道具に手をかけるということ

 前回の毛バリ研究会では、数年前に月刊つり人で紹介していただいた「吉田式テーパーラインの作り方」を、実地で丁寧に説明した。

 毛バリはもとより、ラインや竿など、全て自分で作るには無理があるが、やはり少しでも自分で手をかけた道具を使って釣果があると、これは本当に嬉しいものである。

 それだけではなく、自分で道具をいじっていると、市販品の良し悪しもよく判るようになる。
 これはお金を支払って道具を購入する際の選択眼を養うことにもなるわけで、とてもありがたいことでもある。

 といことで、所用も徐々に片付きつつあるので、しばらくぶりに自作のグリップ製作に取り掛かった。
 
 テンカラ竿として市販されている竿には、当然のことながら廉価版から高級品まで各種ある。
 その中から自分に合ったものを選ぶわけだが、テンカラは百人百様で、万人に対して「これぞ!」…というものはないというのが正解だろう。

 例えあったとしても、それはその人それぞれの釣り(釣り場、ターゲット、釣り方その他諸々)に対して「これぞ!」ということであって、釣り場も釣り方も違う人に対して、いくら「この竿がイイ!」と推したところで、その人に合わなければどうにもならないわけである。

 私の場合も例外ではなく、数十本の各社各種のテンカラ竿を所持し、使ってみてはいるが、これが一番などというものはないわけで、今も試行錯誤の毎日を続けている。

 ただ、明日どこそこの渓にでかけるが、その場所ではこの竿が一番イイ!ということはある。あくまで自分にとっての話ではあるが。 

 そこで今回は、あの渓であんなラインを使いたくて…と、長さを変えたり、穂先を詰めたりして渓流竿を改造し、自作のグリップを付けてオリジナルのテンカラ竿を作ってみた。ついでに竿ケースも。


(一晩で作ったので粗製乱造ですw)

 この週末はテンカラ教室が入っているが、翌日はどこぞの沢に入る予定である。
 その時にこの竿を使って、自分の妄想が妄想に終わるか、それとも現実に好結果を生みだすか、こういったことも私のテンカラの愉しみのひとつとなっている。


 吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝