昨日で年内の生業は終わり。今日から休みになる。
クリスマスの後は新年を迎えるまで例年バタバタするので、先ずは1度釣りに行き、溜まり込んだストレスを解消することにした。
選んだ場所は丹沢ホームの札掛釣り場だが、ここの釣り場は、上流部は枝の張り出す小渓流でもあるため、藪沢の練習には具合が良い。
しかも低水温(一日通して5℃だった)でもあり、いい意味で魚影が薄いので(養魚池のような場所では練習にならない)、丁寧なアプローチと、毛バリをしっかり沈めて釣るということに始終しなければならない場所だからだ。
ベストの他にも、熊避けスプレーに熊鈴にホイッスルも着用し、ザックも背負って本番さながらに釣り上がりを開始した。
しかし寒い。
日陰は昼になっても落ち葉に霜が下りたままだったので、気温も3〜4℃しかなかったかも知れない。
感覚のなくなった指先を襟元に突っ込んで、温めながら毛バリを結んだ。
午前8時に釣りを開始するも、魚影はほとんど見えず。
遡行中に走る魚も見えなくて、枝に食われる毛バリにイライラがつのる。この時期は夏場と違い、「葉」ではなく「枝」に毛バリが刺さってしまうので回収しづらい。葉ならば切れて回収できることが多い。
あまりに魚が出ないので、通常の毛バリから伝家の宝刀のBH(ビーズヘッド)の毛バリに交換し、底を取り、毛バリがデッドスローで流れるように操作してみる。
そうなのである。底ベッタリで動かぬ魚は、レンジが合っていても、毛バリを追いかける勢いがないので、毛バリを流す速度も落とし、口を使わせる「間」を取ってやらないとならないのだ。
ニジマスの他、時節柄写真には出せない外道(白い点のヤツとかパーマークのあるヤツとか)を含めても、30分に1度程度のバイトしかなかった。
しかも、ほぼ全ての魚が、この季節のキーワードともいえる「居食い」をしているので、アタリを見逃してしまうことが多く、それゆえアワセのタイミングがズレて、掛かりが浅くなりバラシが多くなってしまった。
正直本当に難しい。寒さと釣れなさで集中力が切れ、微妙な居食いのアタリを取り損ねることしばし。
「まだまだ修行が足りん!」
と、自責の念にかられる釣りになる。
それでもやはり渓はイイ。遡行し、時に立ち止まって深呼吸しているだけで、身体の中から心身ともに溜まり込んでいた毒素が抜け出していく。
午前11時半、晴天なのに雨がパラついてきた・・・と思っていたらアラレになった。
その後は駐車場まで戻り、ひとり今日の釣りを反省しつつ、お湯を沸かす。コーヒーよりも「おしるこ」が美味しい季節になった。
低水温の釣り。まだまだ勉強しなければならないことが山積である。それでも今日は新しい竿や新いレンズ、そしてメーカーさんから依頼されていたもののテストもできたので、ひとり愉しいクリスマス釣行を終えることができた。
これで今年は釣り納めか。ん〜、もう一回くらい行きたい気もしないでもないが。。。
吉田毛鉤 吉田毛鉤会代表 テンカラインストラクター 吉田孝
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