今を去ること20年前

 

当時ブラックバス釣りに夢中で、ボート免除を取り、北は福島県の小野川湖から西は琵琶湖まで、それこそ週に2〜3日はバス釣りに。当時の車には、エレクトリックモーターを載せ、通勤距離はわずか1キロそこそこなのに、釣りだけで年間2万5千キロは走っていました。
まぁそれだけ夢中になっていたということで・・・・・

 
当時の自分の釣り方は「北浦で爆釣」と聞けば北浦へ、「河口湖が釣れている」といえば河口湖へ、ま、釣り雑誌や友人の情報に振り回され、釣れる時期に釣れる場所釣れる場所へと、東西南北節操もなく行っていました。その数年で、魚の数からいえばとんでもなく釣ったと思います。だから腕も相当上がったと思い込んでいました。

ところがある日、とんでもないことに気がつきました。

季節が変わると全く釣れないのです。当たり前のような話ですが、バスプロと呼ばれる方々はしっかり釣っているのです。そこには、季節というより気温と水温の変化に全く対応できない自分がいました。

自信過剰とは恐ろしいもので、自分の下手さ加減に気がつくことすらありませんでした。気がついた時には、無い頭でたった数秒考えただけで、簡単に理由がわかりました。

「釣れる時と場所を選んで行っているので、魚がいるのに釣れない場所で釣りをしたことがないじゃん。上手くなってるのは合わせとランディングだけじゃん」

長く釣りをしてきたのに、完全に「トホホー」となりました。自信過剰が脆くも崩れ去った私は、そのまた数秒後、一念発起して、「自分の釣りを上達させるには、持てる引き出しの数を増やさないとダメだ」ということで、色々なことに着手し始めました。そのひとつがこの「水温計」です。

話をテンカラに戻しますが、世の中にはいわゆる「天才」といわれる方々もたくさんいらっしゃいます。テンカラの名人の中にも、魚は普通に見えるから偏光グラスなんか不要とか、数メートル先の逆さ毛ばりのハックルが閉じてるか開いているかわかるとか、とても人間技とは思えない方々のお話も聞いたことがあります。

自分はといえば、おもいっきり凡才です。凡才は特殊能力がゼロ。老化現象が起こり、下手すりゃマイナスなので、努力をしないとプラスには行くことができません。だから自分の引き出しを増やすため、情報収集に徹しました。今でも見るもの聞くもの全てを疑問視し、理由を知る努力をしているのは、当時のことがあったからだと思います。

自身の教室にお見えになった方にも、「どうすれば上達しますか」と、非常に抽象的な質問をされる時がありますが、私の場合は「とにかくひとつの川(場所)に通いましょう」と答えています。釣れる川、釣れない川、どの川へ転戦しても、しっかりと釣果が上がるのは間違いなくベテランです。初心者は状況変化への対応がなかなかできません。ひとつの川にシーズンを通して通う。同じ場所での状況変化に対応できるようになれば、場所が変わっても応用がききます。これこそが最も上達への早道だと思うのは、自分だけではないと思います。

話は変わって。
以前、とある管理釣り場の淵に腰掛けて竿を横に置き、糸だけ持って、ニンフをぶら下げて水中を擬視し、魚がニンフを口にしてから吐き出すまでのタイミングを、かなり長い時間計測しておりました。その後姿はどう見ても「魚が釣れなくてうなだれて、竿を横に置いてしまったヤル気の無いオッサン」に見えたようで、ご親切な方が、「この毛ばりは釣れますから、使って見てください」と、手のひらに数本の毛ばりを・・・・・
まさかそんなことをしているともいえず・・・・・余計なお気遣いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。
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