吉田百毛鉤1〜25

我が家の周りでは、今日は朝から台風並みの強風が吹いています。

今年の春は気温もあまり上がらず、庭の梅の花もやっと咲いた感じでした。
家の庭には小さな梅の木が二本あるのですが、そのうちの一本に昨年は不思議な現象が起こりました。

地震の影響か放射能の影響か、昨年春に一切新芽を出さず、夏が過ぎた頃に枯れてしまったのかと思い、切ってしまおうと木をよくみると、小さな芽が出ていました。
それから秋口まで枝を伸ばし、当然この春はつぼみのひとつもつけませんでしたが、とりあえず生きていた感じです。

木も生き物ですが、自分で動けません。
ゆえに何かを感じて、事態が落ち着くまで(現実には落ち着いてはいませんが)ジッと動かずにいたのでしょうね。

強風で梅の花びらの散るのを見て、外に出かける気にもならず、自室にて引きこもり毛バリを巻いていました。

明日TTCに納品する毛バリも巻き終わりました。
今回の納品は三種類X2色X5本の30本。

「逆さ毛バリ」と「沈み花笠」に、久しく目玉の材料が手にいれにくかったために作っていなかった「目玉カゲロウ」です。



この毛バリの作り方は、昨年の別冊渓流2011春号にてご紹介いたしましたので、興味のある方はバックナンバー等で手に入れて参考にしていただきたいと思います。

今回納品の分は、桑原#3ストレートアイのハリを使用しました。
濃淡二色での納品になります。

この毛バリが吉田百毛鉤の25本目になりました。
四分の一が過ぎたところで、自分自身も何を作ったのかわからなくなり、混乱してきましたので、一から順に写真を掲載しておくことにします。

以下の毛バリにご質問のある方は、何でもお答えしますので、直接(メールやコメントだと説明が大変なので)本人に聞いていただきたいと思います(笑)。

では1〜25までのご紹介です。


(その1・ブナ胴白蓑毛)


(その2・蜂胴黒蓑毛)


(その3・蓑毛胴チラカゲロウ)


(その4・蓑毛胴黒毛バリ)


(その5・蓑毛胴プリモス)

 
(その6・朱胴逆海津)

 
(その7・朱胴沈海津)


(その8・トビケラ逆海津)



(その9・孔雀胴沈み花笠海津バリ)


(その10・海津カディスピューパ)


(その11・何を今さらエルクヘアカディス)

 
(その12・ナチュラルディアヘアカディス)

 
(その13・フラッタリングカディス)


(その14・黒カディス)

 
(その15・エレファントノーズカディス・ミッジ)

 

(その16・沈み玉カゲロウ)


(その17・BHウーリーバガー)


(その18・タングステンBH沈み花笠)


(その19・BH沈み花笠成魚放流用)


(その20・タングステンBH岩魚用)


(その21・UVオレンジヘッド逆さ毛バリベージュ胴)


(その22・UVオレンジヘッド逆さ毛バリ黒胴)


(その23・UVオレンジヘッド沈み花笠ベージュ胴)


(その24・UVオレンジヘッド沈み花笠黒胴)


(その25・目玉カゲロウ)

吉田毛鉤 強風に舞い散る白い梅の花 吉田孝

吉田百毛鉤・その16〜24

先週末はドタバタしていて、吉田百毛鉤の整理ができませんでしたので、本日はまとめてアップしたいと思います。

先ずは先週のコンセプトのBHの毛バリからご紹介いたします。


(その16・沈み玉カゲロウ)


(その17・BHウーリーバガー)


(その18・タングステンBH沈み花笠)


(その19・BH沈み花笠成魚放流用)


(その20・タングステンBH岩魚用)

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ここからが今週の分です。
今週のコンセプトは「販売用」。

多種多様な毛バリを販売している私ですが、TTCでの販売用の毛バリは適当に納品しているのではなく、一応それなりに考えて納品させていただいております(笑)。



(その21・UVオレンジヘッド逆さ毛バリベージュ胴)


(その22・UVオレンジヘッド逆さ毛バリ黒胴)


(その23・UVオレンジヘッド沈み花笠ベージュ胴)


(その24・UVオレンジヘッド沈み花笠黒胴)



渓流の魚は盛期には、色々な形をした陸生昆虫も捕食していることもあるので、少々毛色の変わった毛バリも納品するのですが、今回の納品毛バリの場合は、まだまだ魚の活性も上がっていないので、オーソドックスで安定した釣果を得られるようなものにしてみました。

週末は25本納める予定です。
逆さの濃淡、沈みの濃淡が各5本。もう5本はお楽しみとしておきましょう。

先日の多忙な三連休の疲れ(筋肉痛も)が、本日になって出てきました。
まだ午後7時半なのに強烈な睡魔が襲ってきました。今夜も早めに横になりますかね〜。

吉田毛鉤 ジジイの疲れは二日後に 吉田孝




UVオレンジヘッド逆さ毛バリ

今期の沢用&テンカラウェアもオシャレに決めたい私としては、ひとめぼれしたこのシューズ。

先日のフィッシングショーで、ティムコさんのブースで製品製作担当の方からスペックをじっくり説明していただき、サイズの選び方も教えていただいたので即買いでしたね(嬉)。



フェルトもフリクションを効かせるために柔らか目にし、ネオプレンのグラベルガードも付いています。
通常のウエーディングシューズより、沢色を強く押し出したそうです。

しかも今年度の吉田毛鉤帽のオレンジ色にピッタリのコーディネートができます(笑)。

どこかの誰かさんではありませんが、欲しいと思い気が付くと欲しいものが手元にあり、サイフが軽くなる傾向の私ですので、まあいつものことではありました(爆)。



そんな嬉しいモノが手元にあるので、今宵は気分よく毛バリ巻を。

TTCの販売用の在庫がほとんど無くなってしまいましたので、週末納品の毛バリを巻きました。


(吉田百毛鉤・その21)

今週の吉田百毛鉤は5種類X5本。

初日はUVオレンジヘッド逆さ毛バリベージュ色です(名前長い)。

逆さの濃淡に沈みの濃淡。検証をしやすいラインナップにしようと思います。
週末以後、TTC受付カウンターにて販売いたしますのでよろしくお願いいたします。

吉田毛鉤 本日はテンカラ毛鉤職人です 吉田孝

 丹沢ホーム(札掛)へ

今日は生業をお休みし、プライベートでテンカラを振りにいってきました。

解禁はしたのですが、この気温と水温では、一般河川でのテンカラで、ある程度釣れるという条件は、よほどの場所に行かないと無理とみて、今後の肩慣らしも考えて、管理釣り場の丹沢ホーム(札掛)に行ってきました。



こちらは管理釣り場とはいえ、ほぼ手を入れていない渓相です。
しかもけっこうな距離を釣りながら遡行できますし、盛期と違いこの時期は、魚も一般河川と同じようにまだまだタイトに着いていますので、フィーディングレーンやレンジ、ドリフトの速度を考え、丁寧に流したり誘ったりしないと思うように釣れないのため、ちょうどよいウォーミングアップになりました。



今回は吉田毛鉤会の用務員のKさんが、行き返りの運転をしてくれたので、フィッシングショーに教室と、多忙の三日目の疲れた身体には非常にはありがたいことでした。感謝です。



そのような釣り場ですが、魚がまとまって定位している場所はあるので、ハリの形状とかかり、そしてバレやすさの検証も兼ねて釣りを開始しました。



アワセなくてもかかるハリ、しかしすぐにバレるハリ、かかりは悪いがバレにくいハリ、意図的にアワセをしたりそのままにしたり、ワンヒットごとにハリを変えたり戻したりと、可能な範囲で色々テストをしてきたので、今後のハリの製作の参考になる検証ができたと思います。
こちらの検証結果は、TTCで開催している毛バリ研究会でお話ししたいと思います。



朝の水温は6度、さすがに表層では食いませんので、しっかり沈めて釣ります。
水深のない場所では、逆さ毛バリで届く水深(レンジ)でどうにか魚を出すことができました。



午前中はそのような感じで釣りをして、正午にはお待ちかねのランチです。
ここは合鴨の鉄板焼きが有名なので、そちらをお願い(朝に予約を入れます)して、疲れた足腰に喝!を入れるべくガッツリ食いました。タレがおいしくてご飯をおかわり。
おいしかった〜。



午後も上流まで遡行し、最後は駐車場近くの開けた場所に戻り、定位している魚を見ていると、ポツポツとライズが始まりました(嬉)。
見ていると赤茶色のカゲロウを食べています。
すぐに茶色のボディハックルの毛バリに変え、水面をツツーッとひっかくとバシャリ!!



水温の上昇と共に水生昆虫の羽化が始まり、ドライテンカラでもしっかり釣果につながりましたね〜。

その後も表層オンリーで釣りを続け、午後2時に釣りを終了しました。

帰りも運転してもらい、途中は宮ヶ瀬湖の売店でお土産を調達して、開通したばかりの圏央道の高尾山の入り口から高速に。

ここのところ全くといっていいほどプライベートでテンカラをやっていなかったので、自分の釣りを再構築することも兼ねて、いい一日になりました。

しかしちょっとオーバーワークになってしまった三日間。

今夜もゆっくり休みます。

吉田毛鉤 たまには別の管理釣り場も気分転換になっていいものです(笑) 吉田孝
TTCテンカラ教室(27回)&毛バリ研究会(17回)

今月の教室はTTCのスケジュール関係で、第四日曜日の今日、同時開催という形で開催させていただきました。


(先ずはごあいさつを)

本来は別々の教室のため、両方を同時に見ることができず、ご参加いただいたみなさまには行き届かないことも多かったと思いますが、ご容赦いただきたいと思います。
毛バリ研究会の講師代行で、品川のKさんに沢講習も行っていただきましたこと、感謝いたします。
ご協力ありがとうございました。


(二階の様子です)

KWさんにもテンカラ教室のアシスタントについていただき、写真撮影にメガホン持ちなど、お手伝いありがとうございました。
実地の教室時は「手」が必要になることも多いので、本当に助かりました。


(いつものように座学を中心に)

自分の教室は「座学」が中心です。
テンカラは百人百様、「私流」「俺流」「吉田流」というものをお話ししても、全く同じような場所や状況でないと、初心者の方は特にご理解しにくいと思うので、持てる知識を総動員し、テンカラはこれだけの(種類)やり方がある、その中からみなさんそれぞれのフィールドに適応したやり方をお伝えすべく、今回も喉がカラカラになるまでお話しさせていただきました(笑)。


(キャスティング講習)

1時間半、みっちり座学を行なった後はキャスティングのご指導になります。
キャスティング講習も自分は「私の行うようにやってください」とはいいません。
ひとりひとり身体の構造も違うので、その人にあったアドバイスを差し上げ、キャスティングの矯正をさせていただきました。

ご覧いただいていた方にはよくご理解いただけたと思いますが、自分のたったひとことで、いきなりキャスティングが変わるのは、自慢じゃないけど自慢ですね(笑)。

ご自身のキャスティングに不安のある方は、いつでも声をかけていただければ見て差し上げることができますので、お気軽にどうぞ。

教室と同じく無料です(爆)。


(その後は実技指導になります)

その後は実技のご説明を。
メガホン片手にポイントから流し方、誘い方までご説明をさせていただきました。


(流れのある場所で)

TTCで毎月テンカラ教室を開催させていただいて、二年以上の時が経過しました。
現在自分がつり雑誌の取材などをいただいている、すべての原点がこのTTCのテンカラ教室なのです。


(声が届かないので拡声器を)

この教室を開催させていただき、多くのテンカラ関係のみなさまと知り合うことができ、吉田毛鉤会というテンカラ仲間の集まる会もできました。

全てのスタートが、この教室のおかげといっても過言ではありません。
そのくらい自分のテンカラの中で大きなウエイトを占めているこの教室なので、恩着せがましいわけではございませんが、いつもボランティアで開催させていただいております。

TTCの方からも、ガソリン代くらいとお気遣いいただくことも多いのですが、先の理由だけでなく、こんなに楽しいテンカラを、ひとりでも多くの方々に普及したく、一切の講習費用もいただかず、無料で開催させていただいています。


(一応釣ってみたり・笑)

初めてテンカラ教室にご参加いただいた、

千葉からお越しのGさんとTさん
ネットでお申込みいただいたSさん
Mさんともう一方のMさん
吉田毛鉤会からはSさんとアシスタントのKWさん
ご参加&ご協力ありがとうございました。

懲りずにまたのご参加をよろしくお願いいたします。

毛バリ研究会の代行いただいたK隊長とTTさんには、けっこうなお土産まで頂戴いたしまして恐縮至極です。こちらもありがとうございました。

明日生業がお休みの私は、プライベートで魚いじめにいってきます(笑)。

吉田毛鉤 日々是感謝 皆様に感謝 吉田孝
 






 
 フィッシングショー2012

今朝は雨もほとんど降っていなかったので、自宅から電車で会場に向かいました。
1時間半ちょいでみなとみらい駅まで。
朝9時の開場と同時に入場しました。


先ずはいつもお世話になっています、つり人社さんのブースにてごあいさつを。


その後はテンカラに関連のある商品を展示してあるブースを見学して回りました。


奥鬼怒岩魚保存会に、


がまかつさんのブースでは、F・A・I・Sの松井さんにR17-3FTのご説明とタイイング方法をじっくりとお聞かせいただきました。


こちらはティムコさんのブースで。やっぱりこちらのウエアはかっこいいです。
色使いも実に素敵なので、今期はこれでいきますかね。
テンカラ師もオシャレにいきましょう!!


つり人社さんの出版物の誌面では、時々ご一緒させていただいている細山名人ですが、今日はお写真もご一緒させていただきました。


こちらは我妻さん。年齢が自分と同じでした。
お写真ご一緒にありがとうございました。今度毛バリ送りますね(笑)。


あれ?どこのオジサン?(笑)
石垣先生、名古屋から横浜までご苦労様でした。


もうひとりオジサンも?
老眼天空本舗の倉上御大です。


石垣先生とつり人社の鈴木社長。
先生、新しいDVDの売り込みお疲れ様でした。

他にも多くの関係者や名人の方々にご紹介&お話しさせていただきまして、まことにありがとうございました。

テンカラ普及のための営業活動。朝9時から午後5時までがんばってきましたよ〜。足が疲れました(笑)。
まだまだご紹介したいことは山ほどあるのですが、明日も教室が控えておりますので今回はこの辺で失礼いたします。

編集者のMさん、老眼天空本舗の倉上さん、色々とごちそう様でした。

そういえばそろそろ帰ろうとしていたら・・・


K隊長とバッタリ。
お仕事の後にお疲れ様でした。また明日TTCでお会いしましょう。

吉田毛鉤 昨日マッサージにいっておいてよかった〜 吉田孝



月刊つり人5月号

***月刊つり人5月号***


(月刊つり人5月号)

連載中のテンカラ一本やり勝負!は
 、第18回・毛バリ巻き教室、「アイを自分でつけてみよう」でした。


(アイを自分でつけてみよう!)

エサ釣りのハリにハリスを取りつける方法、自分でアイを作るつけ方をご紹介しました。
自分でアイを作る方法を知っておけば、圧倒的にバリエーションのある海川エサ釣りのハリの中から自分の好きな形を選ぶことができるので、実にありがたいと思います。

色々なやり方がありますが、どこにでもある材料で、しかもすっぽ抜けを防ぐ方法をご紹介いたしましたので、興味のある方はご購入の上、保存版としてご自宅にキープしていただけるとありがたいと思います。

***吉田百毛鉤***

さて今週の吉田百毛鉤ですが、週末多忙に付き三種類いっぺんにご紹介いたします。
同じパターンですが、目的が違うのでご容赦ください(笑)。


(その18・タングステンBH・沈み花笠)

先ずは自分の使用する、ハックルつきのBHの毛バリです。
#12か#14で作ることが多いですね。
色も無難な薄茶系で、フェザント(キジ系)のハックルを使っています。


(その19・BH沈み花笠・成魚放流用)

次はオリーブ系の色で作ったものです。
この系統の色の毛バリは、管理釣り場で安定した釣果のある色ですが、おそらく成長過程で養魚場で常に食べていた「ペレット」(エサ)の色に類似しているからだと思いますね。
放流されて長い時間が経過しても、三つ子の魂百までもと、小さい頃を思い出して食べてくれるのではないか?と、想像しながら毛バリを巻くのも楽しいものです(笑)。


(その20・タングステンBH・岩魚用)

こちらはボディもハックルも黒で作り、底石付近やエゴについている岩魚を狙うのに作ったものです。
夏場の薄暗い藪沢で使いたい毛バリです。

同じタイプの毛バリでも、ひとつひとつコンセプトを持って考えたり作ったりすると、毛バリに対する自分のモチベーションが上がるので、やはり釣果につながるのだと思いますね。

明日はフィッシングショーに行く予定ですが、あいにくの雨模様。

車で行くか、電車で行くか。

朝起きてから考えます。

吉田毛鉤 明日から三連休 吉田孝 
1990年代前半 

週末に横浜で開催予定のフィッシングショー、今年は行ってみようと腰を上げました。

もう20年も前になる1990年代前半、バス釣りを中心に色々な釣りをやっていた私は、当時幕張で行われていた「つり博」に毎年のように行っていました。


(チケット)

当時のことを思い出し、なんとなくその頃の写真でもと、まとめもせずコンテナに放り込んであった写真を出してみると、まあ当時の釣りシーンの写真がわんさかと出てきました。


(ほんの一部ですが)

ハゼ釣りにコイ釣り、バス釣りに(害魚論はさておきまして)トラウトルアー、海のボート釣りから、琵琶湖でバスボートに乗っている写真や、友人のクルーザーを操船している写真まで。


(色々やっていましたね〜)

小さい頃からやっていた江戸前の小物釣りで道具いじりの楽しさを知り、フライフィッシング(タイイング)で指先を鍛え、トラウトルアーで疑似餌の楽しさにハマり、バス釣りで釣りを理論的に捉えることを憶え、その頃のマルチな釣りが、その後のテンカラにこれほどまでに役に立つとは当時はほんの少しも思ってもいませんでした。


(エド山口さんと)

釣りを憶えたころは感性だけで釣りをしていましたが、色々な釣りを突き詰めていこうとすると、理論的に考えることは絶対にハズせないものとなり、釣りを「感性」だけでなく「理論」で捉える癖をつけざるをえませんでした。

現在は他人様にテンカラを教えるという、インストラクターの立場になっていますが、当初から教室での説明が以外にすんなりといったのも、そんなことがあったからだと思います。


ここのところ冬場ということもあり、TTCでの自分はインストラクターとして接客モードになっていて、教室での釣りや、みなさんの後でちょっとだけ竿を出させてもらうという、非常にストレスの溜まる釣りしかしていませんでしたので、週末のフィッシングショーで気分を盛り上げて、たまにはプライベートフィッシングを(どこぞで)楽しみたいと思います。(だけど気温が〜)



それはさておきこんな写真が・・・


(エクステまでして完成まで6時間)

1990年。

ミュージシャンではありません。当時にしてはかなり斬新でしたが。

やってみたいからやっただけです。やってみたら具合の悪さがよ〜くわかりました(笑)。

やってダメでも、「ダメ」がわかるから「よい」もより一層理解できるのだと思います。
テンカラや毛バリの試行錯誤と同じですね。(同じか?)

吉田毛鉤 やらずに動かずいるよりも やって討死にそれも生き方 吉田孝
BHウーリーバガー(BHマラブー)

本日は生業でした。その昼休みにちょいと足を延ばして、いつもメンバーがお世話になっている、青梅市の川よし釣り具店まで買い物に行ってきました。

マテリアルの補充に行ったのですが、前から欲しかったゴールデンバジャーのサドルハックルを発見し、迷わず購入してきました(嬉)。


(ゴールデンバジャーのサドルハックル)

一般的なテンカラ毛バリの場合は、サイズ的にそれほど小さいものを作らないこともあり、毛足の長さも、浮力に関係するファイバーの硬さもそれほど気にしなくてもよいため、大量に材料が取れるいい色のサドルが欲しかったのです。

芯黒の毛バリを作るのですが、普通のバジャーと違い、もう少し茶色味が濃いので、「蓑毛胴金肌芯黒」という名の毛バリを作ろうと思います。
こちらの毛バリのご紹介はいずれまた。

さて今週の吉田百毛鉤のコンセプトのBH(ビーズヘッド)ですが、本日はBHのマラブーテール、BHウーリーバガーのご紹介です。


(吉田百毛鉤・その17)

ウーリーバガーというと管理釣り場のニジマス専用みたいなイメージを持たれている方も多いと思いますが、自分の場合、ヤマメにイワナにブルックトラウトまで、このタイプの毛バリで釣った経験があります。

流速のある場所、水深のある場所、濁りのある時など、ちょっとテンカラでは厳しいかと思われる時などに効果的だと思います。


(BHウーリーバガー)

定位しているヤマメの鼻っ面にそ〜っと垂らし、パックリと食わせたこともあります。

基本的にはダウンストリームで使用し、誘いをかけて釣ることが多いのですが、自分が渓流で使う場合は、ハリ軸の短いものを使用し、テールも短く巻いてアップストリームの底釣りで使うこともあります(釣り方は難しいですが)。

色も何色か用意して、必ずベストやバッグのどこかに所持し、困った時のお助け毛バリにしています。


(我が軍主力戦闘機のBHニンフと共に)

今年は梅の開花もかなり遅れているようで、とうとう春一番も吹かずに終わり、本当に春はどこ?っていう感じではありますが、一日も早く暖かくなり、心おきなくテンカラを振りたいと思う今日この頃です。

吉田毛鉤 勤務先 デスクに座って いるけれど 心はいつも 奥多摩の渓 吉田孝
BH(ビーズヘッド)の毛バリ

解禁したとはいえまだまだ水温も低く、昔はこのような時期には「テンカラでなんか釣れない」と、餌釣りの独壇場であったと思います。

しかしながら管理釣り場や冬季釣り場の出現により、冬の低水温でも毛バリで釣れるということが一般化してからは、フライフィッシャーマンの方々は毛バリで釣りをしていたと思います。

そのようになってからも「テンカラでは無理」みたいなイメージが強かったのですが、それは最盛期に効率よく釣るだけの毛バリを使用していたという理由があるわけで、低水温で底に付いている魚を釣る毛バリを使えば普通に釣れるということは、自分の経験を踏まえても何の不思議もないことです。

しかし一部には「テンカラらしい毛バリでないと」とか「そんなのテンカラじゃない」とか「そんなの邪道だ」とかおっしゃる方もいらっしゃいます。

常々機会がある都度お話ししているのですが、テンカラに「定義」なんてないのです。
法律で決められた定義とか、これでやらないとテンカラではないなどという証文があるなら見せていただきたいと思いますね(笑)。

「テンカラはこうなんだ」と誰が決めたのでしょうか?そんなこと誰も決めていません。

こういった決めごとはあくまで主観なのです。他人が決めるもので、他人に強制するものでもないのです。

ウエイト入りや、BH(ビーズヘッド)の毛バリはテンカラとはいえないという話しも聞いたことがあります。

自分は機会があって、日本中の職業漁師の方々の使っていた毛バリを蒐集していた方から、丁寧な解説付きでそれらの毛バリをつぶさに見せていただいたことがありますが、鉛のヒューズや金属片を用いて、少しでも食い波に入れやすく工夫をされている毛バリも多々ありました。

ウエイトやBHを使った毛バリをテンカラといわないと思う方は、腕一本で子供を育て、テンカラで生計を立てていた職業漁師の方々の釣りも否定することになりますね。

我々のやっているテンカラはあくまで趣味なのです。これで生計を立てているわけではありません。
職漁の方々ですら釣れるために色々と創意工夫をしていたのですから、趣味としてテンカラをやっている私たちは、何をやってもいいと思っています。

浮かせた毛バリでないと面白くない。

水面と水面直下でないとテンカラとはいえない。

趣味だからこそ縛りがあった方が面白いのだ、という方もいらっしゃいますが、そういった考えはあくまで個人的なもので、他人にこうしろああしろと、とやかくいう筋合いのものではありません。

要するに自分が楽しみ、自己満足度を上げるために、自分で縛ったルールで楽しめばいいだけの話しです。

それでもそれを「テンカラではない」とおっしゃる方がいらっしゃれば、「別に自分のはテンカラでなくてもいいです」と堂々といいます。名前や形なんかどうだっていいのです。

どんな名前でも形でも、自分自身が楽しめればよいと思います。

と、かなり前置きが長くなりましたが、今週の吉田百毛鉤のコンセプトを振るための布石でした(笑)。

そんなわけで今週の吉田百毛鉤のコンセプトはBH(ビーズヘッド)です。

(吉田百毛鉤・その16)

昨年のつり人社発売の「渓流2011春」では沈み玉カゲロウと名付けたBHニンフの作り方と釣り方のご紹介をさせていただきました。


(沈み玉カゲロウ)


(その使い方)

「渓流2011夏」では付録のDVDにて動画でも作り方を解説させていただきました。


(動画でもご紹介を)

ご紹介させていただくまでには、作っては釣り作っては釣りを数年間繰り返し、ようやく自分の中で作り方も釣り方も確立できたのでそのような経緯になったのですが、こんな毛バリひとつとっても、他人様にご紹介するまでには、裏で見えない苦労が結構あるのだなぁということを、ほんの少々でも思いながら、雑誌をお読みいただいたり動画を見ていただけると、制作スタッフ共々報われる思いが致します(笑)。

さて週末は国際フィッシングショー(横浜)に、テンカラ教室に毛バリ勉強会が控えています。

吉田毛鉤会代表は、今週末も精力的に動きまっせ!!!

吉田毛鉤 行きたいぞ プライベートで テンカラに 吉田孝