ここのところ「自分」の釣りがなかなかできていなかった。
初心者のサポートや、魚の薄い渓での釣行で思うように竿を出せず、何だかギクシャクとしていた。
禁漁まであとわずか。最後の追い込みの時であり、 多少は自分の釣り感を取り戻したい。
ということで連休中の真っ最中だったが、当会メンバーのなみへい(女子)と入渓した。
先の理由から「今日は釣りをさせてくれ〜」と、事前になみへいに話し、快諾してくれたので優先的に釣りをさせてもらった。
車止めに車を置き、そこから1時間半登山道を歩く。ちらほらと紅葉も見られるようになった渓で、苔を愛で、動物の声に耳を傾けながら、標高の高いこの場所の凛とした空気に包まれて歩くのが心地良い。
1時間半後、入渓点に着いたのでのんびりと準備をする。いつもならこの時期うるさくまとわりついてくるスズメバチの類も少なく、落ち着いて準備をすることができた。
その後釣りを開始したが、調子が悪い時というものは、魚がいないわけではないのに出る魚にアワセられず、ようやく掛かった魚はバレてしまうということになってしまう。
なみへいに変わってもらうと即座に彼女が釣ったので、 ますます自分の釣りが信用できなくなってしまった。
私は1尾も釣れぬままランチタイムとなり、食事をしてコーヒーを淹れる。
今日の釣りは半ばあきらめ、渓の空気を吸いながら日常生活で溜まり込んだストレスを解放することにした。
その後帰路についたのだが、あきらめの悪い私は行きに竿を出していなかった場所で竿を出すことにした。
粘って釣った1尾。
7寸程のイワナだったが、もの凄く嬉しい。
このことで、私の中で忘れていた毛バリの釣りを始めた頃の感動と喜びが蘇ってきた。
「そうだった!この感動を忘れていたのだ!」
今日はまさにそんな初心者の気持ちを思い出すことのできた1日となった。
本当に今日は色々な意味で、私自身が「初心にかえる」ことができた。
この気持ちを思い出したこと。このことは、初心者を相手にしている私のテンカラ教室のあり方にも大いに反映されることだろう。
そんな一日にお付き合いいただきましたなみへいには感謝。
いただいたソーセージもたいへん美味しゅうございました(笑)。
吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝
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