「魚釣れない ヘボテンカラ師 秋雨にも似て 降る(振る)ばかり」 毛鉤子                        

仕事場(自宅)の窓からしとしとと降る雨を見て、下手な都都逸でもひとつ・・・・・

いよいよ禁漁ですね。逆にいえば管釣りシーズン開幕ってぇところでしょうか(オイラの出番だ)。

秋は自分の好きな季節。

特に静かで落ち着いた晩秋は一番好きです。空気も乾いて澄み切って、心落ち着ける時。
秋の夜長の毛バリ巻きも、本当にゆったりとできます。
普段クラクラするほど忙しいので、きっとその反動で落ち着くこの時を望んでいるのでしょうか。

雨音を聞き、そのようなことをつらつら考えながら、週末納品用の毛バリを巻いていました。



アメリカシロヒトリ(幼虫)じゃなくて、バックフロートのブナです。

週末TTCに納品予定です。よろしくどうぞ。

吉田毛鉤 吉田孝
つれづれなるままに、日暮らし、バイスに向ひて、頭に思いつくよしな形を、そこはかとなく巻きつくれば、怪しうこそ物狂(ものぐる)ほしけれ

すっかり涼しくなり、毛バリ巻きにも力が入るかと思いきや、夏の疲れか怠惰なだけか、なんだか考え事をしながら漫然と毛バリを巻いています。う〜んよろしくない。

気を取り直して、先日TTCの堀江渓愚総支配人に、「剣羽根が入手困難だけど、代用になるようなマテリアルはないものでしょうか」と質問させていただくと、「固いファイバーのグースで巻いてみたら」とアイディアをいただきました。マテリアルも1枚いただき、早速形にしてテストピースを持参しました。

スタッフPE(パパラッチE)に使ってもらったところ、「剣羽根とまではいきませんが、操作性もよく、魚も出ます」とのこと。

 (ヘッドはUV加工済)

で、納品用を少々巻きました・・・・が、巻き辛いんですよ!こいつも。剣羽根以上に。
先ず、切り取って束ねてから巻かないといけないので、それ自体やっかいなのですよ。
剣羽根なみの固いファイバーで、逆引きにも負けないでシルエットを保つようなのですが、ファイバーとファイバーが離してもくっつき離してもくっつき、綺麗に開いてくれないのです。
(ったく、いつまでもイチャイチャくっついてろよ!って感じです)

まぁどうにか5本ばかり巻いて、疲れたのでボーっとしていました。

その後は同じく切り取って巻く技法で、アムハーストフェザントのネック(綺麗ですね〜)を使い、
自分用の一本を。





他にもなんだかとりとめもない毛バリを巻いて本日終了〜。

いでや、この世に生れては、願はしかるべきことこそ多かめれ。

確かに。毛バリ巻きも同様ってところですか。

吉田兼好ならぬ吉田毛鉤の吉田孝なのでなおさらです・・・・・
先週の暑さから急転直下、この涼しさじゃなかった寒さで、なんだか微妙な体調です。
ま、動き過ぎの疲労もありますが、先週から改装している仕事場で仕事ができるようになりました。
やっぱり片付けて良かった。体調不十分でも自宅で毛バリ巻きがはかどります。

 
で、今夜はハリの整理から開始。
テンカラ毛バリに使用する、種々雑多なハリを全て引っ張り出し分類しようとし、数を数え始めたのですが、2000本あたりから嫌気がさし、特にハリを数えないと命が危なかったり、整理したところでオネエチャンにモテるわけではないということに気づき、2500本位まで数えて「ヤメヤメ」となりました。(バーブレスは内500本で残りは全てバーブ付きです・バーブレス加工するだけでも気が遠くなりますな〜)

 
気を取り直して、先日のTTCで効果のあった剣羽根。遠まわしに納品してくれという、TTCスタッフ「PE」のプレッシャーにも負けず、納品用ではない自分用の剣羽根の作成に取りかかります。

 
相変わらず「裂き辛い」「巻き辛い」「いまいましい」と三拍子揃った蓑毛の材料ですが、料理の仕方によって非常〜にオイシイ毛バリに仕上がります。
調理師でもある自分は、毛バリも料理するのがウマいっす(笑)。

料理ついでで話は変わりますが、関西テレビ系・毎週土曜日の朝8時半から放送の番組「にじいろジーン」の「ぐっさんを連れていくならこんなトコ!」に、私の母親の銀座のお店が紹介されます。10月16日だそうですので、お暇な方はどうぞご覧ください。
放送後はテンカラ関係者割り引きでもさせますか・・・・・ウソです。

 
アップで見ると微妙に細いこの剣羽根。実はキジではなく、マラードダックの剣羽根でした。
ちょうどハリの形状の検証がしたかったので、同じ位の二種類のハリに同色同サイズで巻きました。


確かにキジに比べると、毛足も長くて少々柔らかめです。でもいい仕事をしそうな雰囲気はあります。(ヘッドはUV反射加工済)

おまけにこんな毛バリも巻いてみました・・・

 TTCテンカラ教室の予定です

吉田毛鉤の毛バリの巻き方教室(前回の教室は大変ご好評いただきました)
***10月16日(土)***


TTCテンカラ教室(初心者・中級者向けの教室です)
***10月23日(土)***


日程のご質問を多数いただきましたので、お知らせいたします
(詳しい内容はそれぞれの項目をクリックしてしてください)

禁漁期に入り、いよいよ管理釣り場シーズンの開幕といったところでしょうか

冬の間の毛バリ巻きのスキルアップも含め、皆様のご参加をお待ちしております

吉田毛鉤 吉田孝
本日は月に一度の通常のテンカラ教室の日でした。

 (座学開始)

連休の最後で、台風だの雨予報だのが重なり、いつもならおひとりくらいいらっしゃる当日お申し込みの方もなく、事前にご予約いただいていた一名様で、マンツーマンレッスンのスタートとなりました。

今月はグループ講習、毛バリ巻きの教室と本日の三回目でもあり、午前中は雨も降っていましたし、堀江総支配人からも、「たまにはのんびりやってください」とありましたので、 のんびりペースで開始させていただきました。

 (ポンドでのキャストの矯正)

本日の受講者は、テンカラ経験者のYさん。
初めてのTTCにしてはずいぶん釣ったので、よく釣ったYさんと呼ばせていただきます。
(以下YTYさんで)

 (一応お手本を)

YTYさんは経験者なのですが、自己流だったので、何がスタンダードなのかがわからないということでしたので、お約束の座学からの基礎講習を開始です。

自分の講習は「自分流をやってくれ」というのではなく、「テンカラにはこうこうこういうスタイルがあり、最初はこうした方がやりやすいと思いますが、後々はご自分のスタイルを作っていっていただきたい」ということをお伝えさせていただいていますので、竿の種類と適材適所での使用法や、種々雑多なラインのご説明など、知っている限りのことではございますが、お伝えさせていただきました。

 (ポイントと流し方についてのご説明中)

YTYさんは大変飲み込みもよく、お伝えしたことを素直に聞き入れ、的確に実行していただけたので、
あれよあれよと魚を釣り上げていかれました。

 (ヒット)

 (サクッと釣られます)

 (次から次へと)

経験者の方にありがちな自分の色を出さず、伝えた通りにやっていただけるので、こちらとしてもとてもやりやすく、当然魚も釣られます。

午前の部が終わり、いつものTさんと三人でランチをいただいた後は、毛バリ巻きの時間です。

 (こうやって)

 (こんな感じに)

この後はご自分で巻いていただきました。

テンカラ入門してみたい方に、テンカラ初心者の方。
テンカラをやってはみたが、行き詰っている中級者の方。
このような方々への導入やご指導を、月に一度東京は奥多摩にある,
「TOKYOトラウトカントリー」に於いて開催させていただいております。
 

あすはその教室の日。
雨も心配ですが、午後からは晴れ予報が出ていましたので大丈夫だと思います。

 
(明日、少しだけ納品予定のBH)

月例のテンカラ教室は道具のご説明に簡単な基礎知識、水生昆虫のお話しや、何ゆえに渓流魚は毛バリを食うのか等々のお話も含め、振込み練習から、実釣、毛バリ巻きまでを半日の講習で行っております。

  
(毛バリ?!)

その中で、いつも皆さんが興味を持たれる毛バリ巻き。
先日は毛バリ巻きだけの教室を開催しましたが、「早急に次のスケジュールをたててくれ」とのお声が多かった為、四半期に一度と思いましたが来月も開催した方がよいかなと。

内容も、初心者・経験者と分けて、巻く時間を多く取り、個人個人のご質問にお答えしながら進めていこうかと思っております。(教えさせていただく方はひとりなので、あまり大人数では難しいのですが)

毛バリ巻きの教室の構成に関しましては、未だ確立しておりません。
受講者の皆様とご一緒に、どのようにしたらよいかを流動的に考えながら、今後も実施していきたいと思います。

明日の通常のテンカラ教室は、まだまだ余裕がございます。
天候や川の状況等ございますが
(当日朝トラウトカントリーにご確認ください・TEL0428−83−2788)、
当日受付も可能ですので、よろしくお願いいたします。

ここへきて気温も低くなりました。大汗かかずに気持ちよく釣りができるといいですね。

皆様も体調を崩さぬよう、ご自愛してください。

吉田毛鉤 吉田孝
久々に真面目に毛バリの作り方でも 

以前から何度かこのブログ上でもご紹介したと思いますが、先日に行われたグループ講習や、
毛バリの巻き方講習の時などにも、やはり毛バリの巻き方について、基本的なところからのご質問が多かったので、新たに写真入りでご説明しようと思いました。

この毛バリは伝承系の毛バリで、海釣りのハリのチモトを切り、カエシも削って、吸い込み糸でハリスをつけるアイを作っていますが、一般のテンカラバリやフライフックはアイがついていますので、そこから先をご参考にしてください。

 加工したハリをバイスにはさみます

 根巻き(下巻き)を一往復します

 吸い込み糸を二つ折りにして背負わせ、スレッドで固定

 ダビング材をスレッドによりつけて、ボディーに巻きます

 ピーコックハールも同じ様に

 巻きつけます


最近お気に入りの「マラヤピーコック」
オミズ系の雰囲気が(あ、真面目って書いたのに)

この蓑毛(ハックル)材を処理して・・・・・
昨日からの続きです

自宅二階の片隅に、仕事(毛バリ)スペースを作ったのはよいのですが、
元々の自室のデスクなどを移動した為、掃除を余儀なくされるハメとなりました。

着手したくなかった開かずの間。開けてしまいました。あー(号泣)。

しぶしぶ手を伸ばしましたら、

 
出るは・・・・・

 
出るは・・・・・

 
出るは・・・・・

とてもとても全て写真に撮り切れるモンでもありません。
しかも見たことも聞いたこともない(ホントカ)A?B?UとかMICなんとかとか、P?E?N?とかいう横文字系の金属の塊や、大和とか島野とかいうよくわからん日本名の金属塊(プラスティックも)がたっぷりと。

まぁ平たくいえば

「死蔵」

されていました。何だか全く同じものが4つも出てきたりして。

私はテンカラ師ですよ。テンカラ師。なんですかこれは。

オークションにでも出せばよさそうなものの、忙しくてそんな暇なんかどこにもありません。
普段の動きでは考えられませんが、興味のないことに対しては、とんと腰が上がらない性格でして。


「押入れの 過去のマルチの 足跡に 我泣きぬれて ゴミ(リール)とたわむる」  毛鉤


             
いつ終わるんだろ・・・・・片付け・・・・・今週末は教室だっていうのに・・・・・

吉田毛鉤 吉田孝
  
 

現在午前3時

いくら早朝型の自分とはいえちょっと早過ぎですが、昨日大仕事をやり(途中)、変な時間に転寝したらこんな時間になっちゃいました。
で、その大仕事ですが・・・・・
  
通常毛バリ巻きの道具を一式車載して、職場でも釣り場でもチャチャッと巻ける用意をしています。
それには理由があって、諸般の事情により、自宅だと毛バリ巻きに集中できないのですよ(普通逆だよな)。

で、諸般の事情の打開策その1として、「使っていない部屋を仕事場に」と思い立ちました。
しかしながら、現在の自分の部屋は、ここ二十年分の溜まり込んだマルチな釣り具(別名ゴミ)がいっぱいで、どう手を着けてよいかわかりません。
数十台(まだ70台位あんじゃねぇの・ピーク時は120台もあったし)のリール(別名ゴミ)と何十本かの竿各種(別名ゴミ)とルアーに仕掛けに小物類(こいつら本当にゴミ)まで含めると、一間の押入れが満タンで、見たくもないって状態でした。

他には釣り関係の蔵書(別名ゴミ・チリ紙交換の元)も家中のあちらこちらにはびこり(ゴキブリかよ)、収拾がつかないという状態で。

しかしこのままでは非常に精神衛生上よくないので、とりあえず毛バリ巻きの周辺(別名宝)と、蔵書(ゴミ)の部分だけ引越しをさせて、使用していない部屋(の一部)に仕事場を作る行動にでました。

今日は夜も暑かったのでデトックスにとエアコンを切り、スポドリをがぶ飲みしながら格闘数時間。

  
(格闘数時間後)

いらない本(マジゴミ)もポイしてスッキリ。

だけどここ以外の場所は片付けの余波を食い、とっちらかってえらいことになってます
(どーすんだゴミ屋敷・ひと月はかかるな)。

 
 (マルチな釣り師の集大成・今でこそテンカラですが、ホント色々やったなぁ)

そんなわけですが、今後の毛バリ巻き生産効率が上がることを夢見て、
頑張ってもう少し片付けます。

で、こんな毛バリも巻きました・・・・・
 「川端に 釣るべらぼうに 見るたわけ」 

釣りに行く度に心に思う句。確か三代目三遊亭金馬師匠の作だと思いますが、釣り好きの釣り師と釣りが好きだけど見ている奴、おまけにこの句をひねった人のことを思うと、ひっくりかえりそうになるほど可笑しいくなってしまいます。

思い出すかのように本棚から引張り出した、金馬師匠の「江戸前の釣り」。
これほどまでに釣り師の心情を面白可笑しく綴った本が他にあるのかと思えるほど面白い本。

「釣り馬鹿を 見ている馬鹿が 馬鹿といい」

もうダメです。ノックアウト。

ここへきて急に朝晩涼しくなり、夏の疲れも溜まっているせいか、微妙に体調を崩しているようで・・・・・体重も落ちました・・・・・さりとて休む気持ちもなし。本当はは休めないのが実情。

こんな時は好きな釣り本でも読んで・・・まぁ頑張ります。

「酒は灘 色は年増に 釣りは青」 金馬

おみごと。

今週末は月例のTTCテンカラ教室です。←クリック
皆様のお越しをお待ちしております。

吉田毛鉤 吉田孝