私がテンカラに手を出した頃は、周囲にテンカラについての疑問を聞ける人も居らず、後に師匠と出会うまでは、単独でひたすら管理釣り場に出かけ、自主トレをしまくっていた。
キャス練、アワセの練習、竿とラインと毛バリの検証と、ひとつひとつ目的を持って、あちらこちらの管理釣り場に通いまくった。
私の考えになるが、実際に源流行ってテンカラ釣りを練習するなど、全くもって現実的ではない。
遡行、体力、危機管理と、釣り以前に考えないことが山ほどある中で、数少ない神経質な魚を相手にしないとならないため、全て本番となり、練習するなど程遠い話になってしまう。
例え話になるが、教習所に通わず一般道路で車を運転する奴はいない。
バイクに乗るにしても、その前に、三輪車や自転車にお世話になってからだ。
調理師免許を持たずに、いきなり包丁を買って、料理店を開く奴もいないと思う。
そんな状況で竿を出したとしても、安定した釣果を得るまでには長い道のりや時間もかかるし、失敗もするだろう。
冷静に考えればわかることなのに、釣りの練習もせず、源流釣行でいきなり竿を出したところで、マグレ以外で釣れるわけがない。
それほど甘くはないのだ。
源流釣行で「釣れない釣れない」と言っている奴に限って、この
(((((((((練習)))))))))
をしていないのだ。
私は体力作りも健康管理も、山歩き沢歩きのスキルアップも、全て源流でのテンカラがやりたいために努力している。
今でも自主トレのため、オフでも時間の許す限りカンツリ通いを続けている。
昨日も群馬県の管理釣り場に出かけ、秋色の渓流魚に相手をしてもらい、トータル6時間、みっちり同行者へのレクチャーと、自主トレをしてきた。
ランチタイムは赤久縄名物の『鴨焼き』と『とろろ蕎麦』をいただき、大満足の1日となった。
更なる毛バリの検証もできたので、今後の毛バリ関連イベントのネタも尽きることはない。
オフシーズンも管理釣り場を使えば、いくらでもテンカラのスキルアップはできる。
次の週末もどこかのカンツリに出かけるつもりだ。
吉田毛鉤 テンカラインストラクター 吉田孝