使用する毛バリを、本日は少々巻きました。


サイズは16番程度。

ウエイトを入れなくても沈ませやすい、スレッドボディの逆さ毛バリです。

非常に狭義でコアな部分だけをお話しする講習は、私自身にとっても忘れている大切な部分を思い出すこともある非常に有意義な時間でもありますので、今から楽しみにしています。

私個人のスケジュールとしては、1日はパイパーテクニック講座でその後は取材が二本続き、15日(土)はテンカラ教室ですが、翌16日は密林の帝王とご一緒の楽しい藪沢釣行が待っています。23日(日)は毛バリ研究会ですが、29、30日は最後の藪沢に入り(場所は未定)、無事に今期を終了させようと思っています。

禁漁を想い、寂しくなる方もいらっしゃるかと思いますが、私の場合はオフシーズンこそ、今期の反省と、来期に向けてのディープな試行錯誤の開幕となりますので、それはそれで楽しいと思うのですが。


そうこうして生業を休んでばかりいたら・・・生業の有給休暇が底をついてきました・・・


12月末までの諸々の行事の日程調整に、またまた頭を悩ませそうです・・・



吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝 


夏の藪沢毛バリ 

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先日の研究会でのこと、ここ何度か奥多摩界隈の藪沢に入っている、密林の帝王いさおさんに、秋山郷のUさんと、実戦から導き出した藪で使いよい毛バリ(視認性・浮力・シルエット・巻きやすさ)はなんだろう?という話しなりました。

源頭に近い藪っかぶりの沢は、水質も非常によい場所が多く、水が綺麗ゆえに貧栄養の川床でもあるために、水生昆虫の数も少ないと思われ、周辺の木々から落ちたり、たまに増水して岸から落ちた陸生昆虫も、高い頻度で魚たちのエサになっていると思います。

春先はともかくとしてこの季節なら、一般的に考えられている毛バリだけでなく、種々雑多な色と形状を持った陸生昆虫をモデルにできるということもあり、自分目線で使いよい毛バリを作って試すということをやってみてもらった結果、「フォーム材を使った毛バリでの釣果がある」ということになってきました。



私の個人的見解では、フォーム材に集魚効果があるとか、その色や形に効果があるということよりも前に、あの薄暗い藪沢で、ピンスポットへキャストして、打った毛バリを瞬時に目で追って探す場合に非常に視認性がよいために、アワセ遅れになりにくく、水深の浅いこともあり基本的に浮かせて釣る釣り方の多い所で、こちら側の釣りやすさとも相まって釣果につながるのではないかと思うのです。



このBF(バックフロート)の毛バリですが、グリーンのフォーム材で作ったものを、「ブナ虫浮浮(プカプカ)」などと、少々ふざけた名前をつけて「別冊渓流」誌上でご紹介させていただいたこともあります。

そこで本日はそのバージョンのひとつとして、遊び心を加味した甲虫類の色とシルエットに似せた毛バリを巻いてみました。



名付けて「甲虫ゴロゴロ」(笑)。

正直真っ黒で作ると、シルエットは効くのですが、肝心の自分から見た視認性はゼロに等しくなってしまいます。
そこで背中に見やすい目印を背負わせました。
当然、黄色やオレンジなどの明るい色のフォーム材には劣りますが、目印を背負わせることにより視認性も問題ない程度になっています。

サイズの比率は以下の写真のような感じです。



いつもの倍くらいの大きさです。
こちらはなんとなく「蜂」の色を意識した黄色バージョンなので、「ミツバチプカプカ」に「アシナガプカプカ」です(くだらん)。
そのうち特大フォームで「スズメバチバシャバシャ」も作ろうとも思っています(ウソ)。

くだらなくなってきたのでやめますが、藪沢では実に使い心地のよいフォームフライということを再確認しました。


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昨夜は午後6時に強烈な睡魔に襲われ、昼寝ならぬ夕寝?をしてしまい、午後9時にグダグダになって目を覚ましたので、ブログアップもできませんでした。

3時間も眠ってしまい、直ぐにもう一度眠りに入ることはできなかったので、来週は泊りでの撮影もあるために、準備がてら不足品のチェックをしました。



お泊りの取材は楽しいです。
が、釣り具一式にお泊り道具が加わるので、ただでさえテンカラ師としては破格の荷物量を誇る(?)私ですので、準備が大変なのはいうまでもありません(笑)。

不足品のチェックリストもできたので、それを持ち、本日の生業時の昼休みは、いつもの「K日山荘」瑞穂店に行きました。
テンカラ師でもある店員さんのHさんとゆっくり奥多摩の沢情報を交換し、不足品を購入し職場に帰還しました。


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いよいよ残り一ヶ月の渓流シーズンですが、9月頭は取材が二本入っています。

第三週はテンカラ教室があるのですが、今回はなんと「北九州在住」の方から教室へのご参加のお申込みをいただいてしまいました。
超遠距離からのお申込みは、ありがたいやら申し訳ないやらで感謝感激です。

いつも自分なりには一生懸命にお話しさせていただいているのですが、このようなこともありますので、やはり教室は手を抜くわけにはいきませんね。
あらためて襟元を正し、今後の教室に向かいたいと思う所存です。

このような方に現れていただいたおかげで、「ちょっと遠いので教室にはなかなか」とは言わせません(笑)。

興味のある方は、ぜひとも教室へのご参加のお申込みを、よろしくお願いいたします。

先日の研究会にご参加いただいた、あきる野のIさんよりも御礼のメールをいただきました。
研究会でのフィードバック。励みにもなり、次回の研究会もよりよくしようという気持ちの後押しになります。

遠方よりのお申込みに、いただいたメール。
本当に感謝いたします。


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次回のテンカラ教室は9月16日(土)←クリック

毛バリ研究会は9月23日(日)です←クリック

どちらの教室も、よろしくお願い申し上げます。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝
第22回毛バリ研究会


まだまだ日中は暑いのですが、そろそろトンボもチラホラ見うけられるようになりました。



そのようなわけで、先ずはトンボの毛バリの写真から。
教室の合間に、桑原5号ダウンアイで作りました。

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それはともあれ、本日は第22回目となる吉田毛鉤の毛バリ研究会の開催日です。

ご予約いただいた方に毛鉤会メンバーの方と、本日も多くの方々にご参加いただきました。




いつものように堀江総支配人のご挨拶より開始しました。




本日ご参加いただいた、一般参加のIさんと、メンバーのみなさま。

暑い中ご苦労様&お疲れさまでした。




本日も楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。

先ずはご参加いただいたみなさまに御礼を申し上げます。


本日は、

  

フラッタリングカディスに

バックフロートフライのブナ虫プカプカと



あらためてウーリーバガーに



バンチウイングにコンドルクイルボディの巻き方など、ご参加いただいた方々よりお受けしたご質問に、実際に作りながらご説明させていただきました。


  

こちらは千葉のGさんのフラッタリングカディスです。




千葉のTさんは視認性のよい毛バリを時間中に巻きました。


  

TTさんは今月の「月刊つり人」誌上にご紹介させていただいた、オールフェザントビートルをお作りいただき、たむさんにはご自身で巻かれた逆さ毛鉤バリを撮影させていただきました。




万年Sさんには、異国で見つけたの謎のウイング材を見せていただきました。

南方系鳥インフルエンザに気を付けて下さいね(笑)。




K隊長には、いつも使用している毛鉤を見せていただきました。

黒部と蝦夷の土産話も、たっぷりとお聞かせいただきました。




一般参加のIさんからは、色々とご質問をいただきましたが、上手いことご理解いただけましたでしょうか。

川崎のEさんも、ここのところ熱心にTTCにお通いいただき、経営陣に成り代わり御礼申し上げます。


  

からふる王妃に運転手さん・・・・・運転・・・・・お〜い、どこいった???



還暦男はロビーでまったりでした。。。

この後このソファーで爆睡していたことは内緒にしておきます(爆)。




ランチタイムもいつものように、みなさん談笑を交えた楽しいひと時です。




ランチの後は、Uさんにリクエストいただいていました、藪沢テーパーのご説明と、振り感を味わっていただきました。

その後にUさんは、教室にてラインも作られていました。


  

飛び入りの足立政宗公。カワイイお供を連れてのご来場です。

お写真はありませんが、当会最高齢メンバー、83歳のOさんは、相変わらずの腕前で、ヤマメも含めずいぶんと釣っていらっしゃいましたが、暑い中マル一日お疲れさまでした。

奥多摩の藪沢を愛し、キャッチアンドリリースを旨として、いつでもだれでも楽しめる沢を守る気持ちのある私たちですが、そんな仲間の一人でもある吉田毛鉤会源流部藪沢班、人間岩魚のいさおさんが付近の藪沢に入り、帰りにTTCお寄りいただき、おなかいっぱいのご報告を受けまして、会のメンバー共々喜ばせていただきました。

たむさんにK隊長、そしてからふるご夫妻には、お気遣いいただきましてありがとうございました。

この場を借りて御礼申しげます。


毎度毎度思うのですが、同じ趣味を持つみなさまと、同じようなディープな世界に入れることを本当に嬉しく思います。
大人になると、子供時代のように、なかなか楽しさを共有できることもありませんが、今日のようにご参加いただいたみなさまと、楽しい時間を過ごすことができて、今さらながら「テンカラを続けていて本当によかった」と思いました。

次の教室関連のスケジュールも出ました。


繰り返しになりますが、本日ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

また来月も楽しい時間を過ごしたいと思います。


吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝

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テンカラ教室・・・9月15日(土)

毛バリ研究会・・・9月23日(日)

どちらもよろしくお願いいたします。






 
藪沢テーパー 

今朝、吉田毛鉤会メンバーの秋山郷のUさんより、

「酷暑の時は動かず休め」

「いつも忙しいのだから時間がある時こそ寝た方がよい」

との、ありがたいお言葉を頂戴いたしましたので、本日は自宅でグダグダしていました。

朝晩はいくらか風が出ているとはいえ、日中の暑さは変わらずです。
暑さにだけはこらえ性がないので、本当にイライラしてしまいます。
頭を冷やすために、水シャワーを朝から数度。

夕方になりエアコンも通常に効くようになり、やっと人心地がついたところです。





本日Uさんから、藪沢で使うテーパーラインのことについてご質問をいただきましたので、藪沢テーパーについて、思うことを書いてみたいと思います。

先ず私及び私の周囲のみなさんの藪沢の定義なのですが、里川にある枝の張り出した川でなく、基本的には源流域で、しかも開けている場所でなく、下手をすると天にも枝が張り出しているような、まぁ実に釣りにくい場所を藪沢と呼んでいます。

「あえてそんなところで」と思う方もいらっしゃると思いますが、開けた川と違い、日本庭園のような、箱庭のようなしっとりとした色気がある、こちらもまぁ実に雰囲気のある場所なので、一般的な渓流とは一味違った楽しみ方のできる場所なのです。

山道や仕事道を何時間か歩いているのに、入渓してもすぐには竿を出すという感じではなく、山の気や風や、おだやかな流れの音に身をゆだねていたくなるような場所が、私の思う藪沢なのです。

ですからガツガツと釣りをすることもありません。

渓の雰囲気がよいので、釣れればよいという「ちょうちん釣り」なども、絶対にやろうとも思いません。

時には(というか頻繁に)、釣りの手を止め周囲の雰囲気を身体で感じる。
お湯を沸かし、コーヒーを飲んだり、お茶とおにぎりでゆっくりと昼食をとる。

色気のある美しい場所で、大きさなどもどうでもよく(当然釣れれば嬉しいですが)、これまた色気のある綺麗な魚が一尾でも釣れると満足してしまうような場所が、私の好きな藪沢なのです。

色々な場所でテンカラを行い、どんな場所も簡単というわけにはいかないことは、身を持って感じています。
しかしキャスティングの難しさという点では、藪沢が最も難しいと私は感じています。

適材適所が本当にあるのか、ラインにしても何年も色々と使い比べてみました。
わざと見にくいラインで釣りをしてみたり、振りにくいラインで釣りをしてみたりと、釣果を犠牲にして本当に色々とやってみたのですが、藪沢に関してはやはりテーパーラインを超えるものがない、というのが今の私の感じているところです。

竿は3メートル前後、バックキャストがとれなくて、サイドキャストとロールキャストが中心で、ボウアンドアローも現実的に使わざるを得ない場所。天も開けていないのでタワーキャストもできる場所が少ないところ。しかもかなりタイトに振り込まないと、魚が出ないことの多い場所。

このような場所が多いので、ハリスも含めたライン全長も4メートルが限界で、それ以上長くすると、もの凄い頻度で毛バリを食われてしまうような場所です。

重量が軽く、着色されていても素材に透過性があり、薄暗い沢では視認性が悪く、バックキャストもとれないところが多いため、フロロカーボンのレベルラインはどうにも振りこなせません。無理して使った(使いましたが)ところで、ラインを水になじませて使う沈め釣りも少ないために、釣果に反映されることがありません。ですから使う意味がありません。

フライラインのシューティングラインもよいのですが、至近距離だとターンオーバーがきつくて、ハリスを長くして回避しようと、ラインを2メートルほどに短くすると、オツリがひどくて使い辛いです。ラインが長ければ、ライン先端をキャスト直後に水面に貼り付け、オツリを軽減させることもできるのですが、短い場合はそれもかないません。

そこでテーパーラインの出番となるのですが、これとて「太さ(重さ)」「長さ」「固さ(縒りの回数)」「テーパーのかけ方」と、ショートレンジで正確なキャストを必要とされる、藪沢テーパーを作らないと、快適なキャスティングができないのです。

何度も作りテストを繰り返す。吉田式テーパーラインなら、ドアの大きささえあれば、いつでもどこでも作ることができます。
しかも、これが一番重要なのですが、パーツ(節)ごとに作り、切ったり貼ったり、テーパーをすこしずつ変えて、自分好みのテーパーをかけることができます。

こうして作り上げる過程が実に楽しく、これはディープな毛バリ巻きの世界と全く同様で、やればやるほどハマっていきます。
毛バリだけでなく、テーパーライン作りも実に奥が深いと思います。

私の場合はこうしてできたラインを実戦の場にて、縦横無尽に張り出す枝をかいくぐり、みごとキャストが決まって藪沢美魚が釣れたりしたら、それはもう昇天しそうなくらいな快感を得てしまいます。





藪沢テーパーについてはブログ上の説明ではややこしくなってしまいますので、お会いした時にでも質問してください。
今現在試行錯誤中ですが、みなさまがご自身で作る時の、ご参考程度にはなるかと思います。


たったひとつ、テスト時に重要なことだけお話ししておきますが、通常のオーバーヘッドのキャストだけでなく、サイドキャストにロールキャスト、しかも腕(肘)をピンと張って(普通ではダメなやり方ですが)、手首だけで、しかも最小限の力でハリスを引っ張って飛んでくれるようなテーパーがかけられれば満足のいくラインとなるでしょう。

そこに到達するまでには、何十本も作ることになりますが・・・・・。



さて、明日は毛バリ研究会です。

ご予約いただいているメンバーの方には、「ワッペン」に「手ぬぐい」に「帽子」をお持ちいたします。

明日も日中は暑いと思いますが、いつものように楽しくやりましょう!



吉田毛鉤 脳内は 藪沢ラインと 浮く毛バリ 吉田孝 




月刊つり人10月号

一時に比べここのところあまり走行距離が延びていませんでしたが、現在の走行距離は8万と2000キロ。
私の愛車の「吉田毛鉤号」のことですが、購入してから9月でちょうど4年になります。

明日は12ヶ月点検なので、車載(満載)してあるテンカラ荷物を車から下しました。




下した荷物の一部。ロッドケースが10個です。
全てテンカラ竿が入っています。
1個のケースに2本から4本入っているので、ざっと30本は車載してあることになります。

海用の10数個の毛バリケースと相まって、「テンカラはシンプル」って・・・私の場合は・・・ありえません(笑)。

荷物を下ろしたついでにルーフボックスの中もよく見ると、ウエーディングシューズが4足にゲーターが4つ。ウエーダーがふたつにランディングネットから海でのテンカラや鯉やボラのテンカラで使う磯ダモに、ブルーシートから傘から椅子までまぁ色々と入っていました。
ルーフボックスの中もざっくりと整理をしました。

海から源流までテンカラを行なう私は、荷物の量もトンデモナク多く、何が積んであったのか自分でもわからなくなっているものも多いので、車から下した細かい荷物を今夜はゆっくり整理しようと思います。

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さて毎月25日発売の「月刊つり人」ですが、今回はいつもお世話になっております、上州屋狭山ヶ丘店の大澤店長の尺イワナの記事もありますので、ぜひともお読みになっていただけるとありがたいと思います。





私の連載の今回の記事は「毛バリ」です。
夏向きテレストリアル(陸生昆虫)の毛バリですが、フェザント(雉)の素材のみで、リアルな昆虫の形状に仕上げてみました。

興味のある方は、詳しい作り方を掲載してありますので、ご購入の程よろしくお願いいたします。




自車の点検で足がなく、9月の初っぱな取材が2本入っているので、釣り以外で時間のとれた明日は、普段なかなかできない庭の草むしりと、風呂掃除でもやりますかね。


しかし暑そうだなぁ〜。庭は蚊もすごいし。


なにはともあれがんばります(泣)。



吉田毛鉤 やっと終わった一週間 生業疲れでグッタリです 吉田孝

ファジーなカディス 


先日の奥多摩藪沢釣行で、適材適所の毛バリは確実に存在すると、今さらながらあらためて思ったので、浮いた(浮かせた)毛バリにしか反応しない場合に使用する、毛バリの形状の最大公約数的な毛バリを本日は巻いてみました。

別冊渓流にもご紹介したことのある「ファジーカディス」なのですが、形状はマドラーミノーのテールなし、というか、頭でっかちのカディスという形状をしています。

何がファジーなんだ?というご質問にお答えすると、サイズと使用するエルクやディアヘアーの色(ナチュラル、ブラック、グリーン、イエロー、レッド等)と、ヘッドのカットの仕方によって、カディス(トビケラ)はもとより、クリケット(コオロギ)やイナゴ、バッタにヒシバッタ、蛾に蠅に甲虫類まで、なんとなくどのようなモノ(エサ)にも似せて作ることができるからなのです。

カディスを除いてはそっくりではありませんが、カゲロウのように季節や水温にリンクして、一時的に大量発生する渓流魚の捕食対象物ではなく、ときたま通年水面に落下したり、流れてきたりしている昆虫類を模して、しかもヘッドの形状だけでなんとなく似せてしまおうという、まぁ要するに適当(いいかげん)な毛バリですね(笑)。



基本浮かせて使うのですが、沈んだ時はスカルピン系(ハゼやカジカ、ヨシノボリなど)の底層魚にも思ってもらおうという意図も含んでいます。



そんな便利?な毛バリなのですが、巻き方は通常のカディスの作り方に、一度か二度余計にヘアーを足して、好みの形状にカットするだけですので、簡単にできるのですが、ヘッドのヘアーに厚みが出るため、通常のハリだとハリスを通すのが至難の業になります。



そこであらかじめハリ軸が下向きにベント(曲がる)しているハリを使うのも手ですが、メバル用のフロートリガーのような、アイの大きなハリを使用して作るか、エサ釣りのハリに自分でアイを作ってから巻けば、ハリスを通す時に往生しないで済みますね。



特に薄暗い藪沢では、老眼世代の我々は非常にもどかしい思いをすることが多いので、少しでもハリスを通しやすいハリを使い、釣り場でのストレスを軽減させる毛バリを巻くのも、「釣果アップ」のひとつになると思います。



週末は毛バリ研究会です。

ご参加いただける方は、ご質問等ご用意してきていただけると、有意義な時間になると思います。



吉田毛鉤 テンカラ毛バリ職人 吉田孝
古い記憶

本日生業より帰宅後、ここのところ藪沢づいている私は、藪沢釣行に役に立ちそうなものはないのかと、ずいぶんと前に一時夢中になっていた山歩きの古い道具を物色していました。

道具を片付けていると、当時写した写真が何枚か。

片付けの手を止め、当時を思い出しながら眺めていました。

時は1986年から1987年にかけて。

大好きだった昭和の時代です。

当時の私の年齢は26歳。その当時生まれた人が、今では26歳になっていますね。


(日光白根山)

釣りは元々やっていました。

その後フライフィッシングに手を染めたのですが、今のテンカラほど夢中になってはいませんでしたので、外で遊ぶ色々なことと並行していた頃の写真です。


(尾瀬)

こちらの尾瀬での写真は、当時ようやっと出回り始めた「ゴアテックス」のレインウェアを、一流ブランドモノが買えず、知る人ぞ知る「さかいやオリジナル」(マウンテントーク)のモノを購入し、勇んで出かけた時の写真です(笑)。奮発してロングスパッツもゴアテックス製を購入したことも思い出しました。

今思えばテント泊で、20数キロのザックを背負い、よくもまぁ出かけていたものです(その重さはもう担ぎたくない)。


(入笠山・大阿原湿原)

山とはいえ水っぽい所が好きで、湿原のある所や、湖畔に泊りディパックひとつで付近の山を日帰りで登ったりしていました。


(小菅村)

この写真には「小菅村」とだけあり、行った記憶がぶっ飛んでしまって、まったくどこだかわからなくなっています。
この滝がどこの滝かわかった方は教えて下さい。



山歩きや沢での釣りつながりで、もうひとつ思い出したことがありました。
ちょうど一年前の8月の21日の話です。

そうです、あれから一年経ちました。←クリック

一年経過しても指の太さは元に戻りません。指も完全に曲げることができず、違和感があります。中指で物を押さえたつもりでも「ポロリ」と落してしまうことが多々あります。

自分の不注意で、大事には至りませんでしたが、一年以上指先に不自由を強いられています。

繰り返しになりますが、沢を歩く時には(山も)、くれぐれもご注意していただきたいと思います。



本日も生業でした。オフィスにいる時はよいのですが、用事で外に出ると、暑さでグッタリです。このクソ暑さも、もういい加減にしてくれといいたいです。

週末は毛バリ研究会です。←クリック
奥多摩の気温が少しは涼しいとよいのですが。



吉田毛鉤 あ〜きよ来い♪ は〜やく来い♪ 吉田孝




藪沢の魅力 

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藪沢の魅力

昨日は生業のメンタルストレスで打ちひしがれ、ブログをアップする気力もなく、自室で藪沢に思いを馳せていました。

今日も今日とて生業先では地形図とにらめっこ。帰宅後も同じです。

嗚呼、早く行きたい。。。



色々な場所でテンカラを行なう(行わねばならぬ)私は、シーズン中にプライベートで藪沢に入るのも、例年は一度か二度なのですが、今年は行く度によい釣りができているせいか、現在も行きたくて行きたくてしかたがない状態になっています。

しかもどういうわけか、今年は自分の中での「藪沢の魅力再発見」の年になっているようで、

あの水

あの光

あの苔

あの風と、藪沢の全てがいとおしく、魚が出るのか出ないのかわからないポケット(階段状の沢のポイント)に、ひとつひとつ毛バリを打っていく地味で地道な作業に快感をおぼえてしまっている自分がいます(笑)。

そんな藪沢の魅力に、もうずいぶんと前からとり憑かれかれている方が、ウチのメンバーにもいるのですが、この釣行記にもそのとり憑かれぶりが如実に表れているので、お読みいただきたいと思いますね。

いさおさんのブログ(2011釣行記)←クリック

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メンバー報告

 (天然ニジマス)

 (幅広ヤマメ)

 (オショロコマ)

北海道にからふるご夫妻と釣りに行かれている、品川のK隊長から写メをいただきました。

みなさん楽しまれている様子です。
ヒグマに食われず無事帰還したら、土産話を聞かせてください。


それともうひとつ、メンバー以外の方からの報告がありました。


5月の毛バリ研究会←クリック

メンバーではありませんが、5月の研究会にご参加いただいた横浜のNさんからも以下の文面のメールをいただきました。
一部をご紹介させていただきます。

 5月の毛鉤研究会に参加させていただきました、横浜のNと申します。
その節は毛鉤の巻き方に加え、キャスティングの基本も教えていただき最初の一歩として非常に助けになりました。

 先日毛鉤会の方も行っていらした黒部川の薬師沢出合付近にて、ようやく初めての魚を釣ることができまし たので報告させて頂きます。
もともと縦走途中に横切る予定であったこの場所で釣りをしてみたいという理由で始めたテンカラでしたが、その場所で最初の一匹を得ることができました。
オイカワ、イワナ、果ては海と何度か出 かけた予行練習ではことごとく魚を釣ることができず、本番での初めての一匹は非常に思い出深いものになりました。」

私の研究会にご参加いただいた方が、またひとり黒部で釣果を得たという報告ですが、このようなメールをいただけた時が、本当に教室を開催していてよかったと思う時ですね。

こちらこそ感謝です。機会がありましたら、またのご参加をいただければ幸いです。


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メンバー向け情報(ワッペン・手ぬぐい)



本日ようやく毛鉤会ワッペンが入荷いたしました。
ご予約いただいた方の分はお取りおきしておきました。

秋山郷のUさん・足立政宗公・たむさん・MKさん・千葉のG&Tさん・K隊長・用務員のKさん・からふるご夫妻、いさおさんとご予約が多く、残りが少しだけになってしまいましたが、欲しい方はコメントにでも入れて下さい。

一枚600円で会員の方限定となります。



それと以前関係諸氏に差し上げた手ぬぐいですが、実際に使いたいのでもう一枚欲しいという方もいらっしゃいましたので、限定販売しようと思います。

この手ぬぐいですが、「粋」を信条(身上)とする下町生まれの江戸っ子の私は、かっこつけの勢いで注文してしまいました(アホ)。
しかも型を作り「本染め」で100枚作ってもらったので、結構な金額になってしまいました(大汗)。
こちらも会員の方限定で、原価ギリギリの一枚1000円で販売致しますので、よろしければどうぞ。

 (帽子もあります)


吉田毛鉤 釣れてよし 釣れなくてよし 藪沢は 吉田孝