本日は毛鉤ネタです。



通常テンカラ毛鉤を作る時の蓑毛の巻き方(ハックリング)は、整えた蓑毛の先端部をハリ軸に固定し、蓑毛の軸(ストーク)をハリ軸に巻きつけて行いますが、この方法だけですと、どうしてもハックル(蓑毛)材の長さで毛鉤のサイズが決まってしまい、特に小さい毛鉤を作りたい時など、長すぎるハックル材しかなくて困ってしまうことがあります。

そこで今回ご紹介する方法ですが、ほとんどの蓑毛にする材料であれば、自分の思う長さに自在に調節できるので、どうしてもこの色でこのサイズの毛鉤を作りたい、などとという時には本当に便利です。今まで使いきれなかった材料のムダも少なくなると思います。

実際の方法は・・・・・
   

通常の毛鉤製作の手順で(逆さ毛鉤で説明します),頭部(今回は吉田毛鉤につき、紫外線反射の素材を使用)を作ります。
頭胸部にふくらみを持たせ、今回はピーコックを巻きました。

       

ここで、蓑毛の開き加減を調節する為に、ハリの後部に向けて尻すぼみになるようしっかりとテーパーをつけておきます(スレッドを何度も往復させて形をつくりましょう)。

 (今回の材料はフレンチパートリッジです)   

ここからが本題です。通常は蓑毛を巻きつけて作る為しませんが、蓑毛の材料から使用する量を決め、軸から切り離してしまいます。

これを手に持って(画像では二束ですが一束でもなんでもお好きなように)、ハリ軸に乗せます。



この時に置く場所でハックルの長さが変わりますので、慎重にやりましょう。
とにかくここが決め手です。ここで量と長さが決まります。
慣れないと一本一本がバラバラになってしまいますが、何度かやっているうちにコツがつかめると思います。



ハリ軸に乗せた束に、スレッドを回し掛け固定。まだきつく締め付けないようにしてください。

ハリを前方から見て、蓑毛がかたよっていないかチェックして、かたよっていればタイイングニードル等(先の細くてとがったもの)で均一になるよう調整します。

 

ここから蓑毛の開き角度を調整しますので、ハリのアイ(頭部)に向かってスレッドで蓑毛を締め上げていきます。最後の締め付けの時に、力を入れると開き角度が大きくなります、ここで好みの角度で固定します。



後は通常の毛鉤の巻き方と同じです。ボディー材が付けたければ取り付け、ハリ軸後部でフィニッシュ。



慣れないと確かにちょっと難しいです。自分も取り付けをやり直すことがありますが、方法のひとつとして憶えておかれてはいかがでしょうか。

コメント
管理者の承認待ちコメントです。
  • by -
  • 2016/04/06 1:21 AM
コメントする
トラックバック
この記事のトラックバックURL